天外魔境
三十路も半ばをすぎると、若い女の子の顔を覚えるのがだんだん苦手になってきます。
Perfumeなら三人しかいないし、特徴もカブってないから見分けがつきやすいですが、AKB48となるともう完全にお手上げです。かろうじて見分けがつくのが、
これだけ。あとの人は、だいたいみんな同じ顔に見えてしまいます。まぁどの子もかわいいから別にいいんですけどね。
で、ぼくが識別できる数少ないメンバーである秋元オカロさんに、このほどスキャンダルが持ち上がったとか。
http://www.nikkansports.com/entertainment/news/p-et-tp0-20101014-689896.html
AKB秋元才加宅に王子1泊も性関係否定
AKB48秋元才加(22)が、34歳年上のマルチクリエーター広井王子氏(56)との「自宅お泊まりデート」をキャッチされた。14日発売の週刊文春が、9日夜に秋元の自宅を出入りする広井氏を撮影。1泊したと報じている。
昨秋の広井氏演出の舞台「AKB歌劇団∞」で秋元が主演を務め、今春の舞台でも脚本家と出演者の関係だった。日刊スポーツの電話取材に広井氏は「お泊まり」は認めながらも、秋元との恋愛関係は否定した。「寅さんのビデオを貸すために行きました。一緒に見るかとなって、彼女に解説しながら見ていたら、いつの間にか寝ちゃってしまった。秋元さんがかわいそう。オレなんか役不足だよ。こんなジジイで…。恋愛関係は100%ないです。(秋元)康さんとも仲がいいので、メールしたら笑ってました。うかつでした。本当にごめんなさい」。
秋元も自身のブログで恋愛関係の“無実”を強調した。「今回、泉鏡花という難しい舞台出演にあたり、前に泉鏡花を手掛けたことのある広井さんに相談に乗っていただいていました。父親以上に年が離れているので、まさかそんな話になるとは思いもしませんでした。もちろんアドバイスをいただいただけで、それ以外には何もありません」。関係者も「その夜も同居する秋元の同期メンバーもいました」と説明した。
秋元は15日深夜1時からの「AKB48のオールナイトニッポン」に生出演して、あらためて事情説明をするという。
王子って誰かと思ったら広井さんかよ。『魔神英雄伝ワタル』とか久しぶりに聞いたわ。
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AKB48は、複数の事務所に所属している女の子たちを集めた寄り合い所帯で、しかも多くのプロジェクトを同時進行で動かすことで利害関係をあえて錯綜させ、スキャンダルが出てもそれぞれの関係部署が牽制しあって大きく扱われないようにする、という運営手法をとっているそうですが、どうも文藝春秋社にはこのネットワークも及んでいなかったようですね。
このスキャンダルで発狂するオタの人もいるのかもしれませんが、ぼくに言わせれば、それは妄想力の不足というものです。
いいですか。
いま「週刊少年マガジン」では、女装少年がAKBに加入するという漫画『AKB49』が連載されています。
主人公やその友だちなどは架空の人物ですが、ほかのAKBメンバーや秋元プロデューサーなどは実在の人物がそのまま実名で登場する、というもの。
アイドルを題材にした漫画は昔から少なくないですが、このように現実と虚構の皮膜を溶解させるような仕掛けをしたものは珍しいでしょう。
しかし、かつて「少年マガジン」には、ある天才プロデューサーの仕掛けにより、ときにはそのプロデューサー自身が漫画に登場するなどして、虚構と現実の皮膜をブチ破ってファンを熱狂させた漫画があったのを、ご記憶の方もいらっしゃるでしょう。
そう、梶原一騎の『四角いジャングル』です。
[rakuten:surugaya-a-too:10506393:detail]
この漫画は、当初は主人公の空手家、赤星潮が打倒マーシャル・アーツ、打倒ベニー・ユキーデを目指してメキシコで武者修行する話だったのですが、帰国して黒崎健時のジムに入門してからは単なる通訳になり下がり、梶原一騎プロデュースによる異種格闘技戦・極真空手・キックボクシングのプロモーション漫画として連載されるという稀有な形態を持った作品でした。作中でも「この劇画は実際の格闘技界のうごきにもとづいている!」と高らかに謳い、ネットどころか家庭用ビデオも普及していない時代に、まだ見ぬ強豪たちを純真な少年ファンたちに紹介していたものです。
まぁそうやって紹介された「まだ見ぬ強豪」たちも、アントニオ猪木とダメ試合をやったミスターXだったりキム・クロケイドだったりするんですけどね。
『AKB49』も、これと同じに考えればいいんですよ。男の娘である主人公はとりあえず横にやって、
そう、今回の”お泊り”も、打倒ユキーデを目指す藤原のもとを黒崎師範が訪れて徹夜特訓、と脳内変換すれば、スヤンダルでもなんでもありません! きっと「うつけもーん!」と怒鳴られながら演技の特訓をしていたんですよ!
もしくは、秋元才加と秋元康が同姓なのに注目して、大山茂と大山倍達の関係に当てはめてもいいですけどね。
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それにしても、写真週刊誌が相手にしないネタを週刊文春だけが取り上げられる、というある種の倒錯は実に面白いですね。