反響あるブログを書くための七つの方法

五月に入りまして、ゴールデンウイークも本番になりました。今日から連休、という方も多いでしょう。かくいうぼくも今日から五日間のお休みに入りました。ワッシュです。みなさまごきげんいかがですか。


さて、はてなダイアリーでよくホッテントリに入るのが、「アクセス数をアップさせる方法」「ブックマークされるエントリの書き方」といったライフハック系ブログ作法の記事です。こういうのは、意識するかしないかは別として、ある程度の期間ブログを書いている人なら、それぞれ自分なりの作法を持っていることでしょう。


そこで、開設から五年三ヶ月半の間(中途半端だなオイ)休まずに更新してきたぼくなりの、アクセスを増やすエントリの書き方を紹介したいと思います!

1.読者を想定する

まず、読まれる文章を書くためには「誰に読ませたいのか」を明確にすることが必要です。それが見えていない状況では、どう書くべきかのとっかかりが掴めません。


読者が興味を持つことを書く、これが読まれるための鉄則です。では、ブログの読者が興味を持つことはなんでしょう。芸能人ブログなら、「今日はお昼にパスタを食べました☆」とか「今夜はスタイリストの○○ちゃんと飲み会です♪」などという身辺雑記だけでも、読者は興味を持ってくれます。でもそれは、書いている芸能人のファンだから興味を持つのであって、生き馬の目を抜く現代という時代を生きるはてなユーザーには、どこの誰とも知れない素人のメシに興味を持つ人はいません。


というわけで、まずははてなブックマークのトップページに飛び、ユーザーの興味対象を知ることからはじめましょう。


ぼくの経験からいえば、最大公約数的なはてなユーザーは、

  • 20代〜30代、男性
  • ITにまつわる職業、もしくは理系学生
  • 経済にも興味アリ
  • 恋愛経験は少なく、恵まれない思春期を過ごした
  • ネットウヨクが嫌い
  • ハードボイルドより新本格、ミステリよりSFが好き
  • 自分の人生には苦労が多い、と感じている

こんなところです。もちろんこれに当てはまらないユーザーはたくさんいますが、ブックマークなどでアクティヴに活動する、コアとなるユーザーはだいたいこんな感じだと思えばいいでしょう。この辺りを意識してエントリを書くことで、反響が得やすくなります。

2.読者の役に立とうとする

生き馬の目を抜く現代という時代を生きるはてなユーザーの多くが、「役に立つ情報」を求めています。有益でないものに時間を割くほど、はてなユーザーはのんびりした人生を送っていません。そこで、あなたの知識を総動員して「これ役に立つよ!」というものをどんどん書きましょう。「歯磨きを30秒で済ませる裏技」なんてのでもかまいません。

パナソニック 音波振動ハブラシ ポケットドルツ レッド EW-DS11-R

パナソニック 音波振動ハブラシ ポケットドルツ レッド EW-DS11-R

通常なら3分かかる歯磨きが30秒になったところでどうなのだ、と思う人も多いでしょうが、それが実際に役に立つかどうかはさほど問題ではありません。どうせ多くの閲覧者は、「役に立ちそうだな」と思った情報を無言でブクマして、それでおしまいです。重要なのは、「役に立ちそう」と思わせることです。


「こんなこと誰でも知ってるだろう」と思うようなことでも、どんどん書きましょう。あなたも最初は、その情報を知らなかったはずです。ということは、世の中にはその情報を初めて知る人がまだいるはずです。「お粥は吹いて食え」という諺まであるぐらいです。恐れることはありません。

3.読者に数字を提示する

生き馬の目を抜く現代という時代を生きるはてなユーザーの多くは、明確な数字を提示しない資料には洟もひっかけません。イケ好かない上司みたいなモンだと思ってください。


読者の役に立つことを書くにしても、どれほど役に立つのかを数字にすることが必要です。ただ「歯磨きを早く済ませる裏技」と書くより、「歯磨きを30秒で済ませて仕事の能率を3倍アップさせよう!」と書けば、読者の興味を惹きつける力がそれこそ3倍アップします。「30秒と3倍に何の関係があるのか」と疑問を持つ必要はありません。あなたが疑問を持った部分には、読者も同じ疑問を持ちます。ということは、「読んでみたい」と思わせる力がそれこそ3倍アップするということです。

4.読者を釣る

ネットには「釣りでした」というたいへんに便利な言葉があります。


歯磨きを30秒で済ませる裏技から、仕事の能率を3倍アップさせる方法につなげられなかったとしても、慌てる必要はありません。そんなときは、すみやかに「タイトルは釣りです」と書きましょう。


生き馬の目を抜く現代という時代を生きるはてなユーザーは、だまされたからといっていちいち怒ったりはしません。それどころか、「釣られた」と一言コメントを添えてブクマしてくれることすらあります。「釣られた」とコメントしてくれる人が三人いれば、それだけでそのエントリはホッテントリに上がります。その時点で、あなたの目的はいちおう達成されます。

5.読者の体裁を慮る

はてなブックマークは、コメントやタグを公開するソーシャル・ブックマークです。ユーザーはそれなりによそ行きの体裁を整えています。


なので、面白いエントリでもあまりに内容が下品だと、「こんなのブクマしたら品性を疑われる」という配慮がはたらき、ブクマやコメントは集まりづらくなります。


エロいことを書くにしても、生き馬の目を抜く現代という時代を生きるはてなユーザーの多くは、男の自慰行為は笑いに昇華できますが、男女の行為にまつわる実用的な話題はより恥ずかしがる傾向があります。
具体的に言いますと、「5分でわかるTENGAの上手な使い方」ならブクマしやすいですが、「5分でわかる電マの上手な使い方」ではキャッチーさが弱まります。気をつけましょう。

スライヴ ハンディマッサージャー MD01

スライヴ ハンディマッサージャー MD01

6.読者にナゾをかける

読者は、不特定多数に向けて書かれた文章より、自分だけに向けて書かれたと思えるような文章を喜びます。生き馬の目を抜く現代という時代を生きるはてなユーザーならなおさらです。


そこで、エントリの中に、なにか仕掛けを用意しておきましょう。予備知識の無い人が読んでもそれとわからないが、わかる人が読めば何について語っているかわかるような謎掛けを。映画のセリフや楽曲の歌詞、小説の一節などの引用をさりげなく忍ばせるのが一般的ですが、あまりやり過ぎるとクドくなりますし、知らない人が読んだときに意味不明になります。気をつけましょう。


記事のタイトルにネタを仕込むのも効果的です。冒頭で「なんでこのタイトルでこんな内容?」と思わせておき、ラストまで読むとその意味がわかる、という仕掛けをしておくと、最後まで読んだときの満足感が高くなります。


7.読者を挑発する

反響を呼ぶためには、イイ子ちゃんであってはいけません。


人間は、ほめられた時よりけなされた時に、より深く心を動かされる生き物です。読者を怒らせるほうが、反響は大きくなります。


生き馬の目を抜く現代という時代を生きるはてなユーザーは、多かれ少なかれ「自分は苦労している」と思っているものです。そういう人がいちばん反応するのは、「お前の苦労は甘い、オレの苦労の方が上だ」という上から目線の説教です。
これを真正面から書く必要はありません。読者は敏感なものです。筆者が書こうと意識しなかった部分まで読んでしまうものです。いかにも親切ごかして書いた方が、読者の反応はよりアクティヴになります。
ネガティヴな反応を呼んだとしても、「無視されるよりマシ」と考えましょう。「これはひどい」と言われるより、何も言われない記事の方があなたにとってひどいのです。


読者から反論があった場合は、「あなたは私の記事が読めていない」と返してください。これはどんな反論にも使える魔法のワードです。どこがどう読めていないのか、説明する必要はありません。説明しない限りは何度でも使えますが、下手に説明しようとするとボロが出ます。何と言われても、とにかく「本文をしっかり読んでください。怒っている人は、あなたの胸に手を当てて考えてください」と言い続けていれば、そのうち相手も根負けします。その場合も、勝利宣言はしないこと。勝利宣言をしてしまうと、相手はまた甦ってきます。

8.他人の言うことを鵜呑みにしない

生き馬の目を抜く現代という時代を生きるはてなユーザーなら常識だと思いますが、「嘘を嘘であると見抜けない人には難しい」というのがネットの鉄則です。


「アクセス数を稼ぐためには」系のエントリを書いている人は、たいていの場合、それ以前に多数のブックマークを稼ぐホッテントリを書いた実績を基にしています。それらの実績があってこそ、読者はそのアドバイスを受け入れるのです。


しかし、実績を持たない人がそのアドバイスを実行したからといって、そう簡単に反響を得ることはできません。


だいたい、ブログを書いてビジネスに役立てようという人は、そんなにいないでしょう。仕事ならまだしも、楽しみのためにブログを書くのに、他人の考えたノウハウを真似したって楽しめるものではありません。好きなことを好きなように書けるのが、個人ブログのいいところです。


自分が面白いと思える文章を書いて、似た感性を持つ読者にも面白がってもらうことが、ブログを楽しむ上で最も大事なことです。そして、面白い文章の書き方は人それぞれです。


他人の言うことを鵜呑みにせず、自分の面白さを自分で見つけることが、楽しいブログを書くのに最も大切な要素です。