夜の果てまで

本日は、仙台文学館盛田隆二先生の小説家講座を受けてまいりました。

盛田先生は、矢継ぎ早に受講生を指名してどんどん喋らせるというスタイルで講座を進められるので、受講生も油断はできません。
ぼくもしどろもどろになり、テキストをちゃんと読んでないのがバレバレでしたが、「盛田先生の本を徹夜で読んでいたので、テキストを読む時間がなかったんです」と言ってなんとかごまかすことができました(←できません)。


盛田先生によれば、小説を構成する要素は、

  • 設定
  • 展開
  • 新局面

だといいます。


はじめになにがしかの設定があり、それがストーリーの中でなんらかの壁にぶつかってそれを乗り越え(展開し)、新局面を開くという。


盛田先生のヒット作『夜の果てまで』でいえば、「大学生と人妻の恋」という設定があり、それが「夫に知られる」という展開を乗り越えて「東京に駆け落ちする」という新局面を迎えますが、そこで「部屋が借りられない」という展開を乗り越えて「ワケアリ物件に入居」という新局面になり、今度は「内定先から呼び出される」という壁にぶつかる、という具合で、新局面が新たな設定となって、そこからまた展開していくのを繰り返していきます。


短編の場合はこのサイクルは1回でいいですが、長篇は、新局面をうまく設定に組み込んでいくことが大切なんですね。


若い書き手や素人が創作に取り組むと、最初の設定にこだわっていつまでも進まなくなりがちです。いわゆる設定厨というやつですね。


ライトノベルの場合、初期の設定を守って長く続けることが求められる(これは連載漫画の方法論である)ので、どうしても設定にこだわる必要があるんでしょうけど、結果として「設定→展開→新局面」というサイクルが少なくなり、それが、大人の読者に物足りなさを感じさせる原因になるんじゃないでしょうか。


ブログを書くにあたっても、エントリを一つ読むことによって、一つは新発見が得られるような書き方を心がけたいですね。


ありがとうございました。


講座の後の懇親会では、とても書けないようなヤバ情報(某女性タレントの交際相手が、某男性スポーツ選手とアッー!関係だった、とか)をいくつも聞かせていただき、そちらもたいへん勉強になりました。