黒い週末

というわけで、昨日・今日のOzzfestは、特に混乱もなく無事終わったようです。
賛否両論を呼んだももいろクローバーZの参加も、芸能界の大きなエナジーが動いたせいか好意的に報道されていますし(「BURRN!」には載らないだろうけど)、新たに脚光を浴びたアーティストもいます。

ANGEL OF SALVATION

ANGEL OF SALVATION

「ヤングギター」界隈以外ではほぼ無名のGalneryusもいいパフォーマンスをしたようですし、ももクロのバックではあの人がギターを弾きました。


http://rocketnews24.com/2013/05/12/329017/

ももクロのステージサポートでにわかに脚光を浴びるバンド『人間椅子』とは?


2013年5月11・12日の両日、千葉・幕張メッセでロックイベント『OzzFest』(オズフェスト)が開催されました。国内外のアーティストが多数参加するなか、にわかに脚光を浴びているバンドがあります。


そのバンドとは……人気アイドルユニット「ももいろクローバーZ」のステージをサポートした「人間椅子」。バンドの実態を知らないインターネットユーザーの間で大きな注目を集めています。一体全体、このバンドは何者なのでしょう?
 
・オズフェストとは?
このイベントは、1996年から始まったロックの祭典です。ロックボーカリストオジー・オズボーンが自ら主宰するイベントとして創設されました。アメリカを中心に毎年開催され、過去にヨーロッパやイスラエルでも行われています。有名アーティストが多数参加するイベントとして、世界中のロックファンに知られています。
 
ももクロの与えたインパク
ももクロの出演は当初、音楽関係者の間で物議をかもしました。というのも、ももクロが “アイドル” であり、ロックイベントにふさわしくないと見られていたからです。ところが……実際のステージでは、思わぬサポートメンバーの出演に来場者は衝撃を受け、会場のボルテージはマックス状態に! そのサポートメンバーこそが、「人間椅子」のギターリスト和嶋慎治氏と、彼女たちに楽曲提供しているNARASAKI氏だったのです。
 
・25年キャリアを持つ「人間椅子
大注目を集めることになった「人間椅子」は、今年活動25年目を迎えるベテランバンドです。1989年より放映されたオーディション番組、通称「イカ天」こと『三宅裕司いかすバンド天国』(TBS系)に出演したことをきっかけにメジャーデビューし、当時全国の学園祭に引っ張りだこになりました。
 
・長く暗い低迷期
しかしバンドブームが終焉すると、彼らの人気はいつしか忘れ去られることに。また色物バンドとして見られていたためか、「一発屋」としてメジャーのシーンから姿を消します。さらに、ドラマー脱退を繰り返すことになり、長い低迷期に突入していきました。
 
・地道な活動
インディーズレーベルの活動を場を移したものの、彼らの地道な活動は続いていきます。コンスタントにアルバムをリリースし、ライブ活動を継続。そして活動20周年を迎えた2009年にはベストアルバムを発表。2011年には通算20枚目となるアルバムを発表するにいたりました。
 
・バンドの特徴、「津軽弁」と「三味線」
彼らの音楽はデビュー当時、文学的な歌詞にハードロックのエッセンスを散りばめた「文芸ロック」として形作られていました。現在はその流れを踏襲しつつ、文学にインスパイアされた独自の世界観を展開しています。とりわけ特徴的な表現としては、青森県出身であることをいかした「津軽弁」の歌詞や、三味線を思わせるギターフレーズ。積極的に「和」の文化を取り入れつつ、ロックとして表現しています。
 
・たしかなテクニック
そしてロックへのひたむきな姿勢は、彼らの楽曲から伝わってきます。テクニックを裏付けている動画が、一時インターネット上で話題になりました。キング・クリムゾンというバンドの『21世紀のスキッツォイド・マン』のカバーは圧巻の一言に尽きます。この演奏には、海外のネットユーザーも度肝を抜かれたようです。
 

低迷期を脱して、近年若い層でも支持を集める「人間椅子」。今回のももクロとの共演をきっかけに、再び飛躍することになるのではないでしょうか。今後の活躍が気になるところです。

人間椅子ってそんな扱いなのか。
あと、ワジーがここ数年で一気に老け込んでいて、かなりショックです。まだ48歳なのに、ほぼおじいちゃんじゃないですか。


まぁ、ももクロの“黒い週末”はBLACK SABBATHテイストを取り入れた楽曲で、ワジーがギターを演奏していましたから、今回のOzzfestで共演するのは順当なところでしょう。でなかったらさすがに出演する意味がない。

サラバ、愛しき悲しみたちよ

サラバ、愛しき悲しみたちよ



んで、2日目の今日は人間椅子と、彼らが多大な影響を受けたBLACK SABBATHが登場。サバスはもちろん貫録のステージングを見せたわけですが、人間椅子のセットリストにちょっと疑問がわきました。


http://www.setlist.mx/concerts/11070

1.相克の家
2.死神の饗宴
3.深淵
4.人面瘡
5.針の山

もちろんどれも名曲で、とくにエンディングの“針の山”はBUDGIEによるオリジナルの"BREADFAN"より、METALLICAによるカバーよりいい味を出すアレンジです。

しかし、鈴木研一がサバスへのリスペクトを歌にした“サバス・スラッシュ・サバス”がないんですよ。

二十世紀葬送曲

二十世紀葬送曲

本来、サバスと共演するのなら、この曲を外すわけにはいかないんです。


とはいうものの、今回のサバスはオリジナルメンバーではなく、ドラムのビル・ワードが健康上の理由と演奏能力の問題により参加していないので、歌詞の中でビル・ワードの名も呼んでいるこの曲をやるのは問題がある、と判断したんでしょう。トニー・アイオミやオジーがそんなことまで気にすることはないでしょうけど。


サバスのセットリストにはもちろん文句はないんですが、欲を言えば、1日目はオジーのソロ、2日目はサバスという形にしてもらいたかったですよね。サバスの曲はいっぱい聞きたいけど、やっぱり"Crazy train"とか"Bark at the moon"も聞きたいじゃないですか。

まぁそこまでオジーに負担を強いるわけにもいかないので、現実的に無理なのはもちろん理解してますけど。


あと、日本のメタル界を代表するベテランのひとつであるANTHEMも今日出演したんですけど、バンドのテーマ曲ともいえる"Wild anthem"をやってないのがちょっと気になりますね。
http://www.setlist.mx/concerts/7910

(2005年の、歴代メンバーが結集したデビュー20周年記念ライヴより)


人間椅子のワジーももクロの楽曲に参加してるけど、ANTHEMの清水昭男もジャニーズやAAAに楽曲を提供しているので、もう少し脚光を浴びてもいいんだけどなぁ。