今日もどこかでドーベルマン

この本を買いました。

またしても「ドーベルマン刑事」の話で恐縮です。
たぶん、今の宮城県で一番「ドーベルマン刑事」が好きなのはオレです。

なにしろ、今の漫画ではありえないワイルドな豪快さがテンコ盛りですから。

とくに好きなエピソードは、第1集に収録されている「制服を着た殺人者」です。

新宿署管内で拳銃による連続殺人が発生。いずれも、手足に3発撃ち込んだ上に4発目で心臓を撃ち抜くという残虐な手口だった。
加納の捜査により浮上したのは、新米警官の高松。彼は、内向的で屈折した性格の男で、以前に自分をバカにした者たちを殺すために、警官になって射撃の腕を磨いていたのだった。
加納は高松に罠を仕掛ける。新宿署のトイレで並んで小用を足し、いきなり「キサマ、先輩に小便をひっかけるとは何事だ!」と殴打し、「小便がどんなものかゆっくり味わってみろ!」と顔面を便器に突っ込む。
その夜、高松は加納の部屋を襲う。しかし待ち伏せしていた加納はマグナムで高松の腕を吹き飛ばし、しかし射殺はしない。「その制服を着せたままじゃ殺さねえ!きさまの制服は囚人服だ・・・囚人服を着てしばり首ってのがきさまにはふさわしい!」と吐き捨て、手錠を掛けるのだった。

オイオイ、ちょっと待て。

そんなイジメをしたら、連続射殺犯でなくたって加納に殺意を持つでしょ。
だいたい、コレじゃなんの証拠にもなりません。本当に逮捕したいんなら、こんな罠を仕掛けるまでもなく、高松の拳銃のライフルマークを調べれば一発でしょ。


それに、これは加納が高松を逮捕するなり射殺するなりして済む問題じゃないでしょ。
現職警官が勤務中に拳銃で市民を射殺したんですよ。


昭和53年の1月、実際に現職警官が女子大生を暴行して殺害するという事件がありました。このときは大きな問題になり、警視総監が引責辞任しています


こういう、大問題を加納のマグナムで強引にねじ伏せる展開はとても現代の小賢しい漫画界ではありえず、とてもステキです。


ほかにも、

  • 自衛隊のクーデターを将校の割腹自殺で強引に終結させる。
  • 軍法会議で無罪になった米兵を、ヘリに向かってトランペットで挑発して攻撃させ、正当防衛として射殺する。

などの強引な展開が楽しめます。

このコンビニ本シリーズは4冊目までは出ることになってますが、今後どこまで発売してくれるのか楽しみでなりません。