タイガーマスク/五次元殺法

先日、友人と痛風鍋をつつきながら「タイガーマスクの世界にはタイガーマスクが存在しない問題」について語り合いました。


お前は虎になれ - 男の魂に火をつけろ! お前は虎になれ - 男の魂に火をつけろ!
これは、まともな社会人なら「そんなことどうでもいいじゃない」と切り捨てられる話にすぎませんが、ある種の人間にとっては興味をそそる問題です。「平成ライダーの世界観における『仮面ライダー』とは何なのか」「宇宙世紀以外の『ガンダム』作品における『ガンダム』とは何か」「平成ガメラ映画の世界において『亀』という生き物は存在しない」などなど、フィクションと現実との関わり合いについて考えるときの好適問題といっていいでしょう。


そこで、プロレス初心者である友人のリクエストに応じて、「漫画」「アニメ」「実写」「プロレス」「実社会」という5つのフェイズにおける「タイガーマスク」の活躍を、時系列順に整理してみます。

  • 【漫画】1968年:講談社の幼年向け月刊誌「ぼくら」において、原作/梶原一騎、作画/辻なおきによる漫画『タイガーマスク』連載開始。のち「ぼくらマガジン」「週刊少年マガジン」と掲載誌を変更しながら1971年まで連載。梶原一騎の代表作のひとつとして有名。
    • 主人公は伊達直人。孤児院「ちびっこハウス」出身で、悪役レスラー養成機関「虎の穴」にスカウトされて「黄色い悪魔」と称される悪役レスラー「タイガーマスク」に変身。コスチュームは虎のマスクに縞模様のマント、虎柄のショートタイツに黒のロングタイツ。日本プロレスに参戦し、収入の一部を「ちびっこハウス」に寄付していたが、施設が経営難に陥っていることを知り、「虎の穴」への上納金(ファイトマネーの半額)まで寄付してしまう。そのため、裏切り者として「虎の穴」の派遣してくる刺客レスラーたちとの死闘を余儀なくされた。この戦いの過程で、子どもたちに恥じないレスラーになるべく正統派に転向するものの、「虎の穴」で身につけた悪党ファイトが出てしまうことに葛藤していた。しかし、近代プロレス最高の王者ルー・テーズは正統派テクニックも反則技でも一流だったことを知り、自分もその境地を目指す。得意技はウルトラ・タイガー・ドロップ、フジヤマ・タイガー・ブリーカー、タイガーVなど現実では再現不可能なもの。終盤では、ジャイアント馬場アントニオ猪木大木金太郎上田馬之助ら先輩レスラーの助力により「虎の穴」を壊滅させ、世界チャンピオンのドリー・ファンクJr.に挑戦する機会を得る。当時のドリー・ファンクJr.は、まさに正統派でも反則技でも超一流の名チャンピオンだった。第一戦では、ドリーをギリギリまで追い込むものの、苦し紛れにレフェリーを殴打して反則負けに持ち込むというダーティ・テクニック(反則勝ちでは王座は移動しない)のため、王座奪取はならず。そして大阪で再戦の当日、試合会場へ向かう途中の路上で、トラックにひかれそうになった子どもを助けて、身代わりに自分がひかれて事故死。最期の力を振り絞り、持っていた虎のマスクを川へ投げ捨てたため、伊達直人タイガーマスクだったという秘密は誰にも知られることがなかった(日本プロレスは本名もわからないやつをリングに上げてファイトマネーを払っていたのか、などというツッコミを入れる人にはプロレスの味わいは永遠にわからない)。


  • 【アニメ】1969年:東映動画が制作したアニメ『タイガーマスク』が日本テレビ系にて放送開始。1971年まで放送され、最高視聴率30%を超える大ヒットとなった。
    • 日本アニメ史上初の、トレスマシンを用いた作画により、線の多い劇画調の、荒々しいタッチをアニメに再現することに成功した。当初は漫画版とほぼ同時進行の展開だったが、連載に追いついてしまったため中盤以降はオリジナルの展開が多くなり、とくに終盤ではまったく別の展開となった。最終回では、タイガーマスクが「虎の穴」総帥であるタイガー・ザ・グレートと直接対決。圧倒的な実力と残忍な反則技を持つグレートの猛攻に苦戦し、顔面への凶器攻撃により覆面をはがされ正体をさらされる。怒りに燃えたタイガーは「虎の穴にもらったものをすべて貴様に叩き返してやる。そして俺は伊達直人に戻るのだ」と宣言し、封印していたすさまじい反則殺法でグレートを責めたてる。そして、ジャイアント馬場アントニオ猪木の制止を振り切り、リング上の照明器具を落下させるという「史上最大の反則技」によりグレートを殺害。伊達直人は日本とマット界を去って物語は終わる。なお、日本プロレスと試合会場(日本武道館か蔵前国技館かわからないけど)にいくら損害賠償をしなければいけなかったのか、などというツッコミを入れる人にはプロレスの味わいは永遠に理解できない。この最終回は梶原一騎も気に入っており、梶原がその作品において果たせなかったエディプス・コンプレックスの超克に、唯一成功した作品だと考えられる。オイディプスの神話 - 男の魂に火をつけろ! オイディプスの神話 - 男の魂に火をつけろ!

タイガーマスク DVD‐COLLECTION VOL.1

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  • 【実社会】1970年代中盤(正確な年代は諸説あり):東京都は新宿において、タイガーマスクのお面と原色の派手な衣服を身につけた人物が、自転車で新聞配達をしている姿が目撃され始める。正体は朝日新聞配達員の原田吉郎氏で、「新宿タイガー」「タイガーマスクおじさん」と呼ばれる東京の有名な奇人となった。「この世にラブ&ピースを届けたい」との思いにより始めた扮装で、タイガーマスクに思い入れはなく、本当に好きなヒーローは月光仮面だという。67歳となった現在も活躍中。

新宿タイガー、40年目の師走 蕎麦すすり思い出すのは:朝日新聞デジタル 新宿タイガー、40年目の師走 蕎麦すすり思い出すのは:朝日新聞デジタル


  • 【漫画】1980年4月:少年画報社の幼年向け雑誌「少年ポピー」(別冊少年キング)にて『覆面プロレス王タイガーマスク』(原作/梶原一騎、作画/宮田淳一)連載開始。のちにアニメ化にともない『タイガーマスクII世』と改題。少年ポピーの休刊により「増刊少年マガジン」に移籍し1983年まで連載。なお、後述のアニメ版とタイアップし「テレビマガジン」「テレビランド」に掲載された、それぞれ別の漫画家による別バージョンもある。
    • タイガーマスク』の続篇として制作された。孤児院「こまどりハウス」出身の亜久竜夫が、伊達直人の遺志を継ぐべく「虎の穴」に身を投じ、タイガーマスクII世を名乗って新日本プロレスに登場する。表の仕事はスポーツ新聞記者。敵は「宇宙プロレス連盟」だが別に宇宙人レスラーが登場するわけではなく、空爆で家族を失ったアラブの石油王アーマー・ハッサンが、西側文明国への復讐として新日本プロレスを乗っ取ろうとする、という湾岸戦争時のWWEっぽい設定であった。しかし中盤からは、後述する佐山タイガーの人気を受けて現実のプロレスとリンクする内容となり、マスクのデザインも漫画的なものから実際の佐山タイガーと同じものに変る。なお当時の単行本は入手困難。

タイガーマスク二世 (1) (講談社漫画文庫)

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タイガーマスク二世 (2) (講談社漫画文庫)

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(マスクが変っているのがわかる)

  • 【アニメ】1981年4月:東映動画が制作したアニメ『タイガーマスクII世』がテレビ朝日系列にて放送開始。翌年1月まで放送。
    • 前述の漫画を原作とするアニメで、前作の結末も漫画版を踏襲しており、伊達直人は死亡している。コスチュームは虎のマスクに虎柄のマント、黒のショートタイツに青のロングタイツ。虎柄に変形するスポーツカーを乗り回し、プロテクターを着用した虎をスパーリングパートナーとして飼っているなど当時のアニメらしい派手なギミックが投入された。なお、本作でタイガーマスクファンの姉弟を演じている小山茉美と間嶋里美は、実生活では古谷徹の前妻と後妻になったというゲスニックな話題もある。

タイガーマスク二世 BOX [DVD]

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    • 正体は新日本プロレス所属の佐山サトル。非公開ではあったが公然の秘密で、会場では「佐山!」という声援も聞かれた。コスチュームはアニメと同じデザインだった(キャリア後半には赤のパンタロンスタイルも採用している)が、デビュー戦では急ごしらえの不恰好なマスクを着用しており、観客の失笑すら漏れた。しかし、ゴングが鳴ったとたんにタイガーマスクはスピーディーなステップから鋭いキック攻撃、アクロバティックな空中殺法、素晴らしいブリッジの利いたジャーマン・スープレックスなど、卓越した格闘テクニックと身体能力、高い表現力などプロレスラーとして最高の実力を発揮し、一大センセーションを巻き起こす。その後はマスクのデザインも改善された。得意技はローリング・ソバット、サマーソルト・キック、タイガー・スープレックス、ラウンディング・ボディプレス、タイガー・スピン・レッグ・ブリーカー、スペース・フライング・タイガー・アタックなど多彩で、その後も多くのレスラーがそれらの技を使用している。テレビの実況を務めた古舘伊知郎は、そのダイナミックな動きを「四次元殺法」と称した。デビュー戦の相手であるダイナマイト・キッドやブレット・ハート、スティーヴ・ライト、小林邦昭らライバルにも恵まれ、とくに最強の敵としてギミックを設定されたブラック・タイガー(正体はイギリスの超一流強豪、ローラーボール・マーク・ロコ)とはギミックの噛み合いもよく、幾多の名勝負を繰り広げた。少年ファンからはアントニオ猪木をも超える人気を獲得したが、1983年8月に人気絶頂のなか突如引退。アントニオ猪木新日本プロレスの収益を個人事業「アントン・ハイセル」(ブラジルで盛んなバイオエタノール精製の廃棄物として出るサトウキビの搾りかすを、家畜の飼料としてリサイクルするバイオ事業)に流用していたことからくるサイン会などのギャラ不払い問題(猪木は「アントン・ハイセル」のため梶原一騎へのキャラクター版権料の支払いも滞り、マネージャーの新間寿ともども梶原の関係者から脅迫を受けている)、結婚式を海外で極秘に挙げるよう会社から強要される、など数々のトラブルが表ざたになった。
    • 入場時のテーマ曲は『タイガーマスクII世』主題歌(水木一郎)や、糸井重里作詞「おまえは虎になれ」(松村とおる)など歴代でいくつか変更されていた。
    • 佐山はその後「ザ・タイガー」「スーパー・タイガー」と改名しながら、格闘色の強いプロレス団体UWFに参戦するものの、スポーツ性を強めプロレス色を排除したい佐山と、他の選手との間に溝が深まっていき、ついには前田日明と不穏な喧嘩マッチを演ずる。このときは、佐山が前田の精神状態を察知し、前田の膝蹴りが下腹部にヒットしたのをレフェリーのミスター空中に「金的だ」とアピール。佐山の意図を察知した空中が前田の反則負けを宣告した。観客からは「汚ねえぞ佐山!」という野次も飛んだが、結果として佐山と空中の機転により凄惨マッチを免れることとなった。佐山はUWFを脱退してプロレスから身を引き、暴露本『ケーフェイ』(ナユタ出版会)を上梓。ターザン山本ゴーストライターを務めたといわれるこの本で、プロレスはレスラーが相互に協力し合わなければ成立しないショーだと語り、本物の総合格闘技として「シューティング」(のちに「修斗」と改名)を設立。「羊羹をポッキーのように食べる」「キックボクシングの練習中、コーナーに小銭を用意しておき、3分1ラウンドごとに自動販売機でジュースを買って飲んでいた」「小川直也と喫茶店に入り、ひとりで大量の甘いものを注文して1万円使った」など病的な甘党の食生活により、引退後は体重が著しく増加した。タイガージムの総帥として、「虎の穴」さながらのスパルタ教育で弟子を指導。合宿で練習生を叱責する様子がテレビ放送され、現在でも動画サイトで視聴可能。理路整然と指導していた佐山が突如キレるその姿は、どんなホラー映画より恐ろしい恐怖映像として有名である。

ケーフェイ (NAYUTA BOOKS)

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  • 【漫画】1982年、「週刊少年サンデー」に連載されていた『プロレススーパースター列伝』(原作/梶原一騎、作画/原田久仁信)において「夢の英雄!! タイガーマスク」篇が連載開始。
    • 佐山タイガーの大ブレイクを受けて、実録漫画『列伝』でもタイガーマスク篇が発表された。内容は、デビュー戦からブラック・タイガーとのWWFジュニアヘビー級タイトルマッチに至るまでを描いており、正体が佐山サトルであることと、ブラック・タイガーの正体がマーク・ロコであること(作中での表記は「マーク・ロッカ」)をほぼ認めている。「かつてマーク・コステロとのキックボクシング戦に敗れた佐山がキックの修行をし、またメキシコやイギリスでのプロレス修行を経てタイガーマスクに変身した」という大筋は事実どおりだが、「メキシコでは白覆面でティグレ・エンマスカラド(スペイン語で「タイガーマスク」の意)と名乗っていた」(実際には素顔で「サトル・サヤマ」名義)、「イギリスでは顔に隈取のメイクをして素顔を隠し、カンフー映画ふうのコスチュームでミスター・カンフーを名乗っていた」(実際には素顔で「サミー・リー」を名乗り、『死亡遊戯』風のトラックスーツを着用し竹刀を持って入場していたが、試合ではトラックスーツを脱いで黒のショートタイツ一枚になっていた)「マーク・ロコが実物とは似ても似つかないチャールズ・ブロンソンそっくりな顔に描かれている」など事実とは異なる点も多い。とはいえ、原田の画力が著しく向上していた時期でもあってタイガーのダイナミックな動きがみごとに再現されており、『列伝』全篇を通じても屈指の人気を誇るエピソードである。

2009年6月13日からの三沢光晴

2009年6月13日からの三沢光晴

  • 【プロレス】1992年3月1日:新日本プロレス横浜アリーナ大会において、金本浩二タイガーマスクとして登場。新日本プロレス20周年を記念する特別企画であり、金本もノリノリで初代の動きをコピーしていたが、好評だったため1993年に正式に3代目「タイガーマスク」として再デビュー。しかし、本人にとっては不本意なギミック変更であり、試合にも精彩を欠いたため1994年1月4日の東京ドーム大会でマスクを脱ぎ捨てて素顔に戻った。入場テーマ曲は「おまえは虎になれ」を主に使用。

金本浩二 ANKLE HOLD COMPLETE-BOX [DVD]

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  • 【漫画】1993年:「東京スポーツ」にて梶原一騎実弟である真樹日佐夫が原作を、ダイナミックプロ風忍が作画を務める『タイガーマスク・ザ・スター』が連載開始。第1作のリメイク的な内容で、主人公は孤児院出身の青年・紅血勇児(くれない・ちゅうじ)。マスクマン「タイガーマスク・ザ・スター」を名乗り、アメリカの地下プロレス組織から脱出し、表のプロレス界WWF(現・WWE)に転身するというストーリーだった。夕刊紙連載ということもあってアダルトな内容で、そして、アメリカから日本に転身するというところになって、第1作の作画を務めた辻なおきから「第1作の著作権者である自分に無断で始められた」と連載差し止め請求。これを受けて、未完のまま連載は中止された。

タイガーマスク☆ザ・スター (第1巻) (UP comics)

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  • 【プロレス】1994年5月1日:佐山サトル獣神サンダー・ライガーとのエキシビジョンマッチで新日本プロレスに登場し、10年ぶりにプロレス復帰。翌年には「初代タイガーマスク」として本格的に現役復帰。
    • その後も、プロレス活動も一因となって自ら設立した修斗協会を離脱したり、アントニオ猪木の傘下に入ったかと思ったら離脱したり、リングネームを「タイガーキング」「ザ・マスク・オブ・タイガー」などに変えたり、掣圏真陰流設立のためまた引退したり、また「初代タイガーマスク」として復帰したり、幾度となく減量に失敗し続けたりとズンドコ人生を邁進しながら、マイペースなプロレス活動を続けている。2015年には心臓疾患が発覚しカテーテル手術を受けた。入場テーマ曲は、現在は「行け! タイガーマスク」を使用している。

佐山原理 新生武道真陰 (BUDO‐RA BOOKS)

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  • 【実社会】1995年1月17日:阪神大震災が発生。当時、被災地の避難所などにタイガーマスクの覆面を被った人物が現れ、避難民(とくに子ども)に救援物資を配ったり、クリスマスには被災地の児童養護施設にプレゼントを贈ったりした、という記録がある。覆面がプロレス用マスクかそれともお面のたぐいかも含め、正体はいっさい不明。
  • 【プロレス】1995年7月15日:後楽園ホールで行われたプロレス興行において、4代目「タイガーマスク」がグレート・サスケと対戦しデビュー。正体は佐山サトルのもとで修斗の修業をしていた人物で、プロレス歴はまったくなくこれがデビュー戦であった。当初はみちのくプロレス所属、2002年に新日本プロレスに移籍。本名や素顔は現在も非公表。
    • 現在でも「タイガーマスク」名義で活躍中で、歴代でもっとも長期にわたって活動しているレスラーである。但し書きなしの「タイガーマスク」といえば、この人を指す。ギミック、コスチューム、ファイトスタイル、入場曲(「おまえは虎になれ」)などすべて初代を踏襲しており、IWGPジュニアヘビー級はじめいくつものタイトルを保持した経歴もあるが、ファンからの評価は必ずしも高いとはいえないのが現状。

13cmFigureDX 4代目タイガーマスク

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アテナ―キャンディー奥津写真集 (Arsion official photo book―Hyper visual series)

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真説 タイガーマスク [DVD]

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  • 【プロレス】2010年7月18日:真樹日佐夫主催のキックボクシング興行において、5代目タイガーマスクがデビュー。
    • 現役で活躍中の4代目タイガーを無視した、真樹日佐夫の暴挙ともいえる行動であった。正体は非公表だが、総合格闘家でプロレスラーのミノワマンこと美濃輪育久説が有力。いくつかの団体にスポット参戦したものの、2012年1月に真樹が逝去して以降は、目立った活動はみられない。
  • 【実写】2011年2月:真樹日佐夫が実写映画『タイガーマスク』の制作を発表。同年11月には、ウェンツ瑛士が主役を演じることが発表される。しかし真樹が2012年1月に逝去したためかその後しばらく情報が出なかったが、2013年11月にようやく公開された。

タイガーマスク [DVD]

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    • 映画評論家の柳下毅一郎に“本年度「最貧映画」”と称されるほど貧乏くさい内容で、『真説タイガーマスク』をも下回るほど酷評された。ひ弱なウェンツが強化スーツを着用してタイガーマスクに変身する、という設定はまだ許すとしても、地下プロレスのファイトマネーを得たウェンツたちが豪遊するのが「ファミレスで全メニューを食べつくす」「ゲームセンターでコインゲームを遊ぶ」という貧困ぶりや、「主人公がタイガーマスクじゃなくてブラックタイガー」「経営難だったはずのちびっこハウスが10年後も何事もなく存続している」「ラストバトルが満員の観客を迎えたリングでなく誰も見てない森の中」などなど演出面でもスットコドッコイな作品に仕上がり、劇場公開が1週間で打ち切られるという惨憺たる結果になった。「虎の穴」総帥を演じるのが真樹日佐夫その人である、というのが唯一の救いか。

皆殺し映画通信

皆殺し映画通信


結論

新作アニメを成功させるための鍵は、真樹日佐夫なき今、佐山サトルの影響力を排除することが最重要項目である。