飛び出す「ボマイェ」

プロレスを3D映像で劇場上映するという、史上初の試み「ワールドプロレスリング3D」を観賞してまいりました。


http://www.njpw.co.jp/news/article.php?nwid=12700
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8月15日に両国国技館で行われた、G1クライマックス勝戦の模様を3D化しています。


ぼくはもう何年もプロレスを観戦しておらず、今の新日に誰がいて誰がいないのか全然わからない状態です。後藤洋央紀はかろうじて名前だけ知ってますが、内藤哲也とか高橋裕二郎とか完全に「誰?」って感じです。棚橋弘至はグリーンボーイ時代の印象しかなく、コイツがエースだとか言われても「は?」って感じです。中西や永田さんは元気そうで何よりでした。


んで、映画はまず棚橋のあいさつから始まります。あーホントにタナがエースなんだなーと思うと、過ぎ去った時間の長さを感じて切なくなりますが、なぜか「ボマイェ」をかまして軽い笑いを取る姿が、微妙な間もあいまってとても印象的です。借り物のネタなんですけどね。


んで、3D映像はたしかにちゃんと飛び出して見えます。ですが、あくまで通常のプロレスの試合をやっているだけで、3D特有の演出などはとくに見られません。2Dの映像に比べて臨場感がすごく増しているかといったらそれほどでもないですね。しかも、試合はほとんどがダイジェストで、決勝の棚橋vs小島聡だけがノーカット上映。正味60分という上映時間で料金が2000円、というのはちょっとボリューム不足かなぁ。永田さんの白目が3Dで見られなかったのも残念なところです。

永田さんのかんがえたこと

永田さんのかんがえたこと

いまの「ワールドプロレスリング」は30分番組なので、60分というのは通常の2倍の分量ですから、通常の「ワールドプロレスリング」に慣れている人ならけっこうなボリュームに感じるのかもしれませんが、かつての1時間番組時代のイメージが残っているぼくからすると、あっさり感が否めません。


んで決勝戦は、小島が豪腕ラリアットでタナを降して優勝。IWGP獲りも「獲っちゃうぞバカヤロー!」と年季の入ったセリフで宣言して、映画は終わりました。


と思ったら、ホントに最後のシメは、いま負けた棚橋がまたあいさつをするというものでした。なんで負けたやつにシメさせるんだよ。


コジのマイクの後、クラッカーが炸裂して紙吹雪が舞うところだけは、3Dの力を生かしていたように思いましたけどね。全体的に「ふつうのプロレス」って感じで、3Dが今後のプロレス界でキラーコンテンツになるかと言われたら、今回の作品を観る限りではちょっと苦しいかなぁ。3Dに合わせた演出がもっとあれば、変わってくるんでしょうけどね。