第一回仙台短編文学賞:受賞作発表

荒蝦夷河北新報社プレスアートが主催した「仙台短編文学賞」、第一回の受賞作が発表されました。


http://www3.nhk.or.jp/tohoku-news/20180310/0000466.html

仙台短編文学賞 初の大賞決まる

東日本大震災をきっかけに新たに創設された「仙台短編文学賞」の受賞作が発表され、大賞には、震災の風化への抵抗をテーマにした作品が選ばれました。

仙台短編文学賞は、震災の経験を踏まえた新たな文学を生み出そうと、出版社などでつくる実行委員会が創設したもので、全国各地から576作品の応募が寄せられました。
審査の結果、大賞には、大阪府岬町に住む岸ノ里玉夫さん(58)の作品「奥州ゆきを抄」が選ばれました。
この作品は、東北に伝わる伝統芸能浄瑠璃の復活に取り組む主人公が、その活動を通して、阪神・淡路大震災東日本大震災の風化にあらがっていこうとする姿が描かれています。
また、5つの受賞作のひとつとして、七ヶ浜町に住む村上サカナさん(50)の「ごく限られた場所に降った雪」が選ばれました。
村上さんは岩手県陸前高田市出身で、酒好きだが人に尽くす父と、おせっかいで朗らかな母との、かつての心温まる日常を通して、震災で失われたものの大きさを描いています。
実行委員会の土方正志代表は「震災への思いを吐き出し書かずにはいられなかったと思わせる作品が大半だった。文学賞をつくった甲斐があったと思う」と話していました。

大賞の岸ノ里玉夫さんは、「三咲光郎」名義で松本清張賞も受賞している、プロの作家です。

上野の仔 (徳間文庫)

上野の仔 (徳間文庫)

冥界の遺産: 特務機関ラバーズ (徳間文庫)

冥界の遺産: 特務機関ラバーズ (徳間文庫)


各賞の詳細や、審査委員の選評については、公式サイトをごらんください。
https://sendaitanpenbungak.wixsite.com/award/1


また、今回の審査委員を務められた佐伯一麦先生の小説を映画化した『二十六夜待ち』が、仙台でも公開されています。


仙台セントラルホールにて、本日より一週間の限定上映。仙台の方はお見逃しなく。
http://www.sakura-centralhall.jp/index.html

武田一義トークショー兼サイン会@仙台

久しぶりの更新となりましたが、やはりイベント告知です。


http://www.blg.co.jp/kikuya/shops/sendai/#

特報!「ペリリュー−楽園のゲルニカ− 4巻」発売記念!

武田一義先生トークショー兼サイン会 開催!!

【開催日】3/10(土)13時〜

第46回日本漫画家協会賞優秀賞受賞作。
戦争の時代に生きた若者達の長く忘れさられた真実の記録を描き、
話題沸騰中の「ペリリュー-楽園のゲルニカ武田一義先生待望の
トークショー兼サイン会を当店にて開催します!
武田先生の貴重なお話を生で聞けるチャンス!
この機会をお見逃しなく!

白泉社公式サイト内ページ

http://www.younganimal.com/takeda_sign/


開催は今週土曜ですが、整理券はまだ入手可能とのこと。どうぞよろしく。

おわりの一歩

さて、今年も既に半月が過ぎ去りましたね。


去年から、たまに書くといいつつほぼ告知しか打たない廃墟となってしまったこのブログではありますが、たまにはとくに意味もなくダラダラと思いついたことを書くのもまたよし、ということで今年最初のエントリを。


というのも、ボクシング漫画の金字塔である(皮肉でもなんでもない)『はじめの一歩』が、ついに完結を匂わせる展開になってきたことですよ。

ここ数年ずっと引き延ばしてきた、一歩のパンチドランカー疑惑がついに決定的になり、引退がほぼ確定したといっていいでしょう。
単行本が70巻を過ぎたあたりから、試合展開の引き伸ばしが顕著になり、往年のファンがどんどん離れていったこの作品ですが、ここ最近はドラマがしっかり動いているので、オールドファンにもまた読み直してほしいと思っております。


思えば、ボクシング漫画で主人公がパンチドランカーになることは珍しくありませんが、たいていは症状を隠して戦い続け、世界チャンピオンを倒す(もしくは圧倒する)ものの、その代償として廃人になる、的な終わり方になりがちでした。そもそも物語のクライマックスとしては、栄光の絶頂で終わるか、または破滅で終わるというのが定石であります。

しかし、旧来のボクシング漫画とは一線を画すリアリティが魅力だった『はじめの一歩』ですから、ここは新しいエンディングを持ってきてもらいたいですね。ボクサーがちゃんと引退する漫画、って読んだ記憶がないので、そこをしっかり描いてほしい。会長がコミッションに引退届を出して、一歩が会長に「長い間お世話になりました!」とあいさつをして、ちゃんと社会人として生きていく終わりにしてほしいですね。作者の森川ジョージには、自らボクシングジムを経営して、かつてスター選手だった高橋ナオトを会長に起用するものの、素行の悪さが目に余ったため訣別するという経験がありますから、一歩にはナオトを反面教師として、釣り船屋としてしっかり働く人になってもらいたいものです。


だいたい今までの展開と、漫画のお約束を踏まえて考えると、最終回はこんな感じになると予想します。

  • 後楽園ホールで一歩の引退セレモニーが行われ、リング上でテンカウントゴングを聞きながら四方に深々と頭を下げる
  • それから一年ほど時間が経ち、一歩と久美の結婚式が行われる
  • かつてのライバルたちが大集合する
  • テレビでは、ヴォルグと千堂の世界タイトルマッチ(勝った方がリカルドと統一戦をやる)が流れている
  • 久美を連れてバージンロードを歩く間柴の目に涙が光る
  • 久美が投げたブーケをトミ子が受け取り、青木と「次は私たちね」とうなずき合う
  • 披露宴で鷹村が一歩の巨根をネタにしたセクハラスピーチを行い、激怒した間柴と殴り合いになる
  • 大騒ぎの中、浮かない表情の一歩。宮田の席を見ると空席になっている
  • 二次会を終え、家へ帰ろうとする久美に「先に帰っててください。忘れ物を取ってきます」と一歩
  • 鴨川ジムの地下リングへ行くと、そこで待っていた宮田が「遅かったな」と
  • 「あの日の決着をつけよう」と二人だけのスパーリングを開始
  • 「カーン」とゴングが鳴り「ご愛読ありがとうございました」


うーん……「カーン」オチってのは、あまりにもベタすぎるかなぁ。
とはいえ、一歩が引退した途端にパンチドランカーが急速に悪化して、釣り船から落ちて亡くなるなんてのはやめてほしいし、引退を撤回して廃人になるまでリングに上がり続ける、なんてのは論外だし、一歩がトレーナーの道を歩み始めてまたダラダラ続けるというのもイヤだ。そもそも一歩の性格からいって、あいつ指導者に向いてないし。


あとは、結婚した一歩と久美の間に、間柴そっくりの赤ちゃんが生まれるってのも捨てがたいが、30年続いた漫画のオチがそれってのもちょっとね。


ていうか、『はじめの一歩』は1989年に連載が始まってるので、来年で30周年なんですよね。たぶん、一歩が引退することになっても、30周年まではまたダラダラ引き延ばすんだろうなあ、という悪い予感もあったりするのです。

映画オールタイムベストテン2017:落穂拾い

さて、前回の結果発表から一週間ほど間が空きましたが、恒例の「1点映画」「5.5点映画」(順不同でひとりだけ投票した映画)をここで発表します。

映画オールタイムベストテン2017:1点映画

名作・傑作・怪作が並ぶ中で、『Mr.Boo!』シリーズが2本、別々の人から挙げられているのが印象的なラインナップでした。

Mr.BOO! インベーダー作戦 デジタル・リマスター版 [DVD]

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新Mr.BOO! アヒルの警備保障 デジタル・リマスター版 [DVD]

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映画オールタイムベストテン2017:5.5点映画


こちらも名画・珍作が勢揃い。順不同投票は映画愛の強い人が集まる傾向があり、余計にマニアックな作品が挙げられることになります。『二十四の瞳』と『徳川セックス禁止令』が同点、というのはうちのベストテンでないと発生しない事態でしょう。なお、この作業中はタイトルしか見ていないので、『クラッシュ』がクローネンバーグのほうなのかポール・ハギスのほうなのかわかりませんでした。

クラッシュ 《ヘア解禁ニューマスター版》 [DVD]

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クラッシュ [Blu-ray]

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年末のあいさつ

というわけで、このブログの2017年も終わりとなりました。今年は告知以外にほとんど更新がありませんでしたが、閲覧していただいたみなさまには心より御礼申し上げます。


ブログには書いていませんでしたが、今年のぼくにとって重大なニュースといえば、なんといっても大原優乃のグラビアデビューですね。

Dream5のメンバーとして、紅白歌合戦にも出演した子ですが、在籍時は子どもっぽさを前面に出したイメージ戦略のため、こんなスタイルの持ち主だったとは思いもよりませんでした。
18歳とまだ若すぎるため、体型にもルックスにもやや幼さが残っていますが、それもまた人生における一時期にしか出せない味わいである、といい方に解釈しましょう。
南国生まれ(鹿児島県出身)らしい小麦色の肌と、チャイドルあがりらしい化粧っ気の薄いメイクのおかげで、可愛らしい笑顔がちょっとローマン・ゴンサレスに似て見えることもあるのですが、まぁこれはロマゴンが可愛いから仕方ないということにしましょう。


Fカップという胸の大きさのみならず、手足や胴体のむっちりとした肉付き(かつてナンシー関瀬戸朝香をそう評したように、胴体が薄くなく、断面が丸い感じがする)、ウエストから腰にかけてのラインもグラビアアイドルとして理想的といえます。身長154cmと背は高くないものの、胴が短いためボリューム感が出ています。これは努力ではどうにもならない、天賦の才ですね。同じ元Dream5日比美思もグラビア活動をしていますが、彼女は身長167cmと長身で、全体に細身なので、ビキニを着るとトップとボトムの距離が離れており、やや間延びした印象を受けるのが残念なところです。なお、リーダーだった重本ことりは暴露本的な自伝で「ライブのお客はみんなジバニャン目当て」と書いていたのがなんとも可哀想でありました。

黒い小鳥

黒い小鳥



何はともあれ、今年も一年おつきあいくださいまして、ありがとうございました。来年もよろしくお願いいたします。

映画オールタイムベストテン2017:結果発表

10月31日から12月17日まで募集した「映画オールタイムベストテン2017」には多数の投票をいただきまして、まことにありがとうございました。


総計119名のみなさんにご参加いただき、723本に及ぶ映画がリストアップされました。


今回も破壊屋さんのヘルプをいただき(というか、集計作業はほとんど破壊屋さん任せでした)、集計が完了いたしましたので、では結果を発表いたします。

2位:この世界の片隅に 114点 得票数18

3位:シン・ゴジラ 82点 得票数16

8位:桐島、部活やめるってよ 63.5点 得票数8

桐島、部活やめるってよ (本編BD+特典DVD 2枚組) [Blu-ray]

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9位:悪魔のいけにえ 62.5点 得票数10

10位:ロッキー 58.5点 得票数8



これまでのテーマ別ベストテンで上位に入賞した作品群が、ノンジャンルの今回も順当に入ってきました。「戦争映画」1位の『この世界の片隅に』、「SF映画」2,3,4位の『ブレードランナー』『BTTF』『SW Ep4』、「ゼロ年代」1位の『ダークナイト』、「ホラー映画」1位の『悪魔のいけにえ』、「スポーツ映画」3位の『ロッキー』が再ランクインを果たしております。


そんな中で、2015年の『マッドマックスFR』がぶっちぎりの1位というのはやや意外でしたが、それだけ力のある作品だということは間違いないでしょう。シンプルな物語の中に込められた古典的モチーフと現代的人間観、ビザールな世界観と圧倒的なヴィジュアル、そして息もつかせぬ壮絶なアクションは映画という文化の精髄であります。


また、このブログの読者層からいって不利かと思われた青春映画『桐島、部活やめるってよ』が8位に入賞したというのは、10年前では考えられなかったことで、ネットの映画クラスタも世代交代が進んでおるのだなぁ、と思わされたのでありました。もし「青春映画ベストテン」をやったらぶっちぎりの1位になっただろうなぁ。やらないけど。

桐島、部活やめるってよ (集英社文庫)

桐島、部活やめるってよ (集英社文庫)


11位から下はこんな感じです。


古典的名作から新しい作品まで、バランスよくランクインした結果といっていいでしょう。


というわけで、今年もご参加いただきまして、ありがとうございました。
余裕があれば、次は恒例の「1点映画特集」をお届けしたいと思います。

今月の告知

さて、今月の告知をここで。

今月の講師(せんだい文学塾・山形小説家ライター講座 共通)

角田光代(かくた・みつよ)先生

 1990年に『幸福な遊戯』で第9回海燕文学新人賞を受賞。2005年に『対岸の彼女』で第132回直木賞を受賞。他にも数多くの文学賞を受賞しており、『八日目の蝉』『紙の月』『キッドナップ・ツアー』など映像化作品も多い。2017年9月より全三巻に渡り発刊される『源氏物語』の新訳は長編小説執筆を休止して挑んでいる。

井上荒野(いのうえ・あれの)先生

1989年、『わたしのヌレエフ』で第1回フェミナ賞を受賞。2008年『切羽(きりは)へ』で第139回直木賞を受賞。2013年には『つやのよる』が『つやのよる ある愛に関わった、女たちの物語』の題名で映画化されている。最新作は『あなたならどうする』。

あなたならどうする

あなたならどうする

江國香織(えくに・かおり)先生

 1987年の『草之丞の話』で童話作家として出発、『きらきらひかる』『落下する夕方』『神様のボート』などの小説作品で人気を得る。2004年、『号泣する準備はできていた』で直木賞受賞。詩作のほか、海外の絵本の翻訳も多数。最新作は『なかなか暮れない夏の夕暮れ』。

なかなか暮れない夏の夕暮れ

なかなか暮れない夏の夕暮れ

せんだい文学塾

  • 11月25日(土)16時開場、16時30分〜18時30分開講予定
  • 会場:会場:仙台文学館仙台市青葉区北根2丁目7−1)http://www.sendai-lit.jp/
  • 定員:90名
  • 受講料:一般2000円、学生1000円、高校生以下無料
  • お申し込み/お問い合わせ:せんだい文学塾運営委員会 sendaibungakujuku@gmail.com お電話は080-6013-5008

山形小説家・ライター講座

この講座について

  • 文芸評論家の池上冬樹先生が、アドバイザーとしてご指導されています。仙台と山形で運営母体は異なりますが、進行や雰囲気はほぼ共通しています。
  • ゲストとして、大手出版社の編集者が参加することもあります。
  • 「山形小説家・ライター講座」からは、「このミス大賞」出身作家の深町秋生さん、大藪春彦賞作家の柚月裕子さん、日経小説大賞を受賞された紺野仲右ヱ門さん、怪談作家として各所で暗躍中の黒木あるじさん、小説現代長編新人賞でデビューし、男性的で骨太な小説が好評な吉村龍一さん、徳間書店より『谷中ゲリラアーチスト』を刊行されデビューした織田啓一郎さんを輩出しています。
  • 「せんだい文学塾」からも、新潮新人賞の受賞者が出ました!
  • 受講生から提出されたテキスト(短篇小説、エッセイなど)を教材として採用しております。一流の作家や評論家に自作を読んでもらえる、めったにない機会です。 創作をされる方は、いちど提出してみては。
  • プロ作家志望の方から、読書の楽しみを深めたい方や、ベストセラー作家の人となりに興味のある方まで、どなたでも気軽に参加できます。すでに本を出されている方も歓迎します。
  • 講座の進行としては、まず受講生にテキストを読んでの感想・作者への質問などを求めます。ついで作者による解説、それから講師による講評という流れで進めます。無言で参加することもできますが、なるべく発言したほうがより楽しめます。
  • 近郊にお住まいで文芸に興味のある方、土日に東北へ旅行される方は、どうぞご参加ください。

震災と文学 2017年度後期

アクセスが伸びているうちに、催し物の告知です。

東北学院大学地域共生推進機構 連続講座〈震災と文学〉2017年度後期 

■11月10日(金) 18:00〜19:30

「さかな記者がみた石巻の6年」
高成田享 仙台大学教授

■11月17日(金) 18:00〜19:30

「仙台に文学賞を 仙台短編文学賞ことはじめ」
土方正志 荒蝦夷代表
大和田雅人 河北新報出版センター取締役出版部長
川元茂 プレスアート編集部長

■12月18日(月) 18:00〜19:30

近現代史における〈災後〉をいかに考えるか」
御厨貴 東京大学先端科学技術研究センター客員教授

■2月9日(金) 18:00〜19:30

「未来を祀るために 未来神楽をめぐって」
 和合亮一 詩人


◎会場/東北学院大学 土樋キャンパス ホーイ記念館ホール(地階)
◎受講料/無料(どなたでも受講できます)
【申込方法】氏名・年齢・住所・連絡先(電話番号、メールアドレス)、受講希望日を明記の上、ハガキ、FAXまたはEメールにて下記までお申込みください。
【お問合せ・お申込】東北学院大学 地域共生推進課 〒980-8511 仙台市青葉区土樋1-3-1
TEL:022-264-6562 FAX:022-264-6522 Eメール:kikou@staff.tohoku-gakuin.ac.jp
主催■東北学院大学地域共生推進課  企画・コーディネート■有限会社荒蝦夷

※上記のほか1講座を予定しております。詳細は決まり次第お知らせいたします。

【講師略歴】

◆高成田享(たかなりたとおる)

1948年、岡山県生まれ。仙台大学教授。東京大学経済学部卒業。朝日新聞社アメリカ総局長、同論説委員などを経て、2008年1月から2011年2月まで同石巻支局長。同年4月より東日本大震災復興構想会議委員。単著に『さかな記者の見た大震災 石巻讃歌』(講談社)、共著に『ディズニーランドの経済学 増補版』(朝日文庫)、『話のさかな コラムで読む三陸さかな歳時記』(荒蝦夷)など。『石巻学』(石巻学プロジェクト/荒蝦夷)に「石巻さかな族列伝」を連載中。NPO法人東日本大震災こども未来基金理事長なども務める。

さかな記者が見た大震災――石巻讃歌

さかな記者が見た大震災――石巻讃歌

◆土方正志(ひじかたまさし)

1962年、北海道生まれ。荒蝦夷代表。東北学院大学文学部卒業。荒蝦夷は震災後の出版活動により出版梓会新聞社学芸文化賞受賞。著書に『ユージン・スミス 楽園へのあゆみ』(偕成社産経児童出版文化賞受賞)、『てつびん物語 阪神淡路大震災・ある被災者の記録』(偕成社/同入賞)、『震災編集者――東北のちいさな出版社〈荒蝦夷〉の5年間』(河出書房新社)など。仙台短編文学賞実行委員会代表。

◆大和田雅人(おおわだまさと)

1960年、宮城県仙台市生まれ。河北新報出版センター取締役出版部長。中央大学商学部卒業。河北新報報道部記者、編集委員論説委員を経て2016年から現職。著書に『四ツ谷用水光と影 仙台・消えた遺産を追う』『よみがえる仙台の建築 戦災から10年』、共著に『仙台藩ものがたり』(以上、河北新報出版センター)。仙台短編文学賞実行委員会。

◆川元茂(かわもとしげる

1967年、宮城県石巻市生まれ。プレスアート編集部長。東北学院大学法学部卒業。リクルートを経て仙台のプレスアートに入社し、『せんだいタウン情報S-style』『COLOR』『Kappo仙台闊歩』各編集長を経て現職。仙台・宮城・東北の魅力を再発見するべく、現場感覚を大切にしながら地域に密着した雑誌づくりを続ける。仙台短編文学賞実行委員会事務局長。

震災編集者:東北の小さな出版社・荒蝦夷の5年間

震災編集者:東北の小さな出版社・荒蝦夷の5年間

四谷用水光と影―仙台・消えた遺産を追う

四谷用水光と影―仙台・消えた遺産を追う

御厨貴(みくりや・たかし)

1951年、東京生まれ。東京大学先端科学技術研究センター客員教授東京大学法学部卒業。政策研究大学院大学教授、東京大学教授を経て現職。専門は政治史、オーラル・ヒストリー。東日本大震災復興構想会議議長代理、復興庁復興推進委員会委員長代理を歴任。主著に『政策の総合と権力 日本政治の戦前と戦後』(東京大学出版会サントリー学芸賞)、『馬場恒吾の面目 危機の時代のリベラリスト』(中公文庫/吉野作造賞)、『権力の館を歩く 建築空間の政治学 』(ちくま文庫)、『政党政治はなぜ自滅したのか? さかのぼり日本史』 (文春文庫)など。

和合亮一(わごう・りょういち)

1968年、福島県福島市生まれ。詩人。福島大学教育学部卒業。『AFTER』で第4回中原中也賞、『地球頭脳詩篇』(共に思潮社)で第47回土井晩翠賞を受賞。東日本大震災直後からツイッターで発した言葉は詩集3部作『詩ノ黙礼』(新潮社)、『詩の礫』(徳間書店)、『詩の邂逅』(朝日新聞出版)に結晶。ほか『詩の礫 起承転転』(徳間書店)、『廃炉詩篇』(思潮社)、『昨日ヨリモ優シクナリタイ』(徳間書店)、『生と死を巡って 未来を祀るふくしまを祀る』(イースト・プレス)など著書多数。

昨日ヨリモ優シクナリタイ

昨日ヨリモ優シクナリタイ