戦慄の鯛焼きラーメン

会社の都合で休みになった日を利用して、仙台市泉区は市名坂にある「白いたいやき本舗 藤家」に行ってまいりました。
※古いケータイで撮ったので画像は粗いです。

お店の外観は、アパートの一室を改装した、典型的な「小さなお店」です。おやつを売るのには標準的なお店ですが、実はこのお店、チェーンのたいやき屋さんでありながら、なぜか二郎インスパイア系のラーメンを出すというので、仙台ではちょっとした話題になっているのです。


店内は、小さなカウンターに椅子が5席、4人がけと2人がけのテーブルがふたつ、とこじんまりしていますが、テーブルにはしっかりとコショウやラーメンたれが用意されています。「カラメ」が好みのお客様にはセルフサービスで対応していただきます、ということでしょう。


メニューは何種類かありますが、ここは名物の数量限定商品「たいやきラーメン」を注文。
オーダーするときには、本家と同様「にんにくと野菜どうされますか」と聞かれます。ここで「マシマシアブラ」とか言ってもいいんでしょうけど、とりあえず「ふつうで」と答えます。たいやきを載せるだけでもかなりの冒険なので、これ以上リスクを増やしたくないのです。


というわけで、注文してから12分後(極太麺なので時間がかかります、とちゃんと注意書きもある)たいやきラーメンがやってまいりました。

丼のサイズこそやや小ぶりですが、麺の上にキャベツともやしがたっぷり、その上にはみじん切りの(すりおろしではない)にんにくと背脂、そして白いミニたいやきが載っています。たいやきを除けば想像以上に「二郎」です。

もやしの山をかきわけると、ちゃんと極太の麺が出てきました。スープも、茶色く濁って油の層ができたそれらしいもので、化学調味料もバッチリ利いています。強くはないものの豚の匂いもしっかり出ていて、ワイルド感もあります。

さて、誰もが気になるトッピングのたいやきですが、

中身はさすがにあんこではなく、豚ひき肉をトマトで味付けした、ミートソースが入っています。白いもちもちした生地もスープを吸いすぎることなく、食べやすい食感です。

豚肉は柔らかく煮込まれ、分厚いカタマリが二つも入っていてボリューム感は満点です。


ごちそうさまでした。量的には本家ほどでないものの、けっこう腹いっぱいになりました。


これで550円、たいやきを載せないラーメンは500円ですので、コストパフォーマンスはかなり高いといえるでしょう。

  • 白いたいやき本舗 藤家 仙台泉店

http://r.tabelog.com/miyagi/A0401/A040104/4010638/


ちなみに店主はモーニング娘。のファンだったらしく、店内のBGMは10年ぐらい前の彼女らの楽曲で統一され、壁には「飲茶楼」のポスターが貼ってありました。中澤、なっち、ゴマキ、ジョンソン、辻、加護、矢口、保田、よっすぃー、チャーミー、という全盛期のメンバーが勢ぞろいしたポスターも、今となっては「兵どもが夢の跡」という感が否めません。


ここで仙台のラーメン事情について触れておきますと、まず「仙台ラーメン」というものは普及しておりません。


チェーン展開している「味よし」や「天狗山」が辛味噌ラーメンで人気を博しており、カップ麺も出しているので、これを「仙台ラーメン」とする動きもあることはあるのですが、味噌ラーメンに、レンゲに入れた辛味噌を溶いて食べるスタイルは山形県から伝来したものなので、これを「仙台ラーメン」と称するのはちょっとムリがあるようです。


で、仙台独自のラーメンが発達していないかわり、全国のご当地ラーメンが進出してきており、喜多方ラーメンや博多ラーメンはもちろん、尾道ラーメンや徳島ラーメン(徳島県出身の新崎人生が店主である)、熊本ラーメンに京都発祥の天下一品ラーメン、名前は「仙台っ子」ながら実は横浜家系の「仙台っ子ラーメン」、地元チェーンの「にらなんばんラーメンこうしゅう」、茄子と牛肉を炒めたピリ辛ラーメンが人気の「東龍」などがしのぎを削っております。


それに加え、二郎インスパイア系の店も出店しており、東北大学近くの「中華そば卍」(千円札の使えない謎の券売機、清潔感に欠け殺伐とした店内のムードなど、居心地の良い店とはいえないが味のインパクトはある)や、東仙台の「ラーメン☆ビリー」(こちらは接客もオペレーションも良く、味もややマイルドである)はいつもにぎわっていますが、「たいやき本舗 藤家」もそれらに負けないお店だと思いますね。


東池袋の「大勝軒」も泉区に出店してきましたので、今後ますますラーメン戦争は激しくなることでしょう。

ワッシュおすすめの仙台ラーメン

http://r.tabelog.com/miyagi/A0401/A040104/4002455/
(濃厚なつけ麺が美味)

  • ラーメン 味よし

http://r.tabelog.com/miyagi/A0401/A040104/4002455/
(チェーン展開あり、辛味噌ラーメン以外にもエビラーメンなどおいしい)

  • 中華そば 東京屋

http://r.tabelog.com/miyagi/A0401/A040103/4001113/
(オーソドックスな醤油味にいくつもバリエーションあり。油そばも美味)

  • 麺工房 きわみや

http://r.tabelog.com/miyagi/A0401/A040101/4002784/
尾道ラーメンのお店。味たま海苔ラーメンが一番のオススメだが味噌ラーメンも濃厚で美味。大量のマンガや、綿菓子とポップコーンの提供などサービスも満点)

  • みずさわ屋

http://r.tabelog.com/miyagi/A0401/A040101/4000181/
(あっさり醤油味に極細麺。オープンキッチンをコの字型のカウンターが取り囲む独特の店構え。スープがこぼれる寸前のなみなみに注いでくるので食べるときは注意)

  • 北○

http://r.tabelog.com/miyagi/A0401/A040101/4000280/
(こちらもあっさり醤油味に極細麺。味付けはやや甘口だが量的にはけっこうボリュームあり)

  • 北京餃子

http://r.tabelog.com/miyagi/A0401/A040101/4001558/
(超大盛りの焼きそばで有名な店だが、ラーメンも「豚肉ラーメン」「水餃子ラーメン」など理不尽にボリューム満点。定食を頼むと150円で「中華そば」も付けられるが、そんなに喰えるかボケ)