それはとっても嬉しいなって

熱心なアニメファンとはいえないぼくですが、それでも『魔法少女まどか☆マギカ』には大きな衝撃を受けました。劇場版も観に行ったし(同い年の友人と、おっさん2人で)、10月に公開される新編『叛逆の物語』は今からとても楽しみにしています。


ここでほむほむが自分の頭に向けている拳銃は、今までの物語で使っていたデザート・イーグル(やくざの事務所から盗んだ)とか、ベレッタM92(たぶん米軍基地から盗んだ)とは違うようです。
http://livedoor.blogimg.jp/mocchibc/imgs/0/3/033b9775.jpg
ブローニング・ハイパワーに見えなくもないけど、まだ確証は持てないな。


脚本の虚淵玄は、仮面ライダーの新作でも脚本を担当するとのことでさらに注目されていますが、その虚淵に関して、意外な情報が公開されました。


作家で古書収集家の北原尚彦のツイートですが、虚淵玄の祖父は推理作家の大坪砂男だった、とのことです。創元推理文庫大坪砂男全集4巻で、日下三蔵の編者解題により、明らかにされているそうな。


大坪砂男といえば、戦後の探偵小説文壇で高木彬光山田風太郎香山滋、島田一男と並んで、江戸川乱歩から「戦後派五人男」と呼ばれた作家のひとりです。

人形はなぜ殺される (光文社文庫)

人形はなぜ殺される (光文社文庫)

眼中の悪魔 本格篇―山田風太郎ミステリー傑作選〈1〉 (光文社文庫)

眼中の悪魔 本格篇―山田風太郎ミステリー傑作選〈1〉 (光文社文庫)

魔婦の足跡―昭和ミステリ秘宝 (扶桑社文庫)

魔婦の足跡―昭和ミステリ秘宝 (扶桑社文庫)

古墳殺人事件―昭和ミステリ秘宝 (扶桑社文庫)

古墳殺人事件―昭和ミステリ秘宝 (扶桑社文庫)


しかし、谷崎潤一郎の書生だったときに谷崎夫人(のちに佐藤春夫に“譲渡”されることで有名)と密通したり、警視庁の鑑識課員になったものの上司の奥さんと不倫して退職したり、後発の「宝石」に押されてジリ貧だった「新青年」誌上の座談会で「宝石」執筆陣をこき下ろして乱歩や横溝正史らを激怒させたり、その反撃として「魔童子」を名乗る人物(実は高木彬光山田風太郎)から匿名でガッツリ批判されて「名を名乗れ!」と小倉秀夫弁護士みたいにキレてみたり、生活苦から探偵作家クラブ(今の日本推理作家協会)の運営費を横領したり、今日泊亜蘭日影丈吉らと日本最初期のSF同人を立ち上げたものの代表人事に不満を抱いて脱会してみたりと、何かとトラブルメーカーで知られた人物でもありました。

推理文壇戦後史 (1984年) (双葉文庫)

推理文壇戦後史 (1984年) (双葉文庫)


虚淵玄がトラブルメーカーだという噂は聞いたことありませんが、その作品でファンの心の平穏をガッツリ乱し、業界の暗黙の了解を破りまくっているあたりは、ある意味でおじいさんの血を受け継いでいるのかもしれませんね。


ちなみに、この情報を明らかにした北原氏は、こういうツイートもしています。


これは気を付けなきゃいかんですね。