実は「アラジン」は中国の話だって知ってた?

近所の某ブックオフで漫画を物色していたある日の午後、二歳ぐらいの男の子が床に寝そべっているのを見つけて思わずギョッとなる。


30歳ぐらいの母親と、5歳ぐらいの姉が一緒にいるのだが、もう眠いらしく、母親が声をかけても半泣きでむずかっているばかりである。
母はもうほっといて会計に行ってしまい、姉が「ほらもう行くよー」と言っているばかり。


ぼくが「なんだかなー」と思っていると、店内のBGMがアラジンの『陽は、また昇る』になった。

陽は、また昇る(DVD付)

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すると、男の子が、


「ちゅーちちんだー! ちゅーちちんだー!」


と喜んで立ち上がり、踊り始めたのであった。


ぼくはこの歌が大嫌いなのだが(「賢い人なら頭を使え、筋肉あるやつ力を使え」という歌詞の一節は、教育による格差の固定化・再生産をよしとするものであるし、日本で開発・発明された商品を挙げて国の誇りを称揚する手法は稚拙でコッ恥ずかしい)、ナショナリズムなんてものに興味のない幼児には受けているようで、なによりだ。

教育格差絶望社会 (洋泉社ペーパーブックス)

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その子ももうすぐ選別されるんだけどね。


それにしても、政界進出への準備か、吉本興業の上層部に楯突いたのが取りざたされている島田紳助「頑張れニッポンのサラリーマン」とか作詞しているのはなんとも言えぬ皮肉である。

「心」が支配される日

「心」が支配される日