ホラー映画ベストテン・結果発表

10月31日から本日まで募集した「ホラー映画ベストテン」には多数のみなさまから応募をいただき、まことにありがとうございました。


12月16日の24時をもって、締め切らせていただきました。


総勢121名様(新記録!)より、439本の映画が挙げられました。今回のテーマは「ホラー映画」ですが、中には意外な作品も多くランクインしていて、「ホラー」という言葉の幅広さ、人間が持つ恐怖という感情の底の深さを、集計していて感じさせられました。


採点基準は、1位を10点、2位を9点、3位を8点、以下同様に1点ずつ減っていき、9位を2点、10位を1点といたします。


「順不同」の場合は一律5.5点とし、応募者さまの方で点数の割り振りを指定している場合は、そちらに従いました。


では、ベストテンを発表いたします。

順位 得点 題名 監督 主演
303 悪魔のいけにえ トビー・フーパー マリリン・バーンズ、ガンナー・ハンセン
240 ゾンビ ジョージ・A・ロメロ デビッド・エンゲケン・フォリー
221.5 遊星からの物体X ジョン・カーペンター カート・ラッセルウィルフォード・ブリムリー
188.5 シャイニング スタンリー・キューブリック ジャック・ニコルソンシェリー・デュバル
179.5 エクソシスト ウィリアム・フリードキン リンダ・ブレアジェイソン・ミラー
125.5 リング 中田秀夫 松嶋菜々子真田広之
123.5 サスペリア ダリオ・アルジェント ジェシカ・ハーパーウド・キア
108.5 エイリアン リドリー・スコット シガニー・ウィーバーイアン・ホルム
100 死霊のはらわた サム・ライミ ブルース・キャンベル、エレン・サンドワイズ
10 96 CURE 黒沢清 役所広司萩原聖人


「ホラー映画」という縛りがキツかったのか、トップに票が集中する傾向があり、とくに『悪魔のいけにえ』は当初から突出した強さでした。

悪魔のいけにえ [Blu-ray]

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2位は、うちのベストテン企画の常連『ゾンビ』。今年も安定した強さです。

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3位は、このベストテンに毎年見られる「SFが強い」傾向を反映した『遊星からの物体X』。ちなみに昨年公開された『ファーストコンタクト』のほうには得票がありませんでした。

遊星からの物体X [Blu-ray]

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4位は、スティーヴン・キング原作のエッセンスをキューブリック監督が根こそぎ破壊しつくした『シャイニング』。エレベーターから血が噴き出す、双子の少女が現れるなど幻影シーンの演出も鮮やかですが、ジャック・ニコルソンの顔芸も素晴らしいし、奥さんの恐怖顔も見どころ。

シャイニング [Blu-ray]

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5位は『エクソシスト』。奇しくも3、4、5位と極寒映画が並ぶことになりました。フリードキン監督が狂気で支配した現場の、凍りつくような寒さが観客まで戦慄させます。

エクソシスト ディレクターズカット版 & オリジナル劇場版(2枚組) [Blu-ray]

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6位はJホラーの決定版『リング』がランクイン。いまや日本を代表するポップ・イコンとなった山村貞子ですが、この映画では純粋な恐怖の的でした。

リング (Blu-ray)

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7位は、アルジェント監督による極彩色の演出と耳を刺すような音響が今も刺激的な『サスペリア』。青いアイリスの花を回すのよ!

サスペリア [Blu-ray]

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8位は、これをホラー映画に入れるかどうかで意見が分かれそうな『エイリアン』。正統派ゴシックホラーを宇宙に移した傑作ではあります。


9位は、今や巨匠の仲間入りを果たしたサム・ライミ監督の若き才気がほとばしる『死霊のはらわた』。この作品が日本に紹介されたころの、ビデオ業界の狂騒もあいまってファンにとっては思い出深い一本です。


10位は、黒沢清監督が世界的に認められるきっかけとなった『CURE』。これまた、Vシネマから世界的市場へ躍進したエポックメイキングな作品です。最近はキュアというと東映のアニメを思い出す人が多いようですけどね。

CURE キュア [DVD]

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11位以下は、こんな感じです。


以上の結果となりました。


昨年の「スポーツ映画ベストテン」では、「スポーツはやったことないけど映画は好き」という方の投票が多かったのですが、今回は「ホラーは苦手」という方が思った以上に多く、みなさん選考に苦慮されたご様子でした。ホラー映画がオタクの嗜みだった時代は遠くなりにけり、という感じでしょうか。


全体的に70年代〜80年代が強いですが、新世代の監督による『SAW』『マーターズ』『ハイテンション』『屋敷女』などにも人気が集まり、Jホラーも上位に食い込んでいるあたりはこれからの希望を見た気がします。


世間では自公が政権復帰など重大なニュースもありますが、うちのブログはそんなことには惑わされず、あと数日はこのネタで引っ張りますので。


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