ザ・グレイト・ニュークリアー・スウィンドル

政界では大連立構想をやるのやらないのと騒いでいますが、立役者のひとりである石原ジュニアがこんなことを言っていたそうで。


http://mainichi.jp/seibu/shakai/news/20110619ddp041040009000c.html

山口・上関原発建設計画:石原氏「10年はできない」 「反対運動はアナーキー

 自民党石原伸晃幹事長が18日、山口県宇部市であった河村建夫衆院議員(山口3区)のセミナーで講演し、中国電力広島市)が同県上関町に計画している上関原発について「客観的な情勢から原発新設にはなかなか賛同を得られない。この10年以内にできないと思う」と発言した。河村氏も「新しい原発を造るのはなかなか大変」と述べた。


 石原氏はさらに▽東京電力福島第1原発事故後に広がっている脱原発運動を「アナーキー(無政府的)で、代替エネルギーのことを考えていない」▽東京で11日にあった脱原発デモについて「公安関係者から聞いたが、バックにいるのは革マル派中核派原水協原水爆禁止日本協議会)。そういう人たちがいるのに普通の人が多く集まっている」−−と発言した。上関原発予定地近くの祝島で続く反対運動についても「今来ているのは中核派で、地元の人たちは本当に少ない」と述べた。


 上関原発を巡っては周南市など周辺市町の議会で「中止」「凍結」の意見書が可決されている。「上関原発を建てさせない祝島島民の会」の山戸貞夫代表は「地元の気持ちが全く分かっていない。反対運動は30年も続いているのに」と憤っていた。【尾村洋介、小中真樹雄】

今日び「アナーキー」なんて言葉もなかなか聞きませんよ。


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公安関係者から聞いた話、というのも実にいいかげんな内容です。革マル派中核派原水協がいっしょになってデモを推進するというのは、民主党自民党の連立どころか、共産党たちあがれ日本の連立政権ぐらいありえない事態でしょ。この人は内ゲバとか聞いたこともないんですかね。

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まぁ、世襲政治家にとって過激派なんてのは「なんだか知らんがオレに楯突く気に喰わんやつら」程度の認識しかないでしょうから、一緒くたになっちゃうんでしょうね。そもそもここで挙げられてる三つの団体はどれもアナキスト集団ではないんですが、石原ジュニアにとってみれば、彼らのヘルメットの色が赤かろうが黒かろうが、そんな違いはお父さんのご機嫌取りに役立たないからどうでもいいんでしょう。脱原発を訴えている人たちの多くは代替エネルギーについて提言していますけど、そんなもんは自民党元老院のご機嫌を損ねるだけなので、ジュニア的には耳にも入らないんでしょうね。こんな現実認識の人たちが、また権力の座につこうとしているんだから、もう震災からの復興なんて遠い未来の話としか思えないですね。