仕置は今夜!

必殺仕置長屋 1 (SHUEISHA JUMP REMIX)

必殺仕置長屋 1 (SHUEISHA JUMP REMIX)

最近買った漫画のほとんどがコンビニ本であることに気付きました。
この本は、必殺シリーズファンクラブ「とらの会」会長の山田誠二氏が脚本を書き、集英社の「コミック時代活劇」に連載されているものの編集版。
初期2話は、秋田書店の「サスペリア増刊ZOKUZOKU」に掲載されましたが掲載誌の休刊により中断、ブランクを経て再開されたものです。

現在、「必殺」を冠する漫画作品は2つあります。

この作品は、こちらも集英社の「時代劇ファン」に連載されています。
必殺っぽいフォーマットはありますが、むしろ森田信吾による骨太な絵柄と、残酷描写が前面に押し出されている別物としてとらえるべきでしょう。


それに対し、「仕置長屋」の方は山田氏によるツボを押さえた設定とストーリー、朝日放送山内久司プロデューサーによる正式な「必殺シリーズ」最新作というお墨付きもあってファンの心を掴んでいます。


作画の木村知夫氏は、以前に「少年チャンピオン」で「Let'sダチ公」というツッパリ漫画を連載していたのでご存知の方も多いでしょう。

Let’sダチ公 1 (少年チャンピオン・コミックス)

Let’sダチ公 1 (少年チャンピオン・コミックス)

内容は、いかにも80年代のチャンピオンらしい破天荒な純情不良少年もので、どうこう言う種類のものではありません。
ただし、絵柄の特異さは際立っていて、特に主人公の少年の眉毛(端が天に向かって吊り上っている)はふくしま政美の「聖マッスル」みたいで不気味でした。
聖(セント)マッスル (QJマンガ選書 (03))

聖(セント)マッスル (QJマンガ選書 (03))

アシスタントかなんかやってたのかなぁ。



このたび発売された「仕置長屋」のコンビニ本の目次を見ると、各話サブタイトルが

  1. 命が的の裏稼業
  2. ろくでなし始末の理
  3. 晴らす恨みは銭一文
  4. 人情にくしみ二本差し
  5. 惚れて貫く仕置の掟

となっています。よく見ると、頭文字が「いろは」順になっていることに気が付きますね。
これは「必殺仕置人」に倣ったものでしょう。

必殺仕置人 上巻 [DVD]

必殺仕置人 上巻 [DVD]

「仕置人」は、第1話「いのちを売ってさらし首」から最終話「お江戸華町未練なし」まで、すべていろは順になっているのでサブタイトルが判ればすぐ第何話か判ります。
わたしが一番好きなタイトルは、第5話「仏の首にナワかけろ」かなぁ。
仮面ライダーみたいな造成地で繰り広げられる、山崎努山田吾一ロシアンルーレット首吊り対決の荒涼とした風景もすごいですが、藤田弓子がレイプされるという衝撃映像も拝めます。