東西新聞の危機
ここ一週間ほど、我らのインターネッツ界隈を騒がせている『美味しんぼ』問題。
- 作者: 雁屋哲,花咲アキラ
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2013/08/30
- メディア: コミック
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なにそれしらない、という方のためにざっと概略を紹介します。
- 4月28日発売の「ビッグコミックスピリッツ」22.23合併号に『美味しんぼ 福島の真実篇』が掲載される。
- この内容に「偏見を煽る」「科学的に間違っている」と批判が殺到、スピリッツ編集部が公式サイトで釈明
- そして、原作者の雁屋哲がブログにてコメントを発表
- 「この続きではもっとはっきりしたことを書くので、鼻血ごときで騒いでいる人たちは発狂するかもしれない」とのこと。
何でしょうねえ、この流れ。
実際に漫画を読んでいないであろう人たちからは「両論併記している」という擁護意見もあるようですが、この展開で「医学的知見はない」という意見が否定されていないと感じるんだったら、物語の読み方が根本的に身についていないと思いますけどね。
まぁ、『福島の真実篇』は内容が非科学的だという以前に、常軌を逸してつまらないのでそっちの問題をなんとかしてほしかったんですけどね。これでドラマ的には多少の動きができてきたと思います。前回掲載分では、山岡がついに雄山のことを「父さん」と呼んで完全に和解したそうなので、これから物語も終局に向かうんじゃないでしょうか。
ここからどう展開すれば読者が納得するか、ぼくも考えたんですけどね。
まず、「福島の放射線の影響で鼻血が出たわけではない」「しかし、山岡と同行した人たちは放射線によると思われる鼻血を出している」。これを両立させる方法。あるんです。
ここでね、かつて海原親子に敗北し失脚した、「黒いマスコミ王」金上鋭を復活させるんですよ。
- 作者: 雁屋哲,花咲アキラ
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 1997/09
- メディア: コミック
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そして、怒り狂った海原雄山は、覚せい剤を打ってスーパー戦闘マシンと化した金上と戦うんですよ。そして雄山は金上と相討ちになり、山岡に「お前を愛していた」と言い残して死ぬのね。
- 作者: 雁屋哲,由起賢二
- 出版社/メーカー: 日本文芸社
- 発売日: 2002/09/27
- メディア: コミック
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……まぁちょっぴりマジメに考えるなら、「スピリッツ」と同じ「ビッグコミック」系では「スペリオール」でも、あきやまひできの『かびんのつま』(化学物質過敏症、電磁波過敏症、光過敏症、熱過敏症を患った妻と漫画家の生活を描く)という、およそ非科学的としか形容できない漫画を大真面目に連載したりしているので、あの企業には科学的知見よりも患者の主観を重視する体質があるのかなぁ、なんて思ったりするんですけどね。
- 作者: あきやまひでき
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2014/04/30
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ちなみに、一部では井戸川もと町長が「政府は地震が起こることを知っていた」と発言した、として陰謀論者扱いをしていますが、アレは「たまたま震災の8日前に、政府の地震調査委により原発には地震と津波のリスクがあるという報告が上がっていたのに、東電の要請でその報告書を修正した」という話であって、別に人工地震だなんだというデンパ話じゃありませんので、誤解のなきように。