…And Justice For Jason

メタル・ジャスティス

メタル・ジャスティス

メタリカの「聞こえないベース」、真相判明 リリースから27年 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News メタリカの「聞こえないベース」、真相判明 リリースから27年 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News

【3月25日 AFP】米ヘビーメタルバンド、メタリカMetallica)が1988年にリリースした「メタル・ジャスティス(...And Justice For All)」は、同ジャンルの歴史において最も影響力のあるアルバムの一枚だが、同アルバムをめぐってはファンの間である疑問が上がっていた──ベースの音はどこ?

 リリースから27年、同アルバムでミキシングを務めたスティーブ・トンプソン(Steve Thompson)氏が、この謎の真相について語った。

 ギター関連のファンサイト「UltimateGuitar.com」に掲載されたインタビューによると、同アルバムのレコーディングでは、ドラムのラーズ・ウルリッヒ(Lars Ulrich)が、ベースの音量を下げてドラムの音を目立たせるべきと主張したのだという。つまり、ベースの音量をわざと下げたというのだ。

「ラーズから『ベースの音を下げてよ。ミックスでやっと聞こえるぐらいに』と言われたので『冗談だろう?』って答えた」とトンプソン氏は当時のやりとりを説明。そして真剣に取り合ってもらえなかったウルリッヒが、バンドを辞めるとまで言い出したことを明らかにした。このときは、本人とバンドのマネジャーたちから制止され事なきを得たという。

 しかし、ウルリッヒは、当時のことについてすっかり忘れてしまっているようで、ロックの殿堂(Rock and Roll Hall of Fame)入りを果たし再会した際には、なぜベースの音が聞こえないのかと質問されたという。「やつをぶん殴ってやりたかったよ。ベースの音が小さくて責められたのはこっちなんだから」

「メタル・ジャスティス」では、バンドに加入したばかりのジェイソン・ニューステッド(Jason Newsted)がベースを担当している。当時の彼の演奏についてトンプソン氏は賞賛している。(c)AFP


ジャスティス」は発売当初からそのサウンドミキシングについては酷評されており(ベースもひどいしドラムもひどい)、クリフ・バートンの事故死によるダメージが癒えていなかったラーズやジェイムズ・ヘットフィールドらは、レコーディングでもジェイソンとスタジオで会うことはなく、彼はいつもひとりでスタジオに来てはひとりでベースを弾いて帰っていた、というぐう畜エピソードも今に至るまで伝わっています。



その不憫さに涙したファンが、消されたベースの音を自主的に付け加えて、YouTubeにアップしたりしています。

  • Metallica - Blackened w/ enhanced ORIGINAL bass


多少マトモなサウンドになっておりますね。


ティーヴ・トンプソンのインタビュー記事については、こちらでもう少し詳しく載っています。


『...And Justice For All』のミキシング担当者がラーズ・ウルリッヒに不満たらたらな件 : メタリカ情報局 『...And Justice For All』のミキシング担当者がラーズ・ウルリッヒに不満たらたらな件 : メタリカ情報局

思い出すよ、メタリカがロックの殿堂に選ばれた時に、我々は招待されて、私はラーズと席を共にしたんだ。


−彼とは話したのですか?


彼はこうさ。「ねぇ、『...Justice』のベース、あれは一体何が起きたんだい?」彼は実際にそう俺に尋ねてきたんだ。私はすぐそこで彼をぶん殴ってやりたかったよ。残念だった。私は、あのベースのためにコテンパンに叩かれた一人だったからね。

でもコレねえ、絶対にラーズは自分のやったこと忘れたりしてないと思いますよ。
ジェイソンへの仕打ちがさんざん叩かれたから、人のせいにしようとしただけなんじゃないですかねえ。