名もなき詩

今週のはてなにおけるホットなトピックといえば、なんといっても性教育です(どういう書き出しだ)。


ことの発端はこの辺。


http://neta.ywcafe.net/000964.html

知的障害児に対し、性器のついたぬいぐるみなどを使って性教育をしていた(言葉でだけ教えても理解できないから)学校に対し、都議や教育委員会がそれを潰そうとしたのを「不当な介入だ」として保護者と先生が訴えていた裁判で、原告が勝訴したんですね。


この性教育は、一部の人たちから「日本の文化を破壊しようと企む勢力による過激な性教育としてよく槍玉に挙げられていたのですが、これが養護学校で行われていたものだと知らないで吹き上がっていた人も多かったようです。


この件は、産経新聞や読売新聞の社説で「不当な判決」「過激な性教育はいけない」などとも言われており、それに対しても厳しいツッコミがいくつも入っています。


ムカムカする - Imaginary Lines

2009-03-17

(この辺がよくまとまっていてわかりやすい)


それにしても、この件で敗訴した土屋たかゆきという都議のサイトがもうスゴすぎてめまいがします。


http://www2u.biglobe.ne.jp/~t-tutiya/cgi-bin/sf2_diary/sf2_diary/20090312.html#378

次の裁判官には、女の涙のご都合主義と全体の常識が分かる人が当たるように、神に祈りたいものだ。

レーガンは、レーガノミクスで、純潔教育を推進した。結果、レイプがなくなり、中絶がなくなった。


当然ではないか。イギリスでもサッチャー改革で同じことをした。


慎ましやかで、勤勉な、たおやかな日本が今必要とされている。
騙されてはいけないのだ。


すごいなぁ。アメリカではレイプがなくなったそうだし、イギリスでも純潔教育が進んでいるそうですよ(棒読み)。「13歳の父親」があんなに話題になったのは夢か幻なんでしょうかねぇ。

13歳の少年が1児の父親になる - GIGAZINE


しかしねえ、「知的障害者への性教育」をこれほど忌避する人たちって何を目指してるんでしょうかねぇ。


ナチス政権下のドイツでは、40万人以上の障害者を強制的に断種し、「安楽死」処分したといいますが、まさかそういう発想を基にしている、というわけではないと信じたい。

ちなみに日本でも、ハンセン病療養所で、結婚する患者が断種されていたことはよく知られています。



そういえば、障害児ではありませんが、小学生への不十分な性教育が悲劇を生む漫画がありました。

初恋 (ジェッツコミックス)

初恋 (ジェッツコミックス)

ぼくの好きな漫画家である二宮ひかるの『エンゲージ』という作品では、初潮をむかえたばかりの少女が、双子の兄に「赤ちゃんつくろうよ」と持ちかけてセックスをするという、「準児童ポルノ」が違法化されたら完全にアウトな展開が読めます。


この漫画では、二人はそれが禁忌だとも知らず、具体的なやり方もわからないまま試行錯誤しながら、二人だけで見つけた秘密の楽しみに没頭していくのですが、そこにものすごい甘美さを見出してしまうのは人として間違ってるんでしょうか。


(ロリものでも、子ども同士ならまだなんとか読めるんだよなぁ。性的な興奮とは違う味だけど)