この世でいちばんストレスの溜まる作業

なんだと思いますか?「穴を掘っては埋めてを繰り返す」とか「クレーマーの応対」とか、考えただけで「イーッ」となるものはこの世にあまた存在しますが、わたくしが強く押すもの、それは


「フロイドローズの弦交換」だ!!!


などと叫んでみたところで、なんのことかわからない人が大半、ていうかわかる人はほとんどいないでしょう。

えー、「フロイドローズ」ってのはですね(なぜか噺家ふう)、まぁ要するにギターのブリッジ(弦をボディに止める部品)の種類ですよ。

エレキギターには「アーミング」という技法がありまして、ブリッジのところに付いているアーム(付いてないギターもある)をウインウイン動かすと、音程がウインウインなるわけです。

で、これをやりすぎるとチューニングがヘロヘロになるわけですが、フロイドローズ搭載のギターだと、これをいくらやってもチューニングが狂わないし、上下できる音程の幅も大きいわけです。

しかし、そのかわり弦の交換とチューニングは死ぬほど面倒くさい。6本の弦と3本のスプリングの張力の微妙なバランスで成り立つものなので、1本の弦の音程を上げると、他の弦が下がる。1本を下げると、他が上がる。つまり、1本づつE-A-D-G-B-Eと合わせていくと、最後にEを合わせるころには他の弦の音程がガタガタになるわけです。

だから、全体のバランスを考えながらちょっとづつ音程を上げていくしかないわけです。しかし、これもなかなか時間がかかる。次第に「イーッ」となってくるわけです。

今のギターを買って5年以上になるので、その間に50回はやってる作業なのに、まったく習熟するということがないのはどういうわけよ?オレ。

などと自問自答しながらチューニングを終えてコードを鳴らしてみる。おぉ、いい鳴り。
しかし、ハイポジションで弾くとちょっと音程に狂いが。

・・・今度は「オクターブ調整」が必要だ。

もはやそれが何なのか書く気力もありませんが、6角レンチを駆使するヒジョーに面倒な調整をしなくてはならないわけです。

あぁ、アームの付いてないレスポールに買い替えようかなぁ。

・・・などと思いながら調整を終える。こんなに手間をかけてギターというものは弾かれるのです。

で、スタジオで仲間から言われたりするわけです。

「チューニング半音下げにしない?」

・・・バンドをやるみなさん、仲間の楽器のことは把握しておかないと喧嘩になりますよ。