お塩先生の転落

クニミツの政(まつり) DVD-BOX

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カート・コバーンの生まれ変わりとして有名な、ミュージシャンで俳優の押尾学に、逮捕状が出たとのこと。


http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/090803/crm0908032100024-n1.htm

俳優の押尾学容疑者逮捕へ MDMAを使用 警視庁

 幻覚作用のある合成麻薬MDMAを使用していたとして、警視庁麻布署は麻薬取締法違反の疑いで、俳優でミュージシャンの押尾学容疑者(31)の逮捕状を請求した。容疑が固まり次第、逮捕する方針。


 麻布署によると、2日夜、東京都港区六本木のマンションで110番通報があり、署員が駆けつけると裸の女性がベッドで死亡していた。この部屋に出入りする関係者から事情聴取を進め、押尾容疑者に薬物の尿検査を実施したところ、陽性反応が出たという。


 所属事務所のエイベックス・マネジメントは3日、公式ホームページ上で押尾容疑者との契約を同日付で解除したと発表。理由については「当社との契約に反する行為を行ったため」とし「詳細につきましては、追ってご報告申し上げます」としていた。


 所属事務所のホームページなどによると、押尾さんは東京都出身。平成10年に俳優デビューし、「ラブレボリューション」「クニミツの政」など人気ドラマに出演する。ロックバンド「LIV」のボーカル兼リーダーとしても活動。18年には女優の矢田亜希子さん(30)と結婚し、一男をもうけた。

このニュースに先だって、所属事務所のエイベックスは「契約に違反する行為を行った」として本日付での契約解除を発表しており、すわ女性スキャンダル発覚かと好事家が色めきたったところでしたが、どうも予想の上を行く事態だったようです。MDMAだけならまだしも、死亡事件に関わっていたというのでは、お塩先生のダメージは致命的でしょう。ロックミュージシャンとグルーピーのご乱行といえば、レッド・ツェッペリンが、グルーピーの性器にナマの魚を挿入したという通称”サメ事件”が有名ですが、それだって別にケガしたわけでも死んだわけでもありませんしねぇ。

今回、ぼくがこの事件から連想したのが、サイレント映画時代のコメディアン、ロスコー・アーバックルのスキャンダルでした。


悲惨な世界〜でぶ君の転落


太っちょの体型から”ファッティ”*1の愛称で知られたアーバックルは、全盛期にはチャップリンと人気を二分したスターで、バスター・キートンを映画界に誘ったのも彼です。


しかし、ホテルのスイートルームを三つ借り切っての乱痴気騒ぎのさ中に無名女優が死亡し、殺人容疑で訴追されたため、全米を挙げての排斥運動に遭ってしまいます。


裁判では無罪となり、陪審員たちが「無罪でも氏には不十分である。我々は氏に対して重大なる不正を犯してしまった」と声明を出すほどでしたが世間はアーバックルを殺人者としてしか認識せず、映画会社がフィルムを回収・焼却してしまったため彼の映画はほとんど現存していません。


さて、お塩先生は所属事務所を解雇され、公式ブログも早々と閉鎖されましたが、果たしてこれからどう進展していくことやら。

*1:日本では”デブ君”と呼ばれた。”デブ”という言葉の元祖は彼だとされている