唇をかみしめて
はてなユーザーは恋愛には奥手な人が多いのか、恋愛ネタを書くときは増田がよく使われています。
今日のネタはこちら。
http://anond.hatelabo.jp/20100728012517
僕は壊れてしまった
5年に一度くらいの頻度で人を好きになる。
だけど、僕には欠陥がある。
僕は傷を抱いた人しか好きになれない。
そして、彼氏とうまくいっていないという女性との微妙な関係について、微妙な村上春樹調の文章で綿々と書かれています。
この記事には、「優越感を感じたいだけ」「文章がキモイ」「それは共依存だ」と、トラバやブクでマのツッコミが寄せられていますが、ぼくはこの作品を思い出しました。
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武田鉄矢の『刑事物語』シリーズでは、傷ついた女性がヒロインとして多く登場してきました。第一作のヒロインは聾唖のソープ嬢(演じた女優はこれがデビュー作で、あまりの難役のためこれ一作で女優業を引退してしまった)、そしてシリーズ最大のヒットとなった第二作では、傷ついた過去を持つヒロインが二人(未來貴子と酒井和歌子)登場します。鉄矢の恋人になった未來貴子は殺されてしまい、酒井和歌子はその事件に関わっているというからその薄幸さ、悲しさは格別。酒井和歌子の着ているカーディガンも、物悲しさをいやがうえにも高めています。
そんな薄幸恋愛に終始する鉄矢は、飲み屋のおかみにこんな話をします。おかみが倍賞千恵子というこれまた薄幸の似合う女優だというのもポイント高いですが、
- 鉄矢:どうして、悲しそうな女性は綺麗に見えるんですかね
- おかみ:それは、あんたが悲しい人だからよ
この問答はどこまでも味わい深い。元増田にも、この映画を観て、そして吉田拓郎の主題歌を口ずさんでほしいですね。
♪ええかげんなヤツじゃけ
ほっといてくれんさい
あんたと一緒に泣きとうはありません♪