仰げば尊し

卒業式のシーズンになりましたが、橋下徹の支配地域ではこんな事態になっておるようで。


http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20120313-OYT1T00155.htm

維新府議、卒業祝辞そっちのけ…不起立教員批判

 大阪府守口市の府立高で8日に行われた卒業式で、来賓として出席した大阪維新の会府議が、国歌斉唱で起立しない教職員を見て、「ルールを守れない教員がいることをおわびします」などと発言、保護者らが「お祝いの言葉もなく、式が乱された」と抗議していたことが分かった。

 府議は「卒業生の皆さんを一番傷つけてしまった」とブログで謝罪した。


 高校などによると、来賓として紹介された際に発言した。終了後、学校や府議に保護者らから抗議があったという。府議は「このような教育のもとで3年間生徒を過ごさせたことに対し、本当に申し訳ないという思いから述べた。おめでとうと言える心境でなかった」と話している。

で、これがその府議のブログ。


残念な卒業式 | 西田 薫のブログ
コメント欄にはいつものごとくハシストがわらわらと集まってきて、教師叩きに必死になっていますが(よっぽど恵まれない学校生活を送った人たちなんだろうなあ)、府議は次のエントリで卒業生に向けて謝罪をしています。教員が国歌斉唱で起立しないことが、そこまで生徒の教育に悪影響を及ぼすものなのかぼくには想像もつきませんが、府議からすればボスのご機嫌取りのためには必要なことなんでしょうね。


別の高校では、こんなことも行われています。


http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120312-OYT1T01232.htm

国歌斉唱「口動いてない」教員、校長がチェック

阪府立和泉高校の卒業式で、国歌斉唱の際、教職員が本当に歌っているかどうかを、校長が口の動きで確認していたことがわかった。

 口が動いていなかった教員のうち、1人が歌わなかったと認め、府教委が処分を検討している。国歌起立条例を提案した地域政党大阪維新の会代表、橋下徹大阪市長は「服務規律を徹底するマネジメントの一例」と絶賛。しかし、その徹底ぶりに反発もある。


 同条例の成立を受け、府教委は府立学校全教職員に、起立斉唱を求める職務命令を出していた。和泉高の中原徹校長によると、今月2日の卒業式では、教頭らが教職員約60人の国歌斉唱時の口の動きをチェック。その結果、3人の口が動いていないとして、個別に校長室に呼び、1人が「起立だけでいいと思った」と不斉唱を認めたという。

起立しただけでもダメなんですね。それにしても「口の動きをチェック」というのだからこの校長もかなりの君が代マニアと思われます。いっこく堂がこの学校の教師になったらどうなるんでしょうか。


もしドラ』のバカ売れ以降、「マネジメント」という言葉はぐっとカジュアルに使用されるようになりましたが、まさか教師の口が動いているか監視することまで「マネジメント」の中に含まれるとは思いませんでした。

マネジメント[エッセンシャル版] - 基本と原則

マネジメント[エッセンシャル版] - 基本と原則

でもこの報道がありましたから、今後、歌わない教師が監視対策として、デタラメに口を動かすことも考えられるでしょう。大阪の校長先生には、読唇術の習得を義務付けるべきだと思います。


そうすると、今度は口パクで済ませる教師も出てくるでしょうから、教師ひとりひとりにピンマイクを装着させ、一定の音量で一言一句間違えずに君が代を斉唱しているかどうか、厳しくチェックする機構も必要になると思いますね。


それでも、心から敬意を持って歌っているかどうかは判断できないので、教師全員にヘッドギアを装着して、脳波を解析して愛国心を計測する装置の開発も必要になってくるかと思います。いやぁ夢が広がるなぁ。わはははは。いやぁバカバカしくて涙が出る。