そして夜は甦る

本日は、仙台文学館で開かれた小説家講座を受けてまいりました。


今回の講師は、角川書店の取締役を務められている、編集者の宍戸健司さん。


新人賞の選考を長年やって来られた経験から、文章を上達させるコツをたくさん教えていただきました。

  • 七五調を多用すると、なんとなくうまく見える
  • 文章力は筋力と同じで、たくさん書くと力がついてくる。
  • まずは最後まで書いてみること。そして、人に見せること。
  • 誉めてくれる親しい人には見せないで、厳しい人に見せる。
  • ジャンルごとに読ませる相手を決めて、得意な人に批評してもらう。
  • 書き直しは三回までにとどめ、それでダメなら次の作品に取り掛かること。


この辺は、ブログを書く上でも通じるものがありますね。


ぼくがエントリを書くときも、読み手として特定の個人を想定して書いてることがけっこうあるのですが、そういうのに限ってブクマがついたり、コメントをいっぱい貰ったりするんですよねぇ。

万人向けに書こうとしたって所詮ムリ、ってことですね。



また、作家さんのいろんなエピソードも教えていただきました。

  • 吉村昭は、示現流で人を斬る、たった二行の描写のために鹿児島まで取材に行ったことがある。
  • 山田風太郎は、執筆前には資料をたくさん読むものの、書き始めてからはいっさい読み返さず、覚えたことだけを頼りに書いていた。
  • 花村萬月は、母親が亡くなったときも死斑のでき方を観察していた。
  • 北方謙三は、ストーリーを決めずに書き始めるので、とりあえず主人公をバーに行かせてから、次の展開を考える。
  • 原りょうはもっとすごくて、連載途中で「犯人がわからない」と困り出すことがある。

そして夜は甦る (ハヤカワ文庫 JA (501))

そして夜は甦る (ハヤカワ文庫 JA (501))