モルヒネ

昨日は、山形市で「小説家になろう講座」を受けてまいりました。


今月の講師は、角川書店の編集者である山田剛史氏。

ゲストとして、ベストセラーになった『モルヒネ』が有名な山形市在住の作家、安達千夏先生も参加されました。

モルヒネ (祥伝社文庫)

モルヒネ (祥伝社文庫)


最新作『かれん』は、角川書店からこのほど発売されます。


安達先生は細身にロングヘアの、モデルふうの美人でした。

それゆえか、『あなたがほしい』でデビューされた当時は、失礼なインタビュアーから「本当はゴーストライターが書いてるんでしょ?」と言われたこともあったそうです。


女性の作家さんには、そういう苦労もついてまわるんですねぇ。


安達先生のスタイルとして、ひとつひとつのエピソードや小道具につながりを持たせることによって、一の文章で十の内容を伝えるようにしているそうです。


下手な文章を書く人は、十の文章で一の内容しか伝えられないものですが、プロはそうやって凝縮した文を書けるんですねぇ。


長篇小説を書くときの取材では、一本につき大学ノート一冊ぐらいのメモを取るそうですが、実際に執筆するときはそれをいっさい見ないで書くそうです。これはたしか山田風太郎も同じだったと思います。取材したものをきちんと消化してからでないと、自分の文書にはならないんですね。


安達先生の尊敬する作家は、W・G・ゼーバルトイアン・マキューアン、ガルシア=マルケスだそうですが、不勉強なぼくには全く馴染みのない名前だったので、後から聞きなおさなければ分かりませんでした。

アウステルリッツ

アウステルリッツ

贖罪〈上〉 (新潮文庫)

贖罪〈上〉 (新潮文庫)


もっと勉強しないと、余計な恥をかくことになるから、気をつけたいと思います。


次回の「小説家になろう講座」は、作家の高橋義夫先生を講師として、6月28日14時より、山形市遊学館で開かれます。


狼奉行 (文春文庫)

狼奉行 (文春文庫)

http://www.gakushubunka.jp/yugakukan/