乾いて候

gooランキングで「一緒に暮らしたい居候キャラランキング」というのがありまして。


http://ranking.goo.ne.jp/ranking/026/dependent_character/

  1. ドラえもん
  2. コロ助(『キテレツ大百科』)
  3. ラムちゃん(『うる星やつら』)
  4. ケロロ軍曹
  5. 服部貫蔵(『忍者ハットリくん』)
  6. 緋村剣心(『るろうに剣心』)
  7. 坂ノ上おじゃる丸(『おじゃる丸』)
  8. 早乙女乱馬(『らんま1/2』)
  9. にゃんこ先生(『夏目友人帳』)
  10. ベルダンディー(『ああっ女神さまっ』)


11位以下には、『To LOVEる』のララや『かんなぎ』のナギなど新しいキャラもランクインしていますが、全体的に古いのが目立ちますね。近年の「萌え」作品には「女の子がいきなりやってきて同居する」というパターンが多いのですが、それほどウケてはいないんでしょうか。まぁどれも既出作品のパロディだから、先行作品のほうが印象深いのは仕方ないのかもしれませんね。


というか、何人か「居候」というのには語弊のある人物がいるような気がします。

うる星やつら 1 (少年サンデーコミックス)

うる星やつら 1 (少年サンデーコミックス)

たとえば、誤解している人が多いですがラムちゃんは実はあたると同居していないんですよね。


ラムちゃんは諸星家の上空に停泊したUFOに住んでいて、入浴も睡眠もここで取っています。辛いものしか食べないから食事も合わないし、いっしょに生活するのは色々と大変なんでしょうね。
何度か、あたるの部屋の押し入れで寝ている描写も出てきますが、これはあくまでイレギュラーなもの。個人的には、あたると寝たときはUFOまで飛んで帰るのがおっくうでそのまま部屋で眠るのではないか(同じ布団で寝ないのは少年誌ゆえの倫理的問題)と思っているのですが、これは単なるぼくの妄想です。


それに、ラムちゃんは初期に、あたるが引き起こした地球規模の石油危機を、雷エネルギーでもって救っています。その条件が、「あたるがラムちゃんに土下座してプロポーズすること」でした。これはつまり、持参金によって嫁ぎ先(及び地球全体)の経済的危機を救ったことなので、ラムとあたるはお互いの両親も公認している婚約者なわけですね。これを「居候」と呼ぶのはどうかと思います。テンちゃんはまだ赤ちゃんなので、こちらも居候とはいえないでしょう。


8位の乱馬もそうで、事実上、天道家の婿養子になっている乱馬は「居候」とはいえないとぼくは考えます。それに、武道家には「内弟子」という住み込み弟子制度もあることですしね。まぁ父親の玄馬は確実に居候ですけどね。

らんま1/2 (2) (少年サンデーコミックス)

らんま1/2 (2) (少年サンデーコミックス)


また、10位に入っているベルダンディーにしてもそうです。

ああっ女神さまっ(39) (アフタヌーンKC)

ああっ女神さまっ(39) (アフタヌーンKC)

蛍一とベルダンディーが住んでいるのは、もともとお寺だった家。ベルダンディーと同居するために大学の寮を追い出された二人が、行き先を探すうちにたどり着いた場所です。最初は一晩の宿を求めただけだったのですが、そこの住職がベルダンディーの徳の高さに驚いて、二人に寺を明け渡して本山に修行に行ってしまったんですね。


つまり、経緯からいってあの家はベルダンディーの家であり、居候は蛍一のほうなんですよ!


といってもまぁ、恋愛関係にある男女が同居しているのは「同棲」であって、居候というのは違うと思いますけどね。


姉妹の家に転がり込んできたウルドとスクルドは、「居候」といって差し支えないでしょうけど。

ああっ女神さまっ スクルド 女神戦闘服

ああっ女神さまっ スクルド 女神戦闘服


あと、コロ助はキテレツが作ったロボットなのだから、自分で生み出しておいて居候呼ばわりはひどいと思うなぁ。