時をかける主水

本日、12月14日といえば赤穂浪士討ち入りの日であります。

赤穂浪士(上) (赤穂浪士) (集英社文庫)

赤穂浪士(上) (赤穂浪士) (集英社文庫)

で、このところ程よい濃度のネタニュースが続々と投下されて絶好調の、2ch懐かし漫画板「プロレススーパースター列伝」スレも今日はこのネタで盛り上がりを見せております。

http://comic6.2ch.net/test/read.cgi/rcomic/1163236875/295-302

295 :愛蔵版名無しさん :2006/12/14(木) 05:03:55 id:kanBpBk4
12/14にふさわしいネタを

吉良上野介「ギャアアーーーーッ!!
      なッなんでおれ一人を全員がマークしてきやがるんだあ!?
      さ さては内蔵助の野郎 こいつら全員にいいふくめ
      おれを47対1で全殺しにするワナを仕組んだな!!


296 :便乗タン :2006/12/14(木) 05:18:49 ID:???
浅野内匠頭「あ〜ッ!いった いった ミーが一番トサカにくることを〜〜!!」


297 :愛蔵版名無しさん :2006/12/14(木) 05:36:23 ID:???
大石内蔵助「い……
        いま、おれは吉良をブッころしても
        当然のケース!」


298 :愛蔵版名無しさん :2006/12/14(木) 06:03:58 ID:???
むしろ時代劇の悪役ほど、いったん領内に帰ると
名君、いいやつがおおい!!
逆に、名前はあげぬが時代劇で正義の味方ぶる殿様に、
じつは殿中で刃傷沙汰をおこして家臣を路頭に迷わせるような
バカ殿がすくなくない!
時代劇フアンの夢をこわしたくはないが…………


299 :愛蔵版名無しさん :2006/12/14(木) 10:06:29 ID:???
将軍、○○(浅野内匠頭の本名)はちょっと変ですよ


300 :愛蔵版名無しさん :2006/12/14(木) 12:26:29 ID:???
喧嘩両成敗の武士の定法をふみにじり、片手落ちの裁定を下したのは幕府なのだから、
江戸城に討ち入るのが当然との声もあったが………………
そこが元禄時代の複雑な底の深さ!!


302 :愛蔵版名無しさん :2006/12/14(木) 14:18:13 ID:???
梶川頼照「なんてえ無法をしやがる!? 殿中の廊下でこの野郎!!」
浅野内匠頭「ガッデーム…………」

http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20061214#p4
↑こちらとかぶってしまいましたが、あまりにも面白いのでうちでもご紹介しておきます。


この「列伝」スレ、無類の面白さなんですが、はてなのアンテナに入れてるのがオレとgryphonさんだけなんだよなぁ。マニアック過ぎ。*1


ただ、この302の書き込みについては、「ガッデーム…………」と言ってるのは吉良上野介の方が正しいのではないか、とも思われます。

プロレススーパースター列伝 (10) (講談社漫画文庫)

プロレススーパースター列伝 (10) (講談社漫画文庫)

↑わかんない人はこれ読んでね。



さてさて。



忠臣蔵を扱った作品は多々ありますが、今回は「必殺忠臣蔵」をご紹介します。

必殺スペシャル 下巻 [DVD]

必殺スペシャル 下巻 [DVD]

必殺シリーズには、レギュラー放送されたTVシリーズの他に年一度から数度放送された二時間スペシャルがいくつかあり、そのうちの一つとして1987年のお正月に放送されたのが、このDVD-BOXに収録されている「必殺忠臣蔵」でした。


四十七士が吉良邸討ち入りを敢行しますが、討ち取った吉良は影武者だった。

すでに切腹の決まった浪士たちにはいかんともしがたく、大石内蔵助山城新伍)は小太刀を頼み料として中村主水に吉良殺しを依頼する…


というお話。


まぁ無難にまとまっていますが、いかんせんベースになっているTVシリーズが主水シリーズで最も人気のない作品といわれる「必殺仕事人V旋風篇」というのはいかんともしがたい。
仕事人は村上弘明出門英ひかる一平という比較的なじみのない組み合わせ。つーか出門英が仕事人だったなんて知ってる人のほうが少ないと思います。



ですが、最大の問題は時代設定ですね。



必殺シリーズは、時代設定は比較的ゆるやかな作品が多いのですが、基本的に19世紀に入ってからを舞台にしています。

必殺仕置人」は文化文政の時代を舞台としていますが、「暗闇仕留人」は黒船来航後の不穏な時代、「必殺からくり人血風篇」は戊辰戦争を背景としているなど主に幕末周辺が選ばれることが多く、レギュラー終了後のスペシャル放送では「大老殺し」で桜田門外の変を扱い、「オール江戸警察」では史実を曲げて主水が鳥居耀蔵を殺害するなど実在の事件や人物を扱うことが増え、時代設定はどんどん収拾がつかなくなっていくのでした。



そこに、時代を百年以上も逆行して「必殺忠臣蔵」まで入れるとなると、もうタイムスリップとしか言いようがないですね。



と思ったら、「必殺仕事人意外伝 主水、第七騎兵隊と戦う 大利根ウエスタン月夜」でもうタイムスリップやってました。

必殺スペシャル 中巻 [DVD]

必殺スペシャル 中巻 [DVD]



ファンの間では「中村主水は歴史上三人いた」なんていう説もあるくらいですが、たぶん製作側としては「江戸時代」としか設定していない、ぐらいの大雑把さで臨んだ結果なんでしょうねぇ。


ちなみに、必殺シリーズにはテレクラ*2も出てくればサラ金*3も出てきますので、江戸時代と限ってすらいないかもしれませんね。

*1:このスレについては、そのうち改めて紹介するつもり。

*2:別々の部屋に入った見知らぬ男女が、糸電話で会話する「照蔵屋」

*3:高利貸し「更科屋金兵衛」、略してサラ金