破れ恐怖のデスクロス



「バイキング」と聞くと食いしん坊のDNAがうずきますが、食べ放題の話題になるとすぐにモトを取れるの取れないのと言い出す人がいます。いわく、原価の高いものを選んで食べろとか、カニが出るのを待てとか。そんな小賢しいことを言うのはぼくに言わせればシロウトの発想です。そもそもバイキングというのは「好きなものを好き放題に取って喰う」ところに楽しみがあるのであって、そこに「原価」などという不純なものを持ち込むのは、上等な料理にハチミツをブチ撒けるがごとき思想!



とはいえ、世間にはこういう「カラクリ」をああだこうだ言いたがる人が多いわけで。


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091123-00000001-sh_mon-bus_all

高級ホテルのバイキングは儲かるのか? 儲けのカラクリは意外なところにあった

 帝国ホテルやホテルオークラなどの高級ホテルで、ランチバイキング(2500円〜5000円程度)やケーキバイキング(1500円〜3000円程度)など食べ放題のサービス「ホテルバイキング」が定着している。

 これまでバイキングといえば焼肉店や寿司屋などの専門店がファミリー層獲得のために手ごろな定額料金で行う食べ放題サービスという印象が強かったが、最近ではローストビーフ、ズワイ蟹など高級食材を盛り込んだ一流ホテルのバイキングが女性に好評を博している。

 利用した客からは「高級食材をバイキングで提供したら利益は出ないはず。宿泊客集めの苦肉の策なのでは? 」と疑問の声もあがるが、はたしてどのようなカラクリになっているのか。

 結論から言えば、バイキングでホテル側はしっかりと儲けている。ホテルのバイキングでは20〜30種類の料理が並べられているが、ローストビーフ、ズワイ蟹など高級食材が目玉商品として目立っている一方で、その他のメニューは比較的原価のかからないサラダやスクランブルエッグが中心だ。そのためトータルでは1人3000円の価格設定でも儲けの出るメニュー構成となっているのだ。

 他にもバイキングの強みが2点ある。それが「在庫」と「人件費」。
 バイキングにおける在庫とは料理のこと。本来のレストランであればいつ注文を受けてもいいように、在庫を多めに用意しておく必要があるが、この場合注文が入らなかった時には大量の在庫が発生してしまう。テーブルに出ない食材は廃棄され、仕入れに要した原価はムダとなってしまうのだ。しかしバイキングならばあらかじめ限られたメニューのみを用意しておけば済むので仕入れコストを低減でき、さらに大量仕入れによるディスカウントも得られるのだ。

 また一般のレストランで食材とともにコストの中心となるのが人件費。フロアに複数のスタッフを配備する必要がある。しかしバイキングならば飲み物さえもセルフサービスなので、数人のスタッフで回すことができる。グループで訪れた客がワイワイと料理を盛る一方で、人件費をかなり圧縮できるのだ。

 主婦やOLを中心に手ごろな価格で高級料理を堪能したい人にとって「ホテルバイキング」は良い機会となっている。

まぁ、お客も喜ぶしお店もラクだし、いいんじゃないですかね。でもこの記事は前提がおかしい。


そもそも「バイキング」というのは和製英語で、1958年に帝国ホテルの支配人が北欧のスモーガスボードをヒントに考案したもの。食べ放題レストランをホテル内に出店するにあたり、当時、帝国ホテル脇にあった日比谷映画劇場で上映されていた映画『バイキング』の、海賊たちが豪快に食事するシーンにあやかって命名されたのだそうです。


だから、「これまでバイキングといえば焼肉店や寿司屋だったが、最近は帝国ホテルなどのバイキングが定着している」というのは歴史的に見てまったく逆の話です。帝国ホテルがバイキングの元祖なんですからね。


ちなみに、日本初のバイキングレストランは帝国ホテルに今でもあります。


http://www.imperialhotel.co.jp/j/tokyo/restaurant/8

料金

  • 朝食:大人3360円、子ども2016円
  • ランチ:大人5250円、子ども3150円
  • ディナー(11月):大人7875円、子ども4725円
  • ディナー(12月):大人10500円、子ども6300円

高っ。


ちくしょう、ブルジョア階級の豚どもめ!