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本日は、山形市の遊学館で開催された、阿部和重先生を講師にお迎えした「小説家になろう講座」を受けてまいりました。
直木賞作家のお話は何度か聞いたことがありますが、芥川賞作家をお迎えした講座を受けたのは初めてです。
阿部先生の場合、作風がエンターテインメント性に富んでいるので、いわゆる「純文学」のイメージにとどまらない作家ではあるのですが、それでもやはりエンタメ畑の作家とは発想が異なると感じましたね。
今回テキストとして取り上げられた作品の中に、同義反復の目立つものがありました。エンタメ系の作家なら「ここは削って」と容赦なく切るところですが、阿部先生はそこに注目して、その語りが個性になっていると評価しました。
純文学とは何か、という問いに答えることのできる人はいません。これが「ミステリとは何か」「冒険小説とは何か」「SFとは何か」というジャンル小説についての問いであれば、人それぞれにしろ何らかの答えが帰ってきますが、それらにとどまらないものが純文学であり、だからこそ何でもありなのだということでした。
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また、この講座の会長をつとめ、先日「小説現代長編新人賞」を受賞された吉村龍一先生にもサインをいただいてきました。
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