読者への挑戦状

このところ、オレの中でなぜかエラリー・クイーンの国名シリーズがブーム。

ギリシア棺の謎 (創元推理文庫 104-8)

ギリシア棺の謎 (創元推理文庫 104-8)

先だって読んだ『エジプト十字架の謎』と並んで、クイーンの代表作に数えられる『ギリシア棺の謎』を読み始めました。


これは1932年に書かれた小説で、クイーンは同年にバーナビー・ロス名義でドルリー・レーンもの『Xの悲劇』を発表、翌年には『エジプト十字架』『Yの悲劇』と、名作を立て続けに量産しているからすごいですね。


また、この作品は全34章からなるのですが、各章のサブタイトルは以下のとおり。


I.

  • Tomb(墓場)
  • Hunt(探索)
  • Enigma(なぞ)
  • Gossip(雑談)
  • Remains(遺骸)
  • Exhumation(発掘)
  • Evidence(証拠)
  • Killed?(殺人?)
  • Chronicle(物語)
  • Omen(前兆)
  • Foresight(予見)
  • Facts(事実)
  • Inquirires(調査)
  • Note(覚書)
  • Maze(迷路)
  • Yeast(酵素
  • Stigma(汚辱)
  • Testament(遺言)
  • Expose(解明)
  • Reckoning(報い)
  • Yearbook(日記)

II.

  • Exhibit(展示)
  • Leftover(残滓)
  • Light(光明)
  • Exchange(交換)
  • Requisition(強請)
  • Yeild(収穫)
  • Quiz(質問)
  • Upshot(空弾)
  • Elleryana(エラリアナ)
  • Eye-opener(開眼)
  • Nucleus(核心)

頭文字を取ると”The greek coffin mystery by Ellery Queen”になるわけです。


75年前に書かれたものなんですが、すでに縦読みが仕込まれているんですね。


縦読みの元祖は谷川俊太郎だという人もいますが、エラリー・クイーンははるかに先を行っていたんですね。