エンジェル家の殺人

PEACH-PITが急病で入院して、連載が3本とも(『ローゼンメイデン』、『ZOMBIE-LOAN』、『しゅごキャラ!』)休載になったそうですが。

http://p-pit.net/owabi.html

休載のお詫びとお知らせ

今月発売の「Gファンタジー1月号」「週刊ヤングジャンプ4、5合併号」「なかよし2月号」三誌において
ZOMBIE-LOANローゼンメイデンしゅごキャラ!の三作品ともに、最新話は掲載されていません。
作者急病につき、休載とさせて頂きました。
楽しみにして下さっていた読者の皆さんには、本当に申し訳ありません。
何とか休載は避けられないか努力したのですが力及ばず、お休みを頂く形になってしまいました。
コミックスや画集も出る今月、折角の三誌合同まつりの最中に、肝心の連載本編を読んで頂けないとは
何とも情けなく、読者の皆さんにも各誌関係者の皆さんにも、多大なご迷惑とご心配をお掛けしてしまい、
申し訳ない気持ちでいっぱいです。
しっかり治して早く退院して、元気に復帰したいと思っています。
三作品とも一層の鋭意で続きを描いて行きますので、少しだけ待ってて頂けたら嬉しいです。
今後とも、どうぞ応援宜しくお願いします。


2008年12月 PEACH-PIT

今月はそれぞれ単行本が出るというのでフェアを開催していたそうですが、このタイミングで病気になるとは運の悪いことで。

ていうか、このお知らせは作者の公式サイトだからいいとしても、これを報じる各ニュースサイトを見ても、PEACH-PITが二人組だということにまったく触れてないんですが、入院したのはどっちの人なんでしょうか。


話題になった『かんなぎ』の武梨えり先生も、急病で入院し、手術を受けてたそうですが、こちらは別に翠星石に彼氏がいたとかそういうわけじゃないと思うのでファンの方は安心しやがれですぅ。

ローゼンメイデン トロイメント 翠星石 (ノンスケールPVC塗装済み完成品)

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というわけで、増田ではまだヴァージニティ論争がぐだぐだと続いてるようで。

もやもやを君に

もやもやを君に

処女厨処女厨っていうけどさあ、僕は何がショックかって、

昔の心の動きが見えるのがきついんだ。

過去にあった恋愛とか、そこに至る紆余曲折とか、そういうのが。

自分の付き合ってる彼女の前の好きな人の噂を聞いて欝になる、

そういう精神性が理解されないことを僕は悲しみたい。

もっと言えば、その目の前にいる彼女は、自分の知らないところで、

自分と同じように身体を誰かに許していたんだ、もし処女でなかったなら。

だから僕は処女厨でありたい。

誰かのチンコ舐めさせられて、抜き差しされたような女と一緒になれるわけがないんだ。

まぁ、こんなキモいこと書いてて「精神性が理解されない」とか当たり前の話ですね。


「舐めさせられて」「抜き差しされた」という書き方を見ても、この人は「セックスは二人でする共同作業」だという当たり前のことがまったく理解できてないのは明らかなわけで。たいていの女性は、こんな男と一緒になれるわけがないんだ。


んでまぁ、この増田に激しくツッコミを入れてるエントリがこちら。

http://d.hatena.ne.jp/buyobuyo/20081215/p1

こういう本陣殺人事件みたいなやつってなんなの?変なからくり作って死ぬの?

ちょw それ激しくネタバレww

本陣殺人事件 [DVD]

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まぁこの「処女厨と『本陣殺人事件』」という切り口のエントリは、うちでも前に書いたことがあるんですけど。


三本指の喪男 - 男の魂に火をつけろ!
※以下ネタバレ

















金田一耕助の初登場作品であり、日本における本格探偵小説の嚆矢とされる『本陣殺人事件』では、「花嫁が処女じゃなかったから」という理由で新郎が新婚初夜に新婦を斬殺し、自分も自殺してそれを他殺に偽装するんですけども。


実はこの動機、初出の当時も「必然性がない」と批判されてたんですよね。
[rakuten:book:13047758:detail]
(↑この本に収録)

 では、主人公は殺人と自殺のほかに、全く手段がなかったかというに、決してそうは考えられない。汚れた女を妻にすることは出来ぬ、さればとて結婚を中止することは周囲に対する自尊心が許さない。この矛盾を解決するためには、決して自殺を選ぶ必要はなかった。いろいろの方法があるであろうが、一例を示せば、新婚の妻を名ばかりの妻として外見をとりつくろうことも出来た筈である。妻も亦己の過去を償うためには、そういう待遇に甘んじ、名ばかりの妻の役目を演じ得たに相違ない。そして幾年かの後、他の名目によって離婚すれば、主人公の自尊心は殆ど傷つけられなくてすんだのではないか。主人公の潔癖と孤独と自尊心と短気で怒り易い性格は説明されている。しかし、この異常なる解決策がこれらの性格の組合せから直ちに生れて来るとは考えられない。語られているだけの主人公の性格では、この異常行動に必然性がない。彼は嘗て肺を病ん事はあるけれど、現在は健康であり、まだ末永い学者としての生涯がある。これは彼にとって充分貴重なものであった筈である。そういう貴重なものを単に周囲への自尊心のみから、この汚れた一婦人の為に捨てるというのは甚だ解し難い心理ではないか。又、短気故の一時の激情からでは決してなかった。あれだけの準備とメカニズムの装置はムラ気な一時的感情で出来るものでは決してないからである。
 しかし、主人公とその新妻との結婚前の恋愛が非常に深いものであって、女が他の男を知っていたことがかかる犯罪(この場合は情死乃至無理心中の性格を持つ)を敢てせしむるほどの心理状態にあったとすれば、肯けないではないが、二人の関係はそれほど深くもなく、又主人公はそれほどの恋愛至上主義者としては描かれていないのである。

(強調は管理人による)
この評は、横溝正史とは切っても切れない兄貴分である江戸川乱歩によるものなんですが、いくら昭和22年だからといってもちょっとヒドいんじゃないですか乱歩先生。