男泣き祭りグランドフィナーレ
当「男の魂に火をつけろ!」は一週間にわたって「男泣き祭り」としてお届けしてきましたが、本日は最終日として究極の男泣き映画の一つであるこの作品をご紹介します。
狼/男たちの挽歌・最終章<デジタル・リマスター版> [DVD]
- 出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント
- 発売日: 2004/05/21
- メディア: DVD
- この商品を含むブログ (10件) を見る
さて、この「最終章」ですが、本当は「男たちの挽歌」及び「Ⅱ」「Ⅲ」とは関係ありません。ストーリー的には完全にオリジナルで、独立した作品です。
ですが、ツイ・ハーク製作、ジョン・ウー監督、チョウ・ユンファ主演という黄金トリオでの作品とあって、今ではシリーズ作品としてとらえられています。
殺し屋のジェフリー(チョウ・ユンファ)は、殺しのあとは教会でエージェントのシドニー(チュウ・コン)と会い、金を受け取るのを常としている。
あるとき、ナイトクラブで仕事をした際、無関係なクラブ歌手のジェニー(サリー・イップ)を、巻添えで失明させてしまうジェフリー。
彼は、償いのために、正体を隠して彼女を保護し、やがて二人は恋に落ちる。
この時点ですでに男泣きが入ります。
一方、はみ出し刑事のリー(ダニー・リー)は、先輩のチャン刑事(ケネス・ツァン)とともに、組織犯罪を追っていた。リーは、路面電車を走って追い掛け、犯人を射殺するほどの熱血刑事だ。
ちょっと「フレンチ・コネクション2」の影響がうかがえますね。
- 出版社/メーカー: 20世紀フォックス ホーム エンターテイメント
- 発売日: 2005/02/18
- メディア: DVD
- クリック: 1回
- この商品を含むブログ (6件) を見る
ジェフリーは、ジェニーの手術費用のために最後の殺しを決意する。
香港で毎年盛大に行われるドラゴンボート・フェスティバルの当日、にぎわう港で見事に麻薬王トニーを暗殺するジェフリー。
しかし、依頼主のジョニー(シン・フイオン)は、報酬を踏み倒した上に口封じのためにジェフリーを消そうとする。
「水曜どうでしょう」で香港に行ったとき、このドラゴンボート祭りをやっていたのですが、大泉洋さんはまったく興味ゼロでした。きっとこの映画を観てなかったんでしょうね、大泉さん。
事件を追うリーは、ジェフリーの存在とジェニーとの関係を突き止める。
ジェフリーの家を訊ねるリー。銃を突きつけあって静かに対峙する二人。そこにジェニーが帰ってきたため、彼女を心配させないため、「幼馴染の友達が訪ねてきたんだ」とごまかそうとするジェフリー。
「俺たちは孤児院で一緒に育った。俺はサイピー、コイツはハータウと呼び合う仲だ」*1と、銃を突きつけあったままで話を合わせるリー刑事。
このシーンの男泣き度もかなり高いです。
ちなみに、字幕ではこのあだ名はあっさり流されていますが、実はとっても重要な伏線になってるのでご記憶のほどを。
ジェフリーは、空港でリーの裏をかいて逃亡。
追跡の途中、チャン刑事が殉職する。
ここでまた泣きます。
ジェフリーの秘密アジトを突き止めるリー。そこに、ジョニー配下の殺し屋たちが襲撃。行きがかり上、協力して敵を撃退、脱出する二人。
いつしか、彼らの間には、立場を超えた熱い友情が生まれていた。
刑事と犯罪者の友情、というのは燃えの基本の一つですね。
ジェフリーとリーは、いつもの教会に潜伏する。
シドニーは、ジョニーの元に金を受け取りに行く、と話す。
「シドニー、オレはもう金なんかいらない。友情さえあればいい」
と止めようとするジェフリーだが、命がけで金を取りに行くシドニー。
拷問され瀕死の重傷を負うが、ジョニーから金を奪って教会に戻り、そこで息絶える。
この台詞も、一度は言ってみたいですね。
教会へ、ジョニーたちが襲撃してきた。
鳩が飛び、ロウソクが灯った教会を舞台に壮絶な銃撃戦が始まった。
机のかげに隠れ、話す二人。
「ハータウ、奴らを倒したら君は逃亡するだろう。生きるにせよ死ぬにせよ、俺たちはもう二度と会えない。せめて、君の本当の名前を教えてくれないか」
「なんだサイピー、生きるの死ぬのと大げさな。お前は俺ともう付き合いたくないのか?水臭いことを言うなよ。名前ならお前が付けてくれたハータウで充分じゃないか」
・・・くぅぅぅうう(男泣きの音)
「鳩の飛ぶ教会で、二丁拳銃での銃撃戦」というのは香港映画の定番となり、アニメ「カウボーイビバップ」なんかにも受け継がれています。
COWBOY BEBOP 2nd.Session [DVD]
- 出版社/メーカー: バンダイビジュアル
- 発売日: 1999/01/25
- メディア: DVD
- 購入: 1人 クリック: 16回
- この商品を含むブログ (31件) を見る
教会での銃撃戦によってマリア像が砕け散るという衝撃的なシーン、そしてあまりにも悲劇的なラストシーン*2に至るまで、涙でグジャグジャになりながら観るしかないという、男泣きの最高峰の一つといえるでしょう。
コレで泣けない人は、当ブログには不向きですのでよそへどうぞ。
男泣き祭りは、以上を持ちまして閉幕といたします
といっても、当ブログの基本方針は「男の魂に火をつける」ですので、あまり変化はしないかと思われますのでご容赦ください。