チャック・ノリスの真実

エクスペンダブルズ2』を観てきたッス。

Expendables 2

Expendables 2


まぁ事前の予想通り、しょーもない話なんですよ。スタローンとゆかいな仲間たち(主にハゲ)が、悪い奴らのところに突撃する。それだけなんですよ。本当にそれだけ。


ストーリーをどうこう言うような映画ではないことは先刻承知ですが、それにしても整合性がない。新人が「俺、次の任務が終わったらこの仕事やめて結婚しようと思うッス」と、あまりにもベタな死亡フラグを立てたと思ったらそのまんま死ぬのはまあいいとしても、護衛されるはずだった女性SEはなぜか超強い兵士に早変わりするし、スライとゆかいな仲間たちが行き当たりばったりな行動のせいでピンチになると、どこからともなくチャック・ノリスブルース・ウィリスシュワルツェネッガーが助けにくる。チャック・ノリスなんてもう70過ぎのおじいちゃんなのに、ネット上のジョーク”チャック・ノリス・ファクト”そのまんまのキャラクターを演じていて、正直イタかったですね。


シュワももういい歳なのに、老体に鞭打ってマシンガンを乱射し、「I'll be back」を連発。ウィリスに「あんた戻りすぎだろ」とツッコまれる軽いギャグもあります。
ちっちゃい電気自動車に乗り込んで、ドアを引きちぎるあたりは『コマンドー』を意識したセルフパロディの一環かと思われます。


終盤でまたチャック・ノリスが出てきたときは、「次はランボーか?」というギャグもありました。


全体的に、役者たちがみんなセルフ・パロディを演じてるような映画です。ノリとしては新春スター隠し芸大会みたいなもんです。ドルフ・ラングレンのおぽんちキャラもすっかり定着しましたし、最近はCMタレントとしても有名なテリー”パパパッパパッパッパァウァー”クルーズも、台詞で「I got power!」と言うあたりいい味。


http://player.vimeo.com/video/47875656
テリー・クルーズの筋肉音楽。リンク先に飛んで最後まで見ると、キーボードで操作できるようになるよ!)


都合により冒頭10分で退場するジェット・リーも、その分集中してカンフーを存分に見せてくれました。フライパン拳法を披露するなど、サービス精神満点です。


今回の敵方はジャン=クロード・ヴァン・ダム。最近のヴァン・ダム映画の中ではピカイチの出来でしょう。舎弟のスコット・アドキンスも一緒です。もちろん二人とも空手を使います。捻りはありません。

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ま、今回も豪華なアトラクションを堪能させてもらいました。たまにはこういうB級映画がないと、肩が凝ってかなわんですからね。できれば毎年やってほしい。
『3』の出演者もセガールウェズリー・スナイプスなどいろいろ取沙汰されていて、ニコラス・ケイジ出演説をスタローンが一蹴したりしているようですが、個人的にはチョウ・ユンファ兄貴に出てほしいなぁ。