ギークの逆襲

遅ればせながら、デヴィッド・フィンチャー監督の『ソーシャル・ネットワーク』を観てきたッス。


http://www.socialnetwork-movie.jp/


ストーリーや見どころはすでに語りつくされた感がありますが、ぼくが印象的だったのは、映画の冒頭、マーク・ザッカーバーグが女子学生品定めサイトを構築する場面。ここでは、マークたちイケてないグループに属している学生がパソコンに向ってシコシコとコードを書いているのと並行して、名門フラタニティに属している学生グループが大勢の女子学生を交えて乱痴気騒ぎをしているのが描かれます。


ユダヤ人であるマークは高位グループには入会を許されず、金持ちジョックスのウインクルボス兄弟に「サイトを作ってくれ」と頼まれる場面でも、彼らの会館には自転車置き場までしか入ることを許されません。facebookを立ち上げたマークが「排他的」であることにこだわったのも、その意趣返しのように思われます。


この辺の描写は、ジョン・ベルーシの『アニマル・ハウス』とか、『ナーズの復讐』にも通じるものがあり、アメリカの大学を舞台にした映画の定番テーマといえるのでしょう。

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近年は、IT技術に長けたオタクのことを「ギーク(geek)」と呼ぶことが多いようですが、この映画の中では、ウインクルボス兄弟がマークを罵るときなど「ナード(nerd)」が使われていました。これは、ウインクルボス兄弟がIT業界の人間ではなく、その辺の用語にくわしくないことを表現しているんでしょうかね。


大学のフラタニティを描いた映画は多く存在しますが、珍しく黒人大学のフラタニティを描いた映画として、スパイク・リーの『スクール・デイズ』があります。

ここでも、白人の高位フラタニティに憧れてマネをしようとする一派と、黒人のアイデンティティを重んじる一派の確執が描かれており、その問題の根深さを感じさせます。



そういえば、マーク・ザッカーバーグを訴えるウインクルボス兄弟は、ボート競技の選手でした。


フラタニティ映画
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『スクール・デイズ』
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Nice boat.


おお、うまくつながった!

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Nice boat.とかもう誰も覚えてないだろ……)