ビヨンド・ザ・マット

アニメ制作で、こんな試みがあるそうです。


http://gigazine.net/news/20121001-kick-heart/

ドSの女レスラーとドMの男レスラーが戦うアニメ「Kick-Heart」への出資をProduction I.Gがネット上で募集開始

ネット上で多数の人から出資を募り、ひとつのプロジェクトを完成させていき、出資者には出資額に応じて報酬として完成品などが渡されるというクラウドファンディングサイトとして有名なKickstarter上で、攻殻機動隊などを送り出してきたProduction I.Gが出資を募集しています。


http://www.kickstarter.com/projects/production-ig/masaaki-yuasas-kick-heart


対象となるアニメは「Kick-Heart」というタイトルのオリジナルで、監督は「クレヨンしんちゃん」「四畳半神話大系」などで有名な湯浅政明となっており、アニメーターも兼ねています。プロジェクト・コンサルタントとして「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」「イノセンス」「スカイ・クロラ The Sky Crawlers」「機動警察パトレイバー 2 the Movie」の押井守が関わっており、ほかにはキャラクターデザイナー・アニメーターとして三原三千夫、色彩・アニメーターとしてチェ・ウニョン、背景美術はAymeric Kevinとなっています。

締切りは日本時間の10月31日12時で、目標金額は15万ドル(約1170万円)となっており、15ドル(約1170円)出すと480pのムービーがダウンロード可能になり、30ドル(約2340円)だと本編720pに画質がアップ、45ドル(約3510円)なら本編720pムービーに加えてキャラクターデザイン+絵コンテ+背景美術のPDFファイル、60ドル(約4680円)ならフルHDの1080pのBlu-rayディスクに加えてメイキングムービー(480p)と本編ムービーのダウンロード(720p)とキャラクターデザイン+絵コンテ+背景美術のPDFファイルが入手可能となります。


なお、100ドル(約7800円)出すと先ほどの組み合わせに加えてさらに公式サイトにシルバースポンサーとして名前がクレジットされて限定版のポストカードが8枚、250ドル(約1万9500円)なら60ドルのセットに監督がサインしたイラスト(ジクレー)が1枚と公式サイトでゴールドスポンサーとして名前がクレジットされ、500ドル(約3万9000円)出せば250ドルセットに加えて実際のアニメーションの原画、1000ドル(約7万8000円)出せば先ほどの500ドルセットに加えて監督とメインスタッフがサインしたイラスト5枚+オリジナルのマスクマンMのレスリングマスク、そして1万ドル(約78万円)出せばなんとProduction I.G社内のプライベートツアー+湯浅監督とProduction I.G代表取締役社長である石川光久、さらに押井守といっしょにディナー可能で、東京に一泊できるし、先ほどの500ドルセット相当に加えて「プラチナスポンサー」としてウェブサイトと作品自体にクレジットされる、とのことです。

なかなか面白い試みです。でも押井守と食事したいか、と聞かれたらちょっと返答に困るなぁ。

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んで、アニメ作品の内容について、湯浅監督いわく。

「レスラーはちょっと不思議な商売だと思って、こう戦って血を流したり、苦しそうなところがあったり、あれが彼らの喜びだったらどうなんだろう、もし辱めを受けたり痛みを感じるマゾヒスティックな人がレスラーだったら、なんかこうやられてるときも実は「ああ気持ちいい……」と思いながらやっているとしたら面白いな、と思って」

「ドSの女性レスラーとドMの男レスラーが戦ったらどんなになるんだろう、二人の性癖をぶつけ合ったら。見てたら面白そうなんで、なんか作ってみたいな、というふうに思いました」

申し訳ない。出資者を募る試みは意欲的だとは思いますが、プロレスを愛した者としてはきわめて不愉快と言わざるを得ない。


リングの上ってのはそういう世界じゃないんですよ。湯浅監督って人は、きっとプロレスに1mmも興味ないんだろうなぁ。そんなスタンスで扱って欲しくない世界なんですよ。

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湯浅監督には、『レスラー』を100回ぐらい観てほしいと思いました。