青沼静馬をSATSUGAIせよ
というわけで、昨日観てきた「犬神家の一族」ですが。
もう映像作品各種取り混ぜて7回ぐらい見てるし、原作も3年に1回ぐらいは読んでるのでストーリーはすっかり頭に入ってますから、もうスリルだのサスペンスだのっていうレベルじゃねーぞ的な視点になってくるわけですよ。
そうなると、楽しみなのはツッコミという流れになるのはごく自然なことです。
まず、旧作にあった面白シーンの再現。
- おばさんが海苔巻きをむしゃむしゃ食べる
殺された佐武の通夜で、母の竹子がうつろな表情で海苔巻きをむしゃむしゃ食べる場面がもう可笑しくて可笑しくて。
旧作では三条美紀でしたが、今回は松坂慶子が「喰いしん坊!」のOKFFの邪道喰いみたいなむしゃむしゃ喰いを見せてくれます。
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ちなみに、三条美紀は松子の母親役で今回も登場。
- カエル持ってうろうろ
で、その竹子の娘で佐武の妹である小夜子。
この人は、恋仲だった佐智の死体を発見したショックで精神に異常をきたし、なぜかでっかいカエルを手に持って湖畔をうろうろします。
今回はこの役が奥菜恵ということもあり、カエル持ってうろつくのが再現されるかどうか楽しみにしていたマニアもいたと思われますが、ちゃんとやってくれました。
- 白い三連星・ジェットストリームアタック
青沼静馬が赤ん坊のころ、松子・竹子・梅子の三姉妹が菊乃・静馬母子を襲って暴行する場面。
ここは、なぜかブラックメタルみたいな白塗りでアングラな雰囲気を醸し出します。
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旧作では高峰三枝子・三条美紀・草笛光子がブラックメタル化しましたが、今作でも富司純子・松坂慶子・萬田久子がクラウザーさんみたいなメイクで登場、女を裸にして水をぶっ掛け、竹刀でしばきまくるという「子連れ狼」の「ぶりぶり」みたいな責めをかましてくれます。
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また、今回の新しい配役から生まれた面白シーンも。
佐武の通夜で、小夜子が珠代を連れ出して「佐智さんを選ばないで」と詰め寄る場面があります。
ここで、松嶋菜々子と奥菜恵が並んで廊下を歩いていくのですが、松嶋174cm、奥菜155cmとその身長差およそ20cm。
しかも、松嶋の背後から俯瞰ショットで撮っているのでより奥菜が下のほうにいるように見え、なんかセーム・シュルトVSマーク・ハントなんてカードが思わず頭に浮かんでしまいました。
- 田治見要蔵対田治見要蔵対大道寺欣造
はじめの場面、犬神佐兵衛の臨終に集まった血縁者と古舘弁護士。
金田一ものの特徴といえる「同じ役者が何度も出てくる」というのがここでフルに発揮され、古谷一行版「八つ墓村」で32人殺しの要蔵を演じた中村敦夫が弁護士、豊川悦司版で同じ役を演じた岸辺一徳が娘婿、で佐兵衛翁は「女王蜂」で学ラン姿を披露していた仲代達矢というオールスターキャストが楽しめます。
この辺の楽しみ方は「仁義なき戦い」シリーズにも通じるものがありますね。
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ストーリー的なツッコミに関しては、明日に続きます。