刑事ズンドコ物語

それにしても、オウムの平田信が出頭した件は、情報が出れば出るほど警察のズンドコぶりに呆れてしまうというか。


http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C93819695E2E1E2E3958DE2E1E2E3E0E2E3E0E2E2E2E2E2E2

平田容疑者「警察に電話かからず」 出頭先求め転々

 公証役場事務長の監禁致死事件で逮捕された平田信容疑者(46)が、「警察が情報提供を求めているフリーダイヤルに電話したが、話し中でつながらなかった」と話していることが3日、面会した弁護士の話で分かった。12月31日夜、出頭しようと警察署などを転々とした足取りも判明した。



 弁護士によると、平田容疑者は同日午後9時前、出頭を決意して事件の捜査本部がある警視庁大崎署(東京都品川区)前まで行ったが、署の受付は2階にあり、どこに行けばよいのか分からずに引き返した。

 その後、公衆電話から警察のフリーダイヤルに10回ほど電話したがつながらず、110番して「平田の事件を担当している署はどこか」と尋ねると「警視庁」と言われ、霞が関の同庁本部(千代田区)に向かった。

 JR山手線の大崎駅から恵比寿駅へ行き、東京メトロ日比谷線に乗り換えて霞ケ関駅で降車。

 しかし、本部庁舎前で警備中の機動隊員に、いたずらと勘違いされて“門前払い”。約700メートル歩いて同日午後11時50分ごろ、丸の内署(同区)に着いた。外にいた警察官に名乗ると「うそ」と驚かれ、「ほら、背が高いでしょう」と言うと「本当にそうなの」と署内に入れられたという。

 捜査関係者によると、日比谷線の恵比寿駅と霞ケ関駅で防犯カメラに同容疑者によく似た男が映っていた。警視庁は、他の駅のカメラ映像や切符も回収するなど、出頭前の詳しい足取りを調べている。

  • 捜査本部のある大崎署へ行くも入り口がわからず断念
  • フリーダイヤルに10回電話をかけても話し中
  • 110番で「警視庁本部へ行け」と言われる
  • 警視庁本部の正面玄関で名乗り出るものの警備の機動隊員により門前払い
  • 近くの警察署まで歩いて出頭、そこでも「うそだろ」と言われる


警察署の受付ってホントに分かりづらいですからね。ぼくも、拾った財布を届けたり、車に当て逃げされた被害届けを出したり、警備会社で働くために公安委員会に届け出たりなどで地元の警察署に何度か行ったことがありますが、どこから入ればいいのかわかんないようになってるうえに、基本的に人を待たせたりするシステムが機能してないので、数ある役所の中でもバツグンに居心地が悪かったですからね。


「フリーダイヤルに10回かけても話し中だった」というのは、それぐらいいたずら電話が多いということなんでしょうか。そのせいで本物が来ても逃してしまうのだとしたら、特別指名手配というやり方自体が機能してないってことですよね。おそらく、警察ももう本気では捜してなくて、もう死んでるものと踏んでたんでしょうけど、それにしたって失態のそしりは免れないというか。


出頭の契機は東日本大震災とも母の死とも言われていますが、幹部の死刑執行を遅らせる狙いが一番濃厚ではありますね。本人は否認してますけど。17年間も逃亡していたのだから、組織的な援助を受けていたことはたしかで、背後関係の解明が待たれるところですが、このズンドコぶりでは捜査の方も期待できないなぁ。


んで、丸の内署から大崎署まで移送されるときには、教団による奪還を警戒して100人の機動隊員を配備したそうですが、遅ぇよという感は否めません。この機動隊員に、「高橋克也です」と名乗り出たとしてもやはり「署のほうに行って」って言われるんでしょうかね。