作業員百数名(一説では4300名)KO事件

プロレススーパースター列伝 (11) (講談社漫画文庫)

プロレススーパースター列伝 (11) (講談社漫画文庫)

プロレススーパースター列伝カール・ゴッチ篇において、バディ・ロジャース殴打事件によって干されていたゴッチが夜の街でギャングと乱闘し、ナイフを持った15名をKOしたというエピソードが出てきます。

そもそも15名をKOしたという時点で胡散臭いのに、あえて(一説では17名)と追記する梶原一騎のセンスがすばらしく、2ちゃんねるの『列伝』スレでも15スレ目、17スレ目の両方でスレタイになるほど、ファンの間では愛されているひとことです。(17スレ目で採用されたのは、ちょうどゴッチが亡くなった直後であり、追悼の意も込められていた)


さて、翻ってわが国の原発問題ですけども。


福島第一原発で働いた作業員に、身元不明の人物が多くいたという報道がありました。これは、作業員に許されている一日の被曝線量をごまかすために偽名で働かせたり、もともと身元の明らかでない日雇い労働者を雇用したりしているという現場の杜撰な管理を表すニュースだったのですが、いつの間にか「原発作業員が行方不明になっている」に変わり、「実は多数死んでいる」と尾ひれが付いていきました。


10月31日の日付で、こんなはてなダイアリーが書かれています。
福島第一原発作業員行方不明百数名は亡くなっている - わんわんらっぱー

元情報である瀬戸教授のmixiアカウント(Professor.)は既に消えています。
10月半ばに福島第一原発へ現地入りしている方のようです。
恐らく本当なのだと思います。

以下、転載。

皆様


長らくログインできずにおりまして、大変ご心配おかけし深くお詫び申し上げます。


早速ですが、本題に入ります。


東京電力は、福島第一原発で作業員百数名が行方不明となっていると報告していますが、あれは嘘です。


実際は、放射性物質の廃棄に伴って強い放射線に曝され、心筋異常を起こしてしまい命を落としています。また、その方々は福島県立医科大学に『放射線障害研究用検体』として徹底的に管理されています。


もちろん、一企業が作業員を殺したとなれば大問題となる。だからといって作業員の数が減ったことを隠す訳にはいかない。その狭間で出された結論が『行方不明者多数』というものです。


行方不明と処理された作業員の家族には、莫大な額のいわば口止め料が支払われています。そのために公言する方がいないのです。これは一種の脅しだと思います。


私もこれをmixiで発言するべきなのか考えました。しかし、事実をお知らせするのも私の役目であると考えました。


この日記は、多分に即刻削除されると思います。また、転載をされますとその方にも何らかの制約がかかるものと思います。


しかし、情報統制に屈し真実を隠してしまっても状況は良くなりません。


以降も更新は続けますが、暗揄的な表現が多くなるかもしれません。その場合は私にメッセージいただければ、より深くご説明させていただきます。


では。


転載終了。

      • -

<以下略>

「元情報がmixiアカウントごと消されている」とあり、これ以上さかのぼることも事実の検証もできないのですが、そもそも「瀬戸教授」って誰なんでしょう。元エントリのコメント欄によれば東北大学の教授で瀬戸翼という人だそうですが、東北大学のサイトを検索すると同名の人物はいるもののその人は多元物質科学研究所の技術職員であって教授ではありません。


はっきりいって、文面から漂うかほりからいっても怪文書の類いとしか形容できませんが、ここで

  • 多数の作業員が死亡している
  • 莫大な口止め料が支払われている

というコンセプトが形成されたようです。


そして、三日前のエントリでも触れた 「4300人死亡説」ですが、おそらくは、6月末のこのニュースが影響しているのではと思われます。


http://www.jiji.com/jc/zc?k=201106/2011063001054

1300人と連絡取れず=4月以降の原発作業員−被ばく量、最高で150ミリ・東電

 東京電力は30日、4月以降に福島第1原発で収束作業に当たった作業員のうち、内部被ばくの評価が終わった2242人の被ばく量をまとめ、厚生労働省に報告した。被ばく量が最も多かったのは100ミリシーベルト超〜150ミリシーベルト以下の1人だったが、現時点で協力企業の作業員1295人と連絡が取れていないという。
 東電によると、4月から同原発で作業したのは東電社員565人と協力企業作業員3760人の計4325人。このうちホールボディーカウンター(WBC)で検査を受け、内部被ばく量の1次評価が終わったのは2242人だった。既に検査していたり、検査予定を調整中の人を除くと、協力企業の作業員1295人と連絡が取れないという。
 東電は、3月から同原発で作業をしている協力企業作業員の被ばく量調査でも32人と連絡が取れていない。同社は4月15日以降、本人確認をした上で個人線量計を渡していると説明。協力企業を通じて作業員と連絡を取っているが、企業側からの回答が遅れているケースや、既に退職しているケースもあるという。
 厚労省は東電に対し、30日までに4325人全員の被ばく量を報告するよう求めていたことから、改めて検査を急ぐよう指示。7月13日までに残りの作業員について報告するよう求めた。(2011/07/01-00:25)

ここでは「1300人が行方不明」となっていますが、作業員全員の数として「4325人」という数字が出てきます。


そして、三日前のエントリでも触れた携帯小説家([twitter:@ryomashiro])のブログ(元記事はアメンバー限定で読めないが、あちこちに転載されている)では、こんなことを書いていたようです。

東電マジ怖い。私は今日、この話を福島の人間から聞くまで、自分でゆーのもなんやけど、結構広い人脈があるので、まーまー色んな話は把握できてるかと思ってた。でも私の希望的観測に基づいた妄想は、凄く甘いことを今日、思い知った。
 
 今日、ある内部関係者の方とお話した。『原発作業員が百数名、亡くなっていて、遺体は福島県立医科大学に『放射線障害研究用検体』として管理されている話。 福島第一原発で作業員百数名が行方不明は嘘。
 
 瀬戸教授の精一杯の内部告発。たけど現実は、もっと酷かった。
 
作業員死亡者数 約4300人
一遺族への口止め料 3億円
口外したら全額没収
 
 3億以上、払う約束をされた人もいるらしい。これまでに福一原発で作業した作業員人数、のべ10万人。その4パーセントが現時点で死亡。そのほとんどが現場で死亡するのではなく、作業が終わった人が家で亡くなる場合がほとんど。死因は心筋梗塞、とか。遺族も口止め料を貰っているので、葬式も出せない。
 
 これだけネットやメディアにも告発が出てこないのは口止め料を没収されるのが怖いのだと思う。三ヶ月間、原発で働いてた人は普段の意識が飛んだり、体に黒いアザが多数できたり、もう、体調が尋常じゃないんだそうだ。その人は内部外部被曝合わせて、500ミリシーベルト。肺にはプルトニウム原発作業員の通常の被曝上限線量は50ミリ。それが今回の事故で250ミリまで引き上げられた。
 
 250ミリでも無茶苦茶だと批判を浴びた政府と東電。だけどその人は最初の爆発には福一におらず、3,4号機の爆発の時から福一にいた。そして外内部合わせて500ミリシーベルトの被曝。彼は自分で 『俺はもう先は長くはない』と言っている。今は4300人だとしてもこの先、死者がもっと増えるのは容易に予想できる。この事実を国は知ってるの? もし知ってたら、自ら作った法律を犯している国家レベルの犯罪です。
 
 もう一つ、自衛隊が64名、警官が300人弱亡くなってる話。私も4月に川内村などに行ったからわかるけど、20kmの所などには警察官が立ってたりする。原発周りにはもっと警備の警官達が立ってる。彼らは特別に日当3万円。そしてそこからの任務が終われば、飛び級の出世を約束されているという。そこに立っている警察官は皆、ほぼ25歳以下の若者達。年配の警官は、なぜかいない。そして勿論、マスクなどもしていない。
 
 要は高給、出世を約束するかわりに、未来ある若者を組織ぐるみで死亡させてるということ。だって300人だよ?そんなに死んでるのに何故やり方を変えない?これは勿論、国に報告はあがってると思う。警察は国家の機関なんだから。
 
 そして福島の病院では 7ヶ月の早産などで、片手がない奇形児などが産まれ始めている。(病院の医療事務から直接聞き出す)でも、この件をネットで散々ググってみたけど何もでてこない。
 
 出て来るのは、昨日の2号機再臨界のニュース、(これも、TPP目くらませ)作業員が数人、亡くなったというニュース。
 
 そしてツィッターでは本当にツマラン。エア御用学者達の『臨界とかメルトダウンの定義』机上とデータでしか物事を考えられない、『伝聞はデマ』だと定義する、頭カナヅチな自称学者達。
 
 たった50年で、『絶対安全』な原発がこれだけの事故を起こして、半年以上たった今も『冷温停止』とか言いながら、再臨界してて、4300人以上の作業員の死者を出して(しかもこれからまだ増える)その作業員だけで現在1兆3000億の賠償で、54基中、11基しかそのうちのもんじゅは今まで9500億つぎこんで発電歴ゼロ、年間200億の経費、廃炉までに何十年もかかるわけで……原発がないと経済がどうとか言う人は、原発で作業して金貰って下さいwww
 
 そしてもう一つ。この30年間でM5を超える地震があった地域

イギリス0回
フラン ス&ドイツ2回
アメリカ322回
日本……3954回!
 
なんで原発つくってんのwwwwwwもういい加減、アメリカの言いなりになるのはマジでやめなよ。アイツらは人間じゃない。

これはハッキリと悪意を持って創作されたデマ(その上、自称小説家というのが信じられないほどの悪文)と断言できますが、おそらく4300人という数字は先のニュースから持ってきたものでしょう。


ツッコミどころしかない文章ですが(そもそも口止めされてるのになんで知ってるのか、実際に亡くなった作業員の遺族は三億どころか百万円の見舞金すら五十万円にピンハネされていたじゃないか、病院の事務員から奇形児が生まれたと聞いたとかそれ守秘義務違反だろ、それに口止め料と葬式に何の関係があるんだよ)それでもこんな駄文を信じてしまう人もいて、それが福島県川内村議員だからたちが悪い。


http://blogs.yahoo.co.jp/chikako_5155/7044200.html
「情報源不明ながらあり得る話」って、いやそれありえねーから。少しは脳みそ使ってから発言せえって。仮にも公職にある人間だったらさぁ、なんの証拠もない怪文書をネットで拡散させようとすんなよ。


ちなみにこの西山千嘉子議員という人は、ベンジャミン・フルフォードの信奉者で、日々「闇の世界権力」と戦っているようです。その戦いの記録が、川内村の議員さんが書いたブログに残っています。


http://kawagiin.exblog.jp/8942007/

2008年 11月 18日 臨時会

昨日臨時会が開催されました。
全ての議案が可決されました。
監査委員の人事案件は、西山千嘉子議員が当局より提案された「人物を知らない」ので反対しますということで反対1名、賛成10名で賛成多数で可決いたしました。


また追加議案で、「西山千嘉子議員に対する辞職勧告要求」が提出され可決いたしました。
更には彼女の出している政治広報誌の記事の事実確認が、村長と前総務課長に坪井議員からあり、両名から記事の記述が正しくないことを確認されました。

うひゃひゃひゃひゃひゃひゃ。現実は厳しいなぁ。それでも西山村議からすれば、これも「議会と行政の圧力」なんだそうです。


ちなみに、11月4日にはこの西山村議と、阿久根市のあのトンデモ元市長、竹原信一氏がそろって岩上安身氏のインタビューを受けています。その模様はこちらから観れます。
http://iwakamiyasumi.com/archives/14359#more-14359


ぼくはもう激しい電波でお腹一杯で、とても観られそうにありません! カール・ゴッチに控室でやられたバディ・ロジャースのように

とわめいてKOされてしまうだけです! ホゲ〜〜〜〜〜ッ!