Machine Gun Etiquette

『白竜』のギャグ回(剛野組長が出てくる感じのやつ)とか、『ミナミの帝王』の貧困ヤクザ回に出てきそうな感じのニュース。


「配達員が屈強でかなわない…」恐喝未遂容疑で組員逮捕:朝日新聞デジタル 「配達員が屈強でかなわない…」恐喝未遂容疑で組員逮捕:朝日新聞デジタル

 暴力団組員が屈強な宅配便の配達員に屈した――。

 組事務所に届いた代金引換の宅配物を脅し取ろうとしたとして、警視庁は、いずれも指定暴力団松葉会系の組員古玉雄介(32)=東京都荒川区=、大場一利(35)=愛知県半田市=の両容疑者を恐喝未遂容疑で逮捕し、27日発表した。

 荒川署によると、大場容疑者は6月12日、インターネットで高級腕時計(販売価格約86万円)を注文。翌日、佐川急便の男性配達員(38)が荒川区町屋3丁目の組事務所に品物を届けに来た際、大場容疑者が古玉容疑者にモデルガンを突きつける「ヤクザ同士の内輪もめ」の場面を見せつけ、代金を払わずに商品を脅し取ろうとした疑いがある。

 ところが、この配達員は、同行していた同僚男性(44)とともにモデルガンと商品を取り上げ、110番通報。容疑者2人は慌てて事務所から逃走した。大場容疑者は「配達員が屈強でかなわないと思った」。古玉容疑者は「大場(容疑者)がやったことだ」と容疑を否認しているという。

どこからどう読んでも、何回読んでも頬が緩むのを抑えられない、実に味わい深い事件であります。


こちらも併せて読むと、さらに味わい深い。
上司からエアガンやつば…佐川急便22歳自殺、労災認定:朝日新聞デジタル 上司からエアガンやつば…佐川急便22歳自殺、労災認定:朝日新聞デジタル

 佐川急便で上司からエアガンで足元を撃たれたり、つばを吐きかけられたりするパワハラを受けて自殺した男性(当時22)の遺族が、労働災害と認定されなかったことを不服として国を訴えた訴訟で、仙台地裁(大嶋洋志裁判長)は27日、労災と認め、遺族補償金などの支給を認める判決を言い渡した。不支給とした仙台労働基準監督署の処分を取り消した。

 判決によると、男性は2010年3月、佐川急便に入社。東北支社仙台店(現南東北支店仙台営業所)で経理などを担当していたが、11年12月にうつ病の診断を受けた。4日後には自宅で制服姿で首をつって自殺。遺族は12年2月に労災保険法に基づき遺族補償一時金と葬祭料の支給を仙台労基署に申請し、同年12月に不支給処分となった。

 男性は直属の上司から日常的に仕事のミスで注意を受けていた。自殺する直前にはエアガンで撃たれたり、つばを吐きかけられたりする暴行や嫌がらせを受け、SNSに「上司に唾(つば)かけられたり、エアガンで打たれたりするんですが、コレってパワハラ?」と投稿。自分のスマートフォンにも「色々頑張ってみたけどやっぱりダメでした。薬を飲んでも、励ましてもらっても、病気の事を訴えても理解してもらえませんでした」と書き残していた。

 上司はうつ病になったと訴える男性に「そんなの関係ない。迷惑かけられて大変だった」と残務処理を指示。判決は一連の行為を「社会通念上認められる範囲を逸脱した暴行または嫌がらせ行為」とし、うつ病は業務上の発症と認めた。

 仙台労基署は「今後の対応については関係機関と協議していきたい」、佐川急便は「事実関係を確認しています」とコメントした。(藤井詢也)

そりゃね、弾丸の出ないモデルガンで脅されたって、営業所に帰ればBB弾の出るエアガンで撃たれるんだから、そっちのほうが怖いわなあ。


(いちおうリアリズムに基づいた話をすると、佐川急便という会社全体でエアガンを用いたハラスメント行為が横行しているわけではないだろうし、暴力団に毅然と対応した配達員はおそらく最初からトラブルを想定していて、このような事案への対応を得意とする、もしかすると専門の人だったのかもしれないし、この2つのニュースに関連はないんだけど、トイガン関連で同じ会社が同時に話題になってたら、そりゃやっぱ結びつけたくなるのが人情ってモンである)



モデルガンであれエアガンであれ、トイガンというのは楽しい趣味のために存在するものであって、間違っても他人を傷つけたり脅したりする道具ではないのです。