護身完成
渡辺謙のこのツイートが、注目を集めています。
一人も兵士が戦死しないで70年を過ごしてきたこの国。どんな経緯で出来た憲法であれ僕は世界に誇れると思う、戦争はしないんだと!複雑で利害が異なる隣国とも、ポケットに忍ばせた拳や石ころよりも最大の抑止力は友人であることだと思う。その為に僕は世界に友人を増やしたい。絵空事と笑われても。
— 渡辺謙 (@harryken311) 2015, 8月 1
戦力を強めることより、友好関係を強めることが抑止力になる、という主張です。例によって「隣国の悪辣非道な奴らにはそんな理想は通じないんだぜ」という自称現実派から総攻撃を受けていますが、オレは、この意見によく似たことを言っていた人物をひとり知っています。
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この塩田剛三はですね、「合気道でいちばん強い技は何ですか」という弟子の質問に、「自分を殺しに来た相手と友だちになることだ」と答えた、というエピソードの持ち主なんですね。
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渡辺謙のツイートは、平和ボケしたお花畑発言なんかではなく、武道の極意にも通じる発想ではないかと思うんですが、いかがなものでしょう。
ちなみに、塩田剛三をモデルにした渋川剛気は、護身の武道を完成させたため、危険が待つ場所へ行こうとすると転んでしまったり、目の前に閉ざされた門の幻影が現れたりしますが、これを戦争に例えるならば、戦場へ向かおうとしても戦闘機のエンジントラブルで飛び立てない、とかでしょうか。もしくは、最高裁が自衛隊の出動命令を違憲と断じたため出動できない、とか。つまり憲法9条こそ護身の完成である、というわけだ!(錯乱