ホラーヒロイン激突篇

ロニー・ユー監督の『フレディvsジェイソン』はぼくの大好きな映画ですが、日本でもそれに近い映画が制作されます。


お前ら戦うのかよ! 「貞子vs伽椰子」2016年6月公開決定 - ねとらぼ お前ら戦うのかよ! 「貞子vs伽椰子」2016年6月公開決定 - ねとらぼ

 「リング」と「呪怨」、ジャパニーズホラーの代表とも言えるこの2作が、ついに同じスクリーンで共演を果たします。タイトルは「貞子vs伽椰子」で、2016年6月公開予定。公式サイトも12月10日よりもオープンしています

 主演は山本美月さん、監督は「戦慄怪奇ファイル コワすぎ!」などで知られる、フェイクドキュメンタリーホラーの第一人者・白石晃士監督。もともとホラー好きで、白石監督の「ノロイ」も見ていたという山本さんは、オファーを受けた時を振り返り「歴史のある2作品に両方出られるなんて、なんてお得でラッキーなんだろうと嬉しかったです」とコメント。また白石監督によると、本作のテーマは「衝突」。「最恐のキャラクター同士が衝突したら果たしてどうなるのか―、そしてそこに蠢(うごめ)く人間ドラマ。乞うご期待下さい」とのことです。

これはもともと、映画『貞子3D』の公式ツイッターが今年のエイプリルフールに投下したネタから始まった企画ですが、6月に公開された『呪怨ザ・ファイナル』では、エンドロール後に井戸の映像が映り「貞子vs伽耶子 2016」と告知されていたので、以前からファンの間では知られていたようです。オレはぜんぜん知らなかったけど。『フレディvsジェイソン』の前に、『ジェイソンの命日』ラストでフレディの鉄の爪が出てきたのと同じですね。


まぁ、「怨霊同士がどうやって戦うのか」「そもそも何のために戦うのか」「vsとかいいつつ実際の映画では共闘するんじゃないか(マジンガーZデビルマンみたく)」などなど疑問は尽きませんが、白石監督なのできっと意表を突く展開を用意してくれることでしょう。個人的には『貞子vs工藤D』も見たいところです。

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それより気になるのは、「これ絶対パチンコマネーで作っただろ」ということですね。



実は現在、映画やアニメなどの映像作品とパチンコは切っても切れない間柄であり、放送終了したアニメの劇場版が公開されるときは、たいていパチンコ/パチスロ機とタイアップしています。いま大好評上映中の『ガールズ&パンツァー』にしても、公開と同月にオリンピアからパチスロ機がリリースされています。

萌えアニメとのタイアップにおいては、パチンコよりパチスロのほうが積極的で『ガルパン』と同時期にも『魔法少女リリカルなのは』や『インフィニット・ストラトス』がパチスロ化されている。余談だがビスティから出たパチスロインフィニット・ストラトス』は「とにかく当たらない」「大当たりしたのにメダルが1枚も出ない」「ユーザー向けに公開されたスペックと店舗向けに配布された資料の数値が違う」「あまりに出なくて客が騒ぐので、店舗が『この台は店が意図した以上にメダルを吸い込みます』と注意書きを貼り出した」「あまりに出ないので原作者のブログまで炎上した」など数々の伝説を打ち立てて大炎上中、「史上最悪のクソ台」とすら呼ばれている)


『リング』や『呪怨』などのホラー映画は藤商事が好んでタイアップしており、とくに『リング』は「大当たりすると盤面にある貞子の手がガシャーンと落下する」ギミックがウケて、同社のドル箱シリーズとなっています。また『呪怨』も、シリーズ後半の『終わりの始まり』『ザ・ファイナル』では藤商事も制作委員会に名を連ねています。


しかし、配給会社が東宝からKADOKAWAに替わった『貞子3D』は、パチンコ台も藤商事ではなく高尾からリリースされました。

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これに対抗してか、藤商事では『リング』シリーズ第3弾「運命の日」のスペックだけをちょっと変えて、セミ新作「呪い再び」をリリースする、という事態になっています。
この辺の、シリーズの版権をめぐる仁義なき戦いはいつも熾烈で、実際の映画よりよっぽど面白かったりしますね。



今回の『貞子vs伽耶子』も間違いなくパチンコマネーが投入されているでしょうが、いまのところ藤商事からも高尾からもとくに発表はないようです。
もう意表を突いてサンセイから出して、次は『貞子&伽耶子vs牙狼にでもしたらいいんじゃないですかね。