ヴィルヘルム・マイスターの修行時代

さて、新春ドラマスペシャル「悪魔が来りて笛を吹く」ですが。


http://wwwz.fujitv.co.jp/akuma/index2.html


稲垣吾郎金田一耕助を演じるこのシリーズも、「犬神家の一族」「八つ墓村」「女王蜂」に続いて4作目となります。*1

今回も、比較的原作に忠実だとは言えますが、いくつか変更点はありました。

※以下、ネタバレ













まず、玉虫伯爵の続柄。

原作では、秋子夫人*2の伯父ですが、今回は父親という設定になっています。

また、玉虫伯爵の殺害状況は、原作では絞殺で、しかも密室殺人になっていました*3が、今回は開放された部屋での撲殺に変わっています。


この辺は、登場人物が少ないわりに関係が錯綜しているこの作品の設定を、ストーリーの骨子を損なわない範囲で簡略化しようという意図でしょう。


そして、秋子夫人の扱いですが、今回は生存します。


原作では毒殺、古谷一行版では自殺、JET先生の漫画版では絞殺とさまざまな末路を遂げるこの人物ですが、今回は、映画の西田敏行版と同様に生存という結末でした。

個人的にはこの漫画版がいちばん凄惨かつ濃厚で好き。


今回のドラマ版、最大の見所はついに再現された、あの指のトリックですね。


これまでの実写作品では再現できなかったあのトリックですが、予告編で、成宮寛貴が右手に手袋をはめているのを見た時点でもうマニア狂喜乱舞です。


でも、実際に「右手の指2本が欠損していても演奏できる曲」なんて作れるもんなんでしょうか。

ベスト・オブ・ジャンゴ・ラインハルト

ベスト・オブ・ジャンゴ・ラインハルト

あと、原作では金田一も最後までこのトリックに気付かないんですが、今回はわりと早く気付いているようです。
ここは、最後にアレを見て気付く方が衝撃的でいいと思うんだけどなぁ。




と。




なんか文句ばっかり言ってるような気がしますが、基本的には悪くないと思いますよ。


伊武雅刀の顔芸も絶好調だし、兄と妹の近親相姦に端を発する殺人事件というのも、最近の妹萌えの人にもアピールするものがありそうな。



そういえばちょうど、渋谷の歯科医の息子が妹を殺害して解体したという事件も発覚しましたね。

http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20070105ddm041040014000c.html

妹?バラバラにしてやんよ 
 ∧_∧ 
 ( ・ω・)     ;, 
 (っ⊂〓二二二⊃ 
 /   ) チュイィィィン・,' 
 ( / ̄∪ 

↑某所で見かけて、あまりの不謹慎さにクラクラしたAA。さすがにこれは思いつかなかった。


この事件についても、「血を分けたきょうだいを殺すなんて、世も末だ」なんて言ってる人もいますがそういう人はきっと、人類最初の殺人がカインとアベルだというのを忘れているんでしょう。

アベルカイン

アベルカイン


あと、このエントリも見ておきましょう。
日本一賢い妹 : 少年犯罪データベースドア
すごい妹もいたものだ。

*1:そろそろソフト出してくれい。

*2:本当は火ヘンに禾と書くのだが、こんな字はない。

*3:真相はちょっと「黄色い部屋の秘密」っぽい。