SF映画ベストテン:監督賞

本日は、「SF映画ベストテン」の監督賞をお送りします。

順位 監督名 得点 主な作品
リドリー・スコット 543.5 ブレードランナー』『エイリアン』など
ジェームズ・キャメロン 498 ターミネーター2』『エイリアン2』など
ロバート・ゼメキス 490 バック・トゥ・ザ・フューチャー』三部作、『コンタクト』
スティーヴン・スピルバーグ 453.5 宇宙戦争』『ジュラシック・パーク』など
ポール・ヴァーホーヴェン 421.5 スターシップ・トゥルーパーズ』『ロボコップ』など
ウォシャウスキー姉弟 380 マトリックス』三部作、『クラウドアトラス』
ジョージ・ルーカス 338.5 スター・ウォーズ』、『THX-1138
押井守 320 うる星やつら2ビューティフル・ドリーマー』『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』など
スタンリー・キューブリック 318 2001年宇宙の旅』『時計じかけのオレンジ』など
10 アルフォンソ・キュアロン 293.5 トゥモロー・ワールド』『ゼロ・グラビティ


毎回強いリドリー・スコットですが、今回はテーマがSFとあって無類の強さでした。『ブレードランナー』と『エイリアン』という、ジャンルを開拓した歴史的傑作を2本も撮った実績は計り知れないほど大きいです。あと『プロメテウス』にも得票がありました。



こちらも毎回上位ランクインするジェームズ・キャメロンは、『ターミネーター』『ターミネーター2』『エイリアン2』で大量得点を稼ぎ出し、『アバター』や『アビス』も脇を支えています。



ロバート・ゼメキスは、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』三部作と『コンタクト』で、豊かな娯楽性を打ち出してベスト3にランクイン。

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スピルバーグは『未知との遭遇』『E.T.』などのマスターピースから、『A.I.』『マイノリティ・リポート』などなど、7本ノミネートされて4位。



今回の台風の目となったポール・ヴァーホーヴェンは5位。正直、みんなここまで『ロボコップ』が好きだとは予想していませんでした。



6位はウォシャウスキー姉弟。『マトリックス』が圧倒的に強かったですが、トム・ティクヴァとの共同監督作品『クラウドアトラス』も入っています。

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7位のジョージ・ルーカスは、『スター・ウォーズ』シリーズの制作総指揮も考慮すれば、もっと上位にランクインすべきだったかもしれません。



8位は押井守。日本人監督では抜群の1位です(ちなみに2位はドラえもん映画の芝山努)。



巨匠スタンリー・キューブリックも、時代の流れには抗えないらしく今回は9位にとどまりました。



トリの10位はアルフォンソ・キュアロン。『トゥモロー・ワールド』と『ゼロ・グラビティ』の2本だけでランクインしたのはさすがです。



11位以下はこんな感じです。

日本映画はアニメと怪獣が強く、洋画は名作より新しめの作品のほうが人気が高い傾向が見られました。


あと、毎回「監督賞のポイントを誰に当てるか」で悩むのですが、今回はとくにそれが深刻でした。とくにアニメ映画はスタッフクレジットが複雑で、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』や『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ』なんかは庵野秀明新房昭之に付けましたが、彼らは「総監督」であり、「監督」は鶴巻和哉とか宮本幸裕だったりするわけです。



でも、このルールを適用するなら、ジョージ・ルーカスは『帝国の逆襲』『ジェダイの帰還』でもポイントを入れないといけなくなるんですよね。この辺の判断にはすごく悩みました。

ルーカスは実質2位、という解釈もできるのだと思っていただけましたら幸いです。


というわけで、次回は恒例の「1点しか入りませんでした映画」をお届けします。