うどん喰わせなさいよ!うどん!

水曜どうでしょう」には、各地の名物が登場してきます。

ずんだ餅、空飛ぶかっこうだんご、鹿児島名物白熊などなど。
どれも思い出深い名場面ですが、どうでしょうといえばやはり「うどん」でしょう。

恐るべきさぬきうどん―麺地創造の巻 (新潮OH!文庫)

恐るべきさぬきうどん―麺地創造の巻 (新潮OH!文庫)

讃岐うどんブームの陰にはどうでしょうの影響も見逃せません。
サイコロを振るたびに四国へ行き、毎年のように四国八十八箇所を巡礼していた彼らは、彼の地で讃岐うどんの魅力にとりつかれ、ことあるごとに「うどん」「うどん」と言っています。
しまいにはお寺を廻りに行っているのかうどんを喰いに行っているのかわからなくなる有様でした。
先日も、藤村忠寿嬉野雅道両ディレクター陣がTEAM-NACS森崎博之リーダーを伴って四国へ行き、一日に7軒のうどん屋さんを廻ったそうです。っていうかそれも撮影しといて欲しかったですね。


うどんの食べ方については意外に知られていません。
「釜揚げうどん」とは何か、と訊かれて答えられますか?
「うっ」と唸って言葉に詰まる方が多いのではないでしょうか。


うどんというものはですね、まず練った小麦粉を切ります。*1これを生麺といい、乾燥させると乾麺になります。
そして、生の麺(もしくは乾麺)を釜で茹でます。この状態を「釜揚げ」と称するのですね。
茹で上げた麺は、続いて冷水にさらして表面のぬめりを取り、引き締めます。この工程が表面のツヤとコシを生みます。
水で締めたうどんは、そのまま水を切って「ざる」になったり、温めてツユに入れて「かけ」になったりします。

「かまたま」というのは、讃岐の有名店「山越」で発明されて全国に広まったメニューです。
釜揚げのアツアツ麺に生卵をかけて絡め、醤油をかけて食べるというシンプルなメニューですが、これが美味い。食べたことのない方は一度お試しください。うま味調味料を加えるのがポイントです。


生麺や乾麺を茹でるのにはけっこう手間がかかります。大きな鍋に大量の湯を沸かし、15分くらい茹でる必要があります。
それは面倒だ、という方には冷凍麺をお勧めします。
加ト吉の冷凍さぬきうどんは、1分で茹だるという便利なシロモノ。
茹でて締めた状態で冷凍してあるので「釜揚げ」にはなりませんが、お手軽にコシのある麺が味わえます。
市販のツユを使うのもいいですが、ちょっと変わった食べ方もできます。わたしが提案したいのは

  • バター醤油うどん

茹でたうどんにバター(マーガリンでも可)を絡め、醤油をかけて食べます。バターの香りと醤油の旨味がアツアツ麺によく合います。

チューブ入りとかレトルトのカルボナーラソースを絡めて食べます。モチモチした歯ごたえで、もしかするとスパゲティより美味いくらいです。
考えてみれば「生パスタ」というものはまるっきりうどんそのものですしね。


大泉洋さんよろしく、うどんをひと啜りして「うまい!」と叫ぶのは実に爽快な一瞬です。
ぜひ一度お試しください。

*1:稲庭うどんは、手延べして伸ばし、乾燥・熟成させるので、うどんではなくそうめんに分類すべきという意見もあります