ダメTV局とダメアナウンサーのダメ番組

地上波のボクシング中継なんぞ見るほうが悪い、と言われればそれまでですけど、今日は亀田三男の試合がありましてね。どれだけひどい試合になるか、というゲスい期待をどうしても持っちゃうわけですよ。


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130801-00000058-dal-fight

亀田和毅、判定勝ちでWBO王座奪取!史上初3兄弟世界王者を達成

 ボクシングのWBO世界バンタム級タイトルマッチが1日、フィリピン・セブ市のセブシティ・ウォーターフロント・ホテル&カジノで行われ、挑戦者で同級5位の亀田和毅(亀田)が、3-0の判定で、王者のパウルス・アンブンダ(ナミビア)を破り、世界初の3兄弟世界王者を達成した。

 身長で上回る和毅は、追い足のない王者に対して、序盤からフットワークを使って距離を確保。ラフな攻めの王者の攻撃をガードしながら冷静にポイントをピックアップした。両者ダウンはなし。スコアは118-110,116-112,117-111と大差で亀田を支持した。新王者はリング上で「これがオレの夢やったし、あと親父の夢やったので達成できて本当にうれしいです。このベルトは今まで支えてくれた親父にあげたい」と興奮気味に語った。

 亀田3兄弟の三男・和毅は今回が世界初挑戦。長男・興毅(WBA世界ライトフライ級、WBC世界フライ級、WBA世界バンタム級)、次男・大毅(WBA世界フライ級)に続く、史上初の3兄弟世界王者を最初のチャレンジで成し遂げた。亀田プロモーション社長の興毅は、和毅が勝った場合、3兄弟世界王者をギネス申請することを明言している。

 22歳の和毅の通算戦績は28戦28勝(18KO)。日本初のWBO王者となった。3月に獲得した王座の初防衛に失敗したアンブンダは21戦20勝(10KO)1敗。

三男はいっさい前に出ることなく、王者の力ないパンチを受けながらひたすら後退し続けるという斬新な戦法を取り、時おり左右の手を少し動かして相手のガードの上を触るという世にも果敢な攻めで、大量のポイントを奪取しました。もちろん、この判定が不正なものであることは論を待ちませんが、亀田だからしょうがない。どうせ亀田なんかこんなモンです。ゲスい期待が叶えられたといってもいいですかね。


それより、中継したTBSの実況アナウンサーがひどかった。伊藤隆佑というんですけど、どうやら彼はリングの上で起こっていることにいっさい興味がないらしく、試合中ずっと「兄弟の夢」「父の夢」「家族の夢」と亀田家の都合を視聴者に訴え続けるという、報道機関の人間とはとても思えない体たらく。「国民の夢」とまで言ってましたよ。それ本気で言ってるわけじゃないよな?

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伊藤アナは、ここ2年ほどTBSボクシングのメインアナウンサーを務めているんですが、信じられないほどボクシングに無知です。いつもの試合でも、勝ってほしい側のボクサーがパンチを出したら「ヒダリー!」「ミギー!」と叫ぶだけの簡単なお仕事に終始していますし、今日の試合でも、開始そうそう、三男が左ジャブを2発続けて出したら「ワンツー!」と叫んでたんですよ。それは「ダブル」だよ! 全国ネットで実況してるくせしてド素人以下か!
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JBCから永久追放された亀田史郎が堂々とセコンドについていることも平気で紹介してたし、挙句の果てには、今日の試合を「日本人が初めてWBO王座に挑む」と何度も言ってたんです。


つい2週間ほど前の話ですよ。
http://mainichi.jp/sponichi/news/20130715spn00m050004000c.html

ボクシング:清田、負傷判定で完敗 再挑戦は「半々ですね」

◇WBO世界スーパーミドル級タイトルマッチ12回戦 ロバート・シュティークリッツ 負傷判定10回40秒 清田祐三(2013年7月13日 ドイツ・ドレスデン

 アウェーで日本人初のWBO王者と日本最重量級王者を狙った清田祐三(29=フラッシュ赤羽)の夢はかなわなかった。

 王者ロバート・シュティークリッツ(32=ドイツ)との対戦は8回に偶然のバッティングで左まぶたを切り、激しい出血で続行不可能となり、10回負傷判定で敗れた。3人のジャッジは90−99、89−100、90−99と採点する完敗だった。

 「パンチ力は大したことはなかったが、不用意にもらうことが多かった」。左ジャブを的確に突いてくる王者を崩せない。低い姿勢から強引に前に出れば、抱え込まれて動けなくなる。右の強打もヒットさせたが「出ていったら、再びパンチをもらうのではないかと警戒しすぎて、その後につなげられなかった」と単発に終わった。

 再挑戦を問われると「半々ですね」と言葉を濁した。高校まではサッカー少年。動体視力強化のためにボクシングを始めて、デビュー12年目で巡ってきたチャンスだったが、世界の中重量級の壁にはね返された。(スポニチ

こんなことも知らねえでよく全国ネットに出られるもんだ。それとも、TBSじゃ亀田ジムと井岡ジム以外はボクシングじゃないことになってるのかね? 世間的には亀田ジムのほうがボクシングじゃないことになってるんだけどね!


解説の佐藤修もロクに喋れないし、ホンットに低レベルすぎてどうしようもない番組でした。しかも進行が押して放送時間延長とかしやがんの。
どうせ八百長なんだから時間ぐらいキッチリ守れ!


※追記
そんな事態の裏で、もう1人のチャンピオンも誕生していました。


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130801-00000047-dal-fight

「江藤3兄弟」長男・光喜が大金星!タイで王座奪取

WBA世界フライ級暫定タイトルマッチ」(1日、バンコク

 ボクシングのWBA暫定世界フライ級タイトルマッチが1日、タイ・バンコク郊外で行われ、同級7位の江藤光喜(白井・具志堅)が、3-0の判定で、暫定王者のコンパヤック・ポープラムック(タイ)に勝ち、世界初挑戦で暫定王座を獲得した。

 「江藤3兄弟」の長男として売り出し中の江藤は沖縄出身の25歳。これまで国内外のタイトル獲得実績はなく、元WBC世界ライトフライ級王者でもあるコンパヤックとの経験の差は歴然だと思われたが、序盤から果敢に攻めた。初回にスリップと判定されたが、左フックで倒すなど好スタートを切り、2回以降もコンパヤックのボディー攻めに一歩も退かず応戦。猛ラッシュに出た最終12回に右フックから左フックをクリーンヒットさせて連打で勝利を決定づけるダウンを奪う。スコアは114-113が2人、116-111が1人で江藤を支持した。日本人選手が18戦17敗1分けと世界戦で一度も勝っていないタイの地で、暫定王座とはいえ大金星を挙げた。江藤の通算戦績は17戦14勝(10KO)2敗1分け。

これは快挙ですよ。亀田に代表されるように、日本人のボクシング世界王者はいつもホームタウン・デシジョンが付いて回り、世界的な評価が高いとはいえなかったのですが、超アウェイのタイで日本人ボクサーが世界戦初勝利をついに挙げたんですからね。
3兄弟の長男で、名前が「こうき」だというのはチと気に入りませんが、それぐらいは許してあげることにします。


ただし、WBAは正当な理由なく暫定王者を乱立させることで悪名高い団体であり、フライ級には正規王者ファン・カルロス・レベコがちゃんといて6月に防衛戦をやったばかりですし、その上ではスーパー王者ファン・フランシスコ・エストラーダが4日前にスーパー王座の防衛戦をやっています。なので今回の暫定王座奪取も、JBCとしては認めないそうですけどね。