世界はてんでポルノだぜ

  • 第9地区』は面白かったが、できればこの本を先に読んでから、観るべきだったかもしれない。

でも近くの本屋に売ってないんだもん。ぷんぷん。

  • 例の「非実在青少年」の話題はだいぶ下火になってきたが、そこから派生した(のかどうかよくわからないが)「性暴力を描くポルノはそれ自体が性暴力であり、規制すべき」という論争をまだ続けている人もはてなにはいるようだ。
  • そういう人が、『ナチ女収容所』とか見たらどうなっちゃうんだろうと思うと心配で夜も眠れない。

  • ちなみに、フェミニストの人たちはよく「ポルノ」という言葉を使うが、この単語を日本語にしたのは東映の天尾完次プロデューサーである。池玲子を売り出すにあたって、従来の「ピンク映画」よりもインパクトの強い語を使おう、ということで英語の「ポルノグラフィー」からとって命名された。
  • その池玲子のポルノ女優デビュー作『温泉みみず芸者』は、彼女が公称プロフィールではまだ16歳のころに撮影されたことになっている。恐ろしい話である。

温泉みみず芸者 [DVD]

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  • 東映のポルノは、しっとりした日活のロマンポルノとは違い「変態エロ親父の乱痴気騒ぎ」を基調として作られていた。いかにもフェミニストの人が眉をひそめそうな内容ばかりであった。
  • そういえば『処女監禁』という東映ポルノもあった。こちらは東映らしい裸踊り系ではなく、内気な男が女性を監禁して暴行するという、陰湿な性暴力を描く系である。ではどこが東映なのかというと、ストーカー男が『人造人間キカイダー』に主演していた伴大介なのであった。

人造人間キカイダー VOL.1 [DVD]

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