腸を撒くのをやめさせい

こちらのエントリを見たのですが。
朝日新聞に「アニメの過激表現」についての投書が載る - [ 悠 々 日 記 ]

朝日新聞に、「最近のアニメは過激で困る」という投書が載ったそうです。

アニメの表現 過激さ控えて

パート ●●●●(埼玉県川越市 43歳)


うちの小、中学生の兄妹は、少年マンガやアニメが大好きです。テレビのアニメは私もよく一緒に見るのですが、最近のものは、私たちが子どもの頃見ていたものとはかなり違ってビックリします。

戦いというか、傷つけあい、殺し合う場面が多いのです。その中の残酷なキャラクターによる凄惨な場面は、大人の私でもショックを受けるのですが、子供たちは慣れてしまっているのか、平気な顔で見ています。

確かに架空の話だと子供も分かっているのでしょうが、血が噴き出し、手足が飛び散るなど、どうしてここまで過激にしなければいけないのでしょうか。

昨今の恐ろしい殺人事件など、こういうマンガやアニメの影響を受けているのではないかと心配しています。マンガ家や出版社、テレビ局の皆様、どうか商業主義に走らずに、子供たちの健全な成長を考えた内容の作品を、ご一考下さい。

今のアニメで「血が噴き出し、手足が飛び散る」ってのは『シグルイ』ぐらいしか思いつかないんですが。アレは子ども向けじゃないですよー。

この母親氏、「私たちが子どもの頃見ていたものとはかなり違ってビックリ」とのことですが、43歳ということは、この人が子どもの頃というのはだいたい30〜35年くらい前、1972年〜77年くらいと思われます。


当時放送されていたアニメというと、過激な肉体派アクションで人気のあった『科学忍者隊ガッチャマン』や『破裏拳ポリマー』、凶暴な魚が獲物を食い尽くす場面で「まるで屠殺場だわ」という台詞まで飛び出す『海のトリトン』、主人公の友人たちが人間爆弾に改造されるなどして次々に死亡し、”皆殺しの富野”の原点となった『無敵超人ザンボット3』などが思い浮かぶところです。
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もう少し年代が下がると、美女が顔面を撃たれて射殺されたり、幼児の首が吹っ飛んだりする『伝説巨神イデオン』なんかも出てきますね。

伝説巨神イデオン 接触篇/発動篇 [DVD]

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この母親氏は、自分が子どものころに見ていたアニメというとハイジぐらいしか覚えてないんでしょうけど、昔からアニメというのはやれ残酷だやれ低俗だと叩かれていたもんなんですね。

といっても、そんなアニメを見て育った人間が、アニメがなかった年代の人間よりも犯罪をよく起こしているのか、といえば、もちろんそんなことはないわけで。

戦前の少年犯罪

戦前の少年犯罪



ぼくが子どものころなんか、経絡秘孔を突かれた人間が爆裂死する『北斗の拳』とか、デビルトムボーイでリキシマンがバラバラになったりハリケーンミキサーでミートくんがバラバラになったりする『キン肉マン』とかみんな観てましたけど、別にこの年代が特別残虐なわけでもないしなぁ。


あと、こんなアニメも見てましたけど、別にカレー丼喰ったからって大坂城を破壊したくなるってこともありませんしね。


放送当時、少年マガジンに連載されていた原作の方では、味皇様について「アニメの話をするとこの人が黙りがちになる」なんて書いてたもんでした。

ミスター味っ子(6) (講談社漫画文庫)

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