筋肉映画ベストテン:MMM賞

では今日は、「筋肉映画ベストテン」MMM(モースト・マッチョ・マン)賞の発表です。

1位:アーノルド・シュワルツェネッガー(263点、得票35)


作品ベストテンでは10作品中5作に出演するという偉業を達成し、個人別ではぶっちぎりの1位。『ターミネーター』『コマンドー』『プレデター』『コナン・ザ・グレート』などが人気ですが、『レッドブル』冒頭のサウナシーンも印象深く、われわれ昭和50年前後生まれにとって「サウナ」のイメージを決定づけたといってもいいでしょう。タイガー戸口さん元気かなあ。

2位:シルヴェスター・スタローン(150点、得票23)


『エクスペンダブルズ』や『ロッキー』シリーズも人気ですが、筋肉の味わいという点ではやはり『ランボー』シリーズ、とりわけ第2弾『怒りの脱出』でしょう。われわれ昭和50年代生まれにとって「サバイバルナイフ」というアイテムの魅力を刷り込まれたシリーズでもありますが、機関銃を撃ちまくる姿の豪快さもたまらない。ゴールデンラズベリー賞では最低作品賞に輝きましたが、いいじゃないの幸せなんだから。

3位:ドウェイン・ジョンソン(143.5点、得票23)


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かのハルク・ホーガンも完全には果たせなかった、WWEからハリウッドスターへの本格転身についに成功した、ロッキー・メイビアことザ・ロックことドウェイン・ジョンソン。俳優転身後は、レスリング用に筋肉と脂肪をバランスよく載せた肉体から、見せることに重点をおいたバルクの増量重視に切り替えており、プロ意識の高さがうかがえます。

4位:ブルース・リー(110点、得票15)


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燃えよドラゴン』が作品賞では1位になりましたが、当時すでに死期が迫っていてバルクが衰えていた(とくに最後に撮影された、映画冒頭で行われるサモ・ハン・キン・ポーとの試合場面では、ショッキングなほど痩せている)ため、筋肉そのものを味わうならやはり『ドラゴンへの道』がいいでしょう。

5位:クリス・エヴァンス(49点、得票10)


今回は『キャプテン・アメリカ』が筋肉ファンからおおいに評価されて5位に入賞しましたが、『ファンタスティック・フォー』にもヒューマントーチ役で出演し、たくましい肉体をいかんなく見せているあたりは、彼こそ現代のミスター・スーパー筋肉ヒーローと言ってもいいでしょう。

6位:ジェイソン・ステイサム(46点、得票7)


ハゲた頭と発達した筋肉という、濃厚な男性ホルモンのかほり漂うイカした男であります。多くの筋肉スターが共演する『エクスペンダブルス』でも、彼への投票が目立ちました。


7位:ドルフ・ラングレン(41点、得票8)


『ロッキー4』でブレイクしたものの、筋肉映画バブルの中でトンチキな作品への出演が目立ち、低迷期を経て『エクスペンダブルス』で復活したものの、すっかりおぽんちキャラが定着した人間核弾頭。近年のインタビューでは、『北斗の拳』を読まされて、ファルコのことを「こいつは俺に似ているな」と言わされるなど、やはりおぽんち仕事が多いもよう。とはいえ、ラジー賞にあらゆる部門でノミネートした『ロッキー4』でしたが、ドルフは最低助演男優賞にも最低新人賞にもノミネートされていないのが意外なところであります(なお本作からは、最低助演男優賞にはバート・ヤング、最低新人賞にはブリジット・ニールセンがノミネートされている)。

同率7位:ヘンリー・カヴィル(41点、得票7)


『マン・オブ・スティール』でスーパーマン役を獲得し、次作ではバットマンとの対決にも臨んだヘンリー。コスチュームもフェティッシュな質感を持ったものになり、筋肉の量感をより強調する効果が出ています。

9位:ブラッド・ピット(40.5点、得票7)


俳優ブラッド・ピットへの投票というより、『ファイト・クラブ』主宰のタイラー・ダーデンが、その思想も含めたマッチョさで支持された、というところです。

10位:ミッキー・ローク(33.5点、得票7)


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こちらも、ミッキー・ロークその人というより、『レスラー』の主人公ランディ・ザ・ラムが、その生きざまも含めた筋肉っぷりで支持された、といえるでしょう。


11位から下はこんなランキングです。


今回は、id:backstar88さんの質問を受けて女性への投票もOKとしましたが、ベスト50には3人の女優がランクインいたしました。もともとボディビルダーのオルガ・カーカリナや、モデル出身で異形の肉体を売りにしていたグレイス・ジョーンズはともかく、特筆すべきは安藤サクラのランクインでしょう。

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バルクやカットという観点からいえばそれほどではありませんが、映画のストーリーや主人公の心理的成長と、その肉体がみごとにシンクロした美しい筋肉でした。ごくふつうの女性らしい身体つきをしていた主人公が、ストイックに成長していくその過程を余すことなく演じ切るその姿は、まさに女優魂を見せつけたといえるでしょうね。


では明日は、今回は本数が少ないので、恒例の「1点映画」「5.5点映画」を一気に発表いたします。